傀儡の令嬢は死に戻った先で辺境の氷騎士に溺愛されています。

「私は……死んだはず、では」

 処刑される運命を迎えたはずの悪役令嬢・クラリッサ。だが、目を覚ますとそこは見慣れた自室だった――過去に戻っていたのだ。

「──同じ運命を辿れって? 馬鹿らしい」

 決意を新たにしたクラリッサ。
 公爵令嬢であるクラリッサは早々に婚約者に破棄を叩きつける。結果、実家から破門。
 
 ほぼ着の身着のままで王都を追いやられましたクラリッサを拾ったのは、辺境の氷の騎士・レオニード。その冷徹な瞳の奥では──。

「お前は俺のものだ」


 優しげな炎が揺れていた。
 無骨な手で彼女を溺愛し始めるレオニード。冷徹な外見とは裏腹に、彼の温もりににクラリッサは戸惑いながらも次第に心を開いていく。

 王都の策略、過去の失敗、
 そして辺境の氷騎士――すべてを味方につけたクラリッサは傀儡から、自分自身の人生を勝ち取るべく立ち上がる。
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