獅子王晶の恋と日常の謎(怪盗編)

はやしかわともえ

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ホスピタル②

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晶と別れて、僕は屋敷に戻ってきている。
「涼介様、旦那様がお呼びです」
いつものように夕飯を食べようと屋敷の食堂に向かおうとしたら、使用人さんを通して、晶のお父さんに呼ばれた。晶のお父さんは僕のことを本当の息子のように可愛がってくれる。お仕事で忙しいはずなのに。
書斎のドアをノックしたら中から返事がきた。そっとドアを押して中にはいる。中はザ・書斎といった感じだ。
「失礼します」
晶のお父さんはあまり晶に似ていない。どちらかと言えば強面な感じだ。その筋の人と言われたら信じてしまうかもしれない。
「涼介くん、うちの息子がすまなかったね」
「いえ。僕は何も」
「君がいなければ息子は攫われていたかもしれなかった」
「防げて良かったです」
「君には話しておかなくてはいけないと思ってね」
「なんですか?」
「晶はある宝の鍵になっているんだ」
「え?」
僕は一瞬耳を疑った。人間が鍵?
「どういうことですか?」
僕の言葉に晶のお父さんは息を吐いた。
「あの子が生まれた時、ある宝石が発掘された。それは私が買い取って晶に贈ったんだ」
晶のお父さんってやっぱり金持ちなんだなと僕は心の中で思っていた。
「それは、あの子が成人したら渡そうと思っていたんだが、その前に怪盗があの子に目を付けたみたいだ」
怪盗はだから晶を連れ去ろうとしたんだ。僕はやっと納得していた。
「怪盗は新たな予告状を出している。晶の居場所を探るための繋ぎかもしれない。君も十分気を付けてくれ」
「分かりました」
夕飯を食べ終えて、僕は屋敷の離れに戻ってきている。するとスマホが鳴った。開いてみると晶からメールだ。
「深見、明日は迎えに来てくれるかい?外出許可を申請したら通ったんだ」
明日は土曜日だ。晶のことだから溜まっている仕事がしたいんだろう。僕はスマホの画面を指で叩いた。
「もちろん。朝ご飯は食べてくるの?」
「僕はたまにハンバーガーとポテトが食べたいよ」
あらら。晶はファストフード大好きだもんね。
「いいよ、食べようね」
そう返信したら晶は嬉しそうにしていた。
晶がこの屋敷に戻ってくる間はより警戒しておかないとな。気を付けよう。
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