絡める指のその先に…

アキノナツ

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後・合流》仔猫ちゃんといっしょッ。(2) (※)

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目が覚めたら、ふかふかのお布団の中。
僕のアパートではないです。これは確定。
僕のお布団ここまでふかふかじゃないもん。
このお布団、気持ちいい。この匂い、最近知った匂いなんだけど、誰のだろう。。。
僕、何してたんだっけ?

布団の中を見てみる。
服着たまま。サスペンダーはしてない。靴下も。でも、これって、あいさんが好んで着せる服。という事は、ここは、藍さんのところ? ベッドが違う。

んーーーーー、あっ、カオルさんに抱っこされて……。
どっかに連れられて来られたんだ。
という事は、カオルさんのところかな?
クンクン…
うん。カオルさんの匂いですね。

時間と共に、随分と頭がはっきりしてきた。
藍さんとのキスは、いつもくったりしちゃって、セックスに傾れ込んじゃうんだけど、今回は初めて何にもなくて、寝ちゃった。。。
頭がはっきりしてくると、別な方面も意識する程に、浮上してきて…。

お布団の中で、太ももをもジッと擦り合わせる。
身体が、燻って、どうしましょう…。じわわっと燻ってます。藍さんとのキスを思い出しちゃったのが……。
青斗あおとさんにイかせて貰わないと治まりそうにないんですが。
後ろも前も、お腹の中も、モヤモヤ、ムキュムキュンです。
ーーーー泣きそう。

自分で触ってみようか?
前立て付近で手がモソモソ…。
ここは人様のお布団です。汚す訳にもいかず。かと言って、この燻りを放置するには、僕に耐性がないです。いつもの目覚めはドロドロセックス後なので、燻りはないんです。思い出しのムラッはあるけど…。僕若いからねッ。

膝を抱き込んで、耐える事にしましたが、意識し始めると、もう困りました!
下唇をキュッと噛んで、うきゅうきゅと声を押し殺して…泣いてました。
藍さんが『雄ちっぱい』と言って触ってたつるぺた胸の乳首もチクチクと疼いちゃう…。

どうしていいか、分かんない。。。

「起きたか?……どうした?」

声と共にお布団が捲られました。

大きな人です。
涙で歪む視界に滲む人型は、カオルさんです。

「ぼぐ…変に、なっぢゃっだぁぁ」
たぶん僕のお顔、涙と鼻水で大変になってる。メガネはどっかにいってるから隠せない。
カオルさんは事態を察してくれたようです。

グスグスとこんな事を言われても困るだろうに、この熱をどうしていいか分からなくて、藁をもです。
藁はカオルさんとなります。

「はぁ? 薬でもやったのか?」
頭を掻きつつ素っ頓狂な声。
薬? 何も。そんなもの使った事ないです。薬がなんなのか知らないけど、いつも気持ちいいんです。癖になっちゃうぐらいにッ!
ブンブンと首を振ってるつもりの自分。この状態ではお布団にぐりぐりしてる感じにしか見えてないでしょうけど。

「自分でどうにかできるか?」

「分かんにゃい。グスッ…いちゅも、青斗しゃんが、してくれるかりゃぁ…」
お尻がムズムズしてきちゃった。青斗さんの気持ちいいが欲しいッ。

「マジか…」
Yシャツの袖を捲ってる。
ベッドに乗っかる。ギシッと僅かに音を立てて揺れた。
本人のベッドですね。全然荷重は大丈夫なようです。

膝を抱えて固まったままの僕をヒョイっと胡座の中に抱き込んで、手を摩って、解いてくれる。
大きな人です。すっぽり。
大人と子供のサイズです。
「ほら、リラックス。別な事を考え…無理っぽいね…」

最後の声は少し高めの声で…呆れられてるぅ。ズビビビ…

縮こまってた身体が解けて見えた股間。
短パンがしっかりテント張ってます。
無理っぽいですね。抜かないと……。
僕もズビズビしながら、絶望的に自分のモノを見てました。

「とりあえず、自分でしてみるか? 手伝ってやる」
この人親切通り越して、お人よし?
そんな言葉では言い表せないんですが、見知らぬ人間ですよ?

キョトンと背中の人の顔を見上げて、泣く事も止まって、ぽけら~と見詰めてしまった。

「ちょっと治ったか?」
ん?と視線を戻せば、ムックっと反応してる?! ごめんなさいぃぃいいい!
両手で顔を覆う。もう埋まりたい!埋めてぇぇ!

「青斗が仕込んだんなら……。もしかして、青斗が初めてだったり?」
コクンと顔を覆ったまま頷いた。

「あー、なるほどね。で、藍さんとか…。あの二人にねぇ…」
なんだか納得して頂いたようですが、僕は何が何やらです。

「気持ちいいマッサージは癖になっちゃうよね?」
マッサージ?
「もっと気持ちよくなりたくなるよね?」
気持ちよく? うん。気持ちよくなりたいです。頷いちゃう。
カオルさんの声が染み込んでくる。

「一種の中毒だよ。普通を知っとく必要があるかも。ーーーー彼らは……特別だよ」
特別? そうだね。特別な気はします。

「中途半端に施術した感じかな。取り敢えず、抜くか」

えーと、オナニーを教えてくれるお兄さんのような感じですが、なんなのでしょう、この人。
因みに僕にシコり方を教えてくれたのは、同級生でした。
誰かの兄ちゃんかの秘蔵エロDVDかなんかを手に入れたとかなんとかで、何人かで鑑賞会をするからって。あの時、仲が良かった友人が誘ってくれたんだったよな。
そして、あの時、僕はゲイだって確信したんだよ。

アンアン喘いでる女性より、相手の男性が気になって、ムラっとしてて、僕は女側の気分で。シコってるその友人の息遣いに、反応する幹を懸命に自分の手が扱いたのを覚えてる。
上手くイけなくて、「こうするんだよ」って横から手が伸びて僕の手の上から掴まれ扱かれ、、、あっという間だった…。
あの友人とはあれっきり距離を置いてしまった。ガタイが良かったと思ってたけど、どうだったか怪しい記憶。
もしかしたら初恋だったんだろうか…。
だったらもう少し特徴覚えててもいいのに。。。

暫くしてから先輩に目をつけられて、付き合った?んだったんだけど。
ーーーー僕、抜いて貰った事なかったような気がする。
喉でイってたかも知れないけど、二人の時、僕が射精した事無い…よぉ。
ーーーーー泣けてくる。

「特別のスイーツは程々に。自分で処理して、普通を覚えておく事」

僕の倫理観ってどうなっちゃったんだろう。
カオルさんに短パンと下着脱がして貰ってる。
「ほら、辛いだろ? 自分で握って…」

シャツの端を顎下に挟んで躊躇してる僕の手を竿に導いて握らされたんだけど、扱いても上手くイけそうな気がしない。

「仕方がないな…」
カオルさんの大きな手が、モソモソ動いてる僕の手に重なった。
トプっと先走りが溢れてきた。
えっ?
手が止まる。

「勘違いするな。人に触って貰ってるからだ」
いやいやいや…自分じゃなけりゃってなったら、その辺の人でもってなりかねないじゃん。淫乱じゃん。いやダァ~。

涙目でカオルさんを見遣り、目で訴えてみる。

「あー、この状況下が特殊ってだけだ。ほら、気持ちいいだろ?」
低い声が僕を包んでくれる。
気持ちいいです。コクンと頷く。
青斗さんの知り合いの人たちってテクニシャン?
僕がど素人なだけ?

クニャンとなってきて、広いお胸に凭れかかって、ローション垂らして貰って、懸命に手を動かした。



あと、あと少しなのに…イけない。
乳首触ってみたりしたけど、藍さんの手じゃないとなんだか違う。
途中、ローションを足して貰ったりしてくれたんだけど、もう……辛い。
僕の後ろ…疼いちゃう。

手を伸ばして、脚を開いてヒクついてる窄まりを触ってた。
もう成り振り構ってられなくなっていた。

なんとかイイところに触りたくて、丸くなって指を突っ込んで触ってみるんだけど、なんか違うぅぅぅ…

「イけない…イきたい…」
視線でカオルさんに縋り付く。
ジッと見下ろされてる。
この人に何もかも見られてる。
トクン、トクンと心臓が跳ねる。

「これはやった事ある?」
奥に欲しい! カオルさん挿れて!って叫びそうになったところで、カオルさんの手がお腹に…。キュッと押された。

「ひゃん!」
目の前に星が散った。
何???? 快感?
「ホラ、手を動かして」
僕はカオルさんの言葉に従って、後ろを弄りながら、竿を扱く。

そして、カオルさんがククイとお腹を押す。
「外と内から前立腺を刺激…聞こえてないか」
チカチカと星が散る。カオルさんの声が遠い。
「あ、あ、あぅううう、はぁあんッ…ン」
快感が背中を駆け抜けて……イった。

全力疾走の所業を終えて、大きな腕の中でくったりです。
後始末をしてもらって、お風呂に連れて行ってもらってます。

至れり尽くせりです。申し訳ないです。

「泣くな。大丈夫だから。……ね?」

カオルさんは、腕まくりしたYシャツにスラックスのまま僕を頭の天辺から爪先まで洗ってくれて、今、ふわふわのタオルで拭いてくれてます。
自分が濡れてもお構いなし。

ガシガシと濡れた頭を拭いてくれ、キュッとタオルの上からでも十分大きな手が僕の頬をふわりと包み挟んで、顔を突き合わせ、笑ってくれた。

僕もぎこちなく笑顔を返した。



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