SARAという名の店と恋のお話

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第28話 ベッドの上で愛を語らう②

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※R18

◆◆◆

「香織の中に入りたい」


 そういうと貴史は腕を伸ばしサイドテーブルの引き出しから四角い袋を取り出した。
それを見た香織に袋を取り上げられる。

『えっ、もしかして付けてくれるつもり?』と一瞬バカなことを考えてしまった。

 しかし、彼女は

「用意が良いんだ」と少し冷めた口調で言う。

 取り繕うように貴史は

「でもこの部屋で使ったことは無いよ」

「誰もこのベッドには?」

「ああ。ベッドは勿論、部屋に入ったのも君が初めて」

「…嬉しい、でもこれは私には必要ないものだから」とベッドの横に投げ捨てた。


 ハッと気づく 『そうだった・・・香織は』


 妊娠する可能性がない彼女に避妊具を出すなんて・・・貴史は彼女を傷つけてしまったのではないかと自分の浅はかさを悔いた。

「ごめん」と香織の額に自分の額を付けると「大丈夫」と香織は微笑んだ。
 そして一瞬、力を褪せた貴史のモノを見ると体を起こし、優しく手の平で包み込むと愛おしそうに見つめ、その先端にキスをした。
 見る見るうちに其れは力を漲らせる。貴史は香織を押し倒すともう一度深いキスを交わし、己を香織の蜜口に宛がった。

 ゆるゆると花びらの中を擦るように握った手で動かすと奥から蜜が溢れ、香織がそれ気持ちイイと喘ぐ。
 吸い込まれるように腰を押し出すと
 香織が突然眉間に皺を寄せて「だめっ」苦しそうに腰を引いた。
 貴史が構わず推し進めようとする

『くっ、きつっ!もしかしてかなり久しぶりなのか』

 躊躇いがらも思わず聞いてしまう。

「香織、もしかしてこういうの久しぶり?」

 恥ずかしそうに目を逸らして

「うん、あいつと別れてから実は一度も・・・後輩君のことを笑えないよね」

 バツ悪そうにいう。

 貴史はカーっと頭に血が上るのと同時に蜜口に充てがわれている己自身もまた熱を帯びビクンと反応する。

「なんてこと、、、あれだけ言い寄られて一度も身体を許して無いって、、、凄いな」


「だってこう見えても私遊びでは寝ないもの」


 香織の口からいつかのが飛び出した。

「ああ、俺めっちゃくちゃに嬉しい。もう絶対に誰にも触らせない!」

 ちゅっ、ちゅっと顔中にキスをして

「もっと解して感じてからだな」そう呟くと香織の膝の裏に手を入れ腰を顔の方に折り曲げるように持ち上げ露わになった赤く染まったそこに顔をうずめた。

「ひゃっ、貴史さんそれだめっ!」

 香織は貴史の頭を押しのけようともがくが貴史は全く動じない。
 それどころか舌で花唇をまさぐりながら上目使いに見上げる貴史の目は悪戯っ子の様に楽しんでいる。
 必要以上に弄られ香織の意識は天を彷徨う。
 貴史は指を入れながらも舌を自在に動かしてくる。

「香織、気持ちいいだろう、イキなさい」

 飛びそうな意識の中

『なに?その大人な言い方、この人どんだけ遊んできたの~~~もうだめ助けてっ』

 そう思った瞬間何かが弾けて快感が走った。

 貴史は香織の足を降ろすと我慢し切れずに先端から透明の汁を滲ませている己を、まだ感じたままひくつかせている場所へと挿入させていく。

「待って、まだ達しイったばかり、、、」

「でも香織の中はこんなに僕を欲しがって絡みつてくるよ。」

 そういうと一気に奥まで突き進んだ。

「あっ、あぁぁ、、、」

 香織の腰が浮く、貴史はその腰を抱え込み暫くそのまま動かずにいた。
 香織の暖かく淫靡に精を誘い締め付けてくる感触に浸る。

「挿れただけなのに持って行かれそうだ、そんなに締め付けないで香織」

『そんな事を言われてもさっきの余韻に浸る間もなく挿入されて自分でどうこう出来る状態ではないのに』

「貴史、、、」

 やっとのことで声を出すと少しだけ力が抜けた。

「ああ、香織に呼びつけにされるのもいいね」

『やっと繋がることが出来た。
 彼女の中は暖かくみっちりと俺に吸い付いてくる。
 まだ動いてもいないのに挿入しただけでこんなに幸せだと感じたのは初めての様な気がする。
 彼女の目が潤んでいる。
 俺も泣きそうなくらいに幸せだ。』

 気持ち良過ぎて中で一段と力が増す。

「愛してるよ香織」

「わたしも愛してる」

 貴史は安堵の表情を浮かべゆっくりと腰を動かし始める。
それは段々と速さを増しながら抽挿をリズムよく繰り返えす。

 再度押し寄せてくる波に香織は身を委ね、声を上げる。
 気持ちよさとそれ以上の快楽求め気付くと貴史の動きに合わせ自らも腰を振っていた。

「香織の中でいくよ」

 己の性を抑制できなくなった貴史の額から汗がポタポタと落ちてきた。彼の顔を見上げると苦しそうだが憂いに満ちた瞳で香織を見下ろしている。

「きて、貴史 さ ん」

 香織の言葉を聞いて貴史は激しく何度も腰を打ち突けた。

「あぁぁ。もうだめ、早くお願い」

 香織の爪が貴史の肩に食い込む程力が入ったのと同時にもうこれ以上奥へは行けないとばかりに大きく深く打ち突け止まる。

「くっ」

 絞り出すような呻きとともに貴史は香織の中へと精を吐き出した。

「香(かお)」

 近しい人にしか呼ばれない名を呼ばれ子宮がキュンとなり、まだ香織の中でドクンと脈打っている貴史の子種を搾り取るかのように締め付けた。
 でもそれは実を結ぶ事は無い、それでも二人は悲哀することも無かった。
 見つめ合う二人の顔は幸せに満ちているのだから。


 まだ整わぬ息をしながら貴史は香織の胸に崩れ落ちた。
 貴史の頭を香織は優しく撫でている。

『なんて心地良いんだろう四十の俺が子供の様に女神に抱かれているようだ』

 香織の胸の鼓動を聴いていると上から囁くような甘い声が降って来た。


「幸せです、ありがとう」


 驚いて顔を上げようとしたが、顔が熱く嬉しくて赤面していると思うと身動きできずにいた。


『はあ、もういい。このまま彼女の胸でしあわせを感じながら眠ってしまおう』


 貴史は静かに瞼を閉じた。

 香織は愛しむように貴史の髪を暫しのあいだ撫で続けキスを落として眠りについた。




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