ほおずきー鬼橙ー
鬼かそれとも人間か…自身の生い立ちさえも知らないままに生きていた一人の少年は生きるための選択をする。
逸話として語られている話の中に存在している鬼…しかし本当に恐ろしいのは『鬼』か『人間』か。何も疑わず『人間』として生きていた少年は驚愕の事実を突きつけられ、忘れていた過去と向き合うことになる。そして村で出会った少年との絡まった糸のような頼りない繋がりはいつしか強い絆となりゆく。
二人の『はじまり』は風のように捉えどころがないのだが、確かにそこにあった。それを運命と呼ぶのなら、すでに遠い昔から決められていた事なのかもしれない。
酔狂山という山が引き合わせた二つの魂。すべてのはじまりは、一人の舞姫から切り離された負の感情。架空の存在であったはずの最強の鬼が今、目覚める。人の感情を意のままに操り、己の欲望を満たし続ける鬼にとって、何よりも魅力的に映ったのは舞姫の美しき魂。それを手に入れるため舞姫の心を乱し、壊してしまった。穢れた魂に魅力を感じなくなった鬼は完全に興味を失い、身を隠した。残されたのは乱心した舞姫と負の感情から生まれた『鬼』。
身を潜め状況を眺めていた最強の鬼は、美しき魂から生まれた存在に興味を抱き、自ら融合することを望んだ。己を器とし共存するに相応しいと思ったからだ。しかし、その鬼の心には僅かに舞姫の清き魂が息づいていた。
『貴方は酒呑童子ではない。』その言葉を信じ、己を貫く決意をした。
その後、深山を棲み処とし、可能な限り人間との関わりを拒み続けた鬼は、やがて運命的な出会いをする。悪さを繰り返している悪鬼が本当に望んでいることを知り、それを叶えるため貴重な薬草で妙薬を作り出す。その後悪鬼は『人間』として生まれ変わり、酔狂山の麓にある村の守護者として名を遺した。それが『東照寺家』と『酔狂山の鬼』とのはじまりだったのかもしれない。
だが、長きに渡り互いの存在を認識しつつ、深く踏み入らない関係を続けていた彼らに異変が起こる。愚かな人間の自分勝手な欲望により多くの人の平穏な時間が歪んでいく。大切な人、愛する人を救うため…そしてやっと結ばれし絆を守るため…それぞれの決意を胸に今、歩き出す。
たとえ『鬼』であっても…たとえ『人間』であっても…信じたものを貫き通す姿は何よりも強く、美しい。
どれほどの時が過ぎようとも、たとえ何があろうとも…
「また、会いにいくからな。」
その約束は違えない。
逸話として語られている話の中に存在している鬼…しかし本当に恐ろしいのは『鬼』か『人間』か。何も疑わず『人間』として生きていた少年は驚愕の事実を突きつけられ、忘れていた過去と向き合うことになる。そして村で出会った少年との絡まった糸のような頼りない繋がりはいつしか強い絆となりゆく。
二人の『はじまり』は風のように捉えどころがないのだが、確かにそこにあった。それを運命と呼ぶのなら、すでに遠い昔から決められていた事なのかもしれない。
酔狂山という山が引き合わせた二つの魂。すべてのはじまりは、一人の舞姫から切り離された負の感情。架空の存在であったはずの最強の鬼が今、目覚める。人の感情を意のままに操り、己の欲望を満たし続ける鬼にとって、何よりも魅力的に映ったのは舞姫の美しき魂。それを手に入れるため舞姫の心を乱し、壊してしまった。穢れた魂に魅力を感じなくなった鬼は完全に興味を失い、身を隠した。残されたのは乱心した舞姫と負の感情から生まれた『鬼』。
身を潜め状況を眺めていた最強の鬼は、美しき魂から生まれた存在に興味を抱き、自ら融合することを望んだ。己を器とし共存するに相応しいと思ったからだ。しかし、その鬼の心には僅かに舞姫の清き魂が息づいていた。
『貴方は酒呑童子ではない。』その言葉を信じ、己を貫く決意をした。
その後、深山を棲み処とし、可能な限り人間との関わりを拒み続けた鬼は、やがて運命的な出会いをする。悪さを繰り返している悪鬼が本当に望んでいることを知り、それを叶えるため貴重な薬草で妙薬を作り出す。その後悪鬼は『人間』として生まれ変わり、酔狂山の麓にある村の守護者として名を遺した。それが『東照寺家』と『酔狂山の鬼』とのはじまりだったのかもしれない。
だが、長きに渡り互いの存在を認識しつつ、深く踏み入らない関係を続けていた彼らに異変が起こる。愚かな人間の自分勝手な欲望により多くの人の平穏な時間が歪んでいく。大切な人、愛する人を救うため…そしてやっと結ばれし絆を守るため…それぞれの決意を胸に今、歩き出す。
たとえ『鬼』であっても…たとえ『人間』であっても…信じたものを貫き通す姿は何よりも強く、美しい。
どれほどの時が過ぎようとも、たとえ何があろうとも…
「また、会いにいくからな。」
その約束は違えない。
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