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にじゅうさん
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お昼前に目覚めたのたけど……ユバの愛の証は激く、体のあちこちが痛くてベッドから起き上がれなかった。ゴロンと、寝返りを打つと隣で気持ちよく眠るユバの姿と、彼の長い尻尾が私の腕に巻き付いていた。
「ユバの寝顔、可愛い」
幸せを噛み締めて彼の寝顔を眺めていた。
すーっとユバのつぶられていた瞳が開き、私を見て微笑んだ。
「そう? 俺はサローナの寝顔の方が可愛いと思うよ、愛しい俺の番」
「ユバ、起きていたの?」
「いいや、妻の可愛い声で目が覚めたよ、サローナおはよう」
「ユバ、おはよう」
ちゅっと朝の挨拶を交わしたのだけど、ちゅ、ちゅと止まらないユバとのキス。
このままだと、また始まってしまう?
「ユ、ユバ……はぁっ、んっ、ユバ」
「サローナ、もっと俺の名前を呼んで」
「ユバ、あっん……ユバ、ユ、、バ」
(気持ちいい……キスがこんなにもふわふわで、気持ちいいものだって知らなかった)
「んんっ……」
「可愛い、愛しているサローナ……もう一回、食べてもいい?」
「えっ」
ユバに優しく見つめられて、私はこくりと頷いてしまう、だってユバが1番好きだから……
(愛している旦那様)
「あの、手加減してくださいね」
「わかった」
+
お昼過ぎ勇者の話をする為、魔王城の会議室に集まった。
魔王様と奥様、エマ様はまだ会議室にいらしていない。
「……っ!」
少し体がだるいけど……勇者についての話を聞きたくて、ユバに無理を言って着いてきたか、ユバは隣で私を心配した。
「サローナ、平気か?」
「えぇ、平気よ。ユバが優しくしてくれたから」
さっきのユバは夜とは違い、優しくしてくれた。
「ごめんな、夜はサローナに対しての想いが爆発してしまった。優しくしたかったのに……たくさんかじって、たくさん食べてしまった」
「私は……愛してくれて嬉しかったよ。ユバとこれから一緒だもの」
私たちの会話に聞き耳を立てていた、ドラーゴ様が反応した。
「まぁ! ヤダっ! 2人して羨ましい会話をしているわ! 悔しい! 私も混ぜて!」
いつもの、ぴちぴちピンクのシャツとスラックス姿で、ドラーゴ様はご自分の体を抱きしめてクネクネした。
「こら、ドラーゴ。息子と嫁子は新婚ほやほやだからな。そんなんだと馬に蹴られてしまうぞ!」
「いい! 蹴られてもいいわ! 私も早く結婚して、新婚になりたい! ラトナ、早く私のプロポーズ受けなさい!」
ドラーゴ様は「使用人ですので」と席には座らず。
私の後ろに立つラトナに向けて言った。
「まだ、ダメです。もう少し待ってくださいと、この前、お願いしたでしょう!」
「そうだけど……いいわ、待ってるからね」
2人は微笑んで見つめあった。ええっ! 私の知らないうちに、ラトナとドラーゴ様の、2人の関係が進んでいた。
この関係に驚く私と、喜んだユバ。
「遂に、ドラーゴ様にも春が来るのですね!」
「そうなのよ、ユバ! もうすぐ、待ちに待った春が私にも来るの!」
会議室の中では結婚の話に盛り上がっていた。
そのとき、パタンと会議室の開き。そこにキラキラ光る、グリーン色の長い髪と切れ長な琥珀色の瞳、ぴっちりしたグリーンのラメの入ったスーツ、へそ出しスタイルの男性が立っていた。
その派手な人を見て、ユバのお父様――ダンは反応した。
「おぉ、エロフじゃないか! 久しぶりだな!」
「ダン、久しぶりです。相変わらず、可愛いらしいホルムですね」
「ヤダっ、ダンを見て可愛いって! あんた、いつになっても変わらないわね」
「その、お綺麗な姿はドラーゴじゃないか、久しぶり」
ドラーゴ様とダンにエロフと呼ばれたエルフ。
彼は微笑んで手を広げた。
「いま、みんなで春の話をしていたよね。あぁ、春といえば僕の恋の季節。みんなは僕を求める最高の季節だ。ん? んん? そこの綺麗な、初めて見る2人は誰だい? 君たちは僕のファンかな?」
キラキラした、切れ長な琥珀色の瞳で見つめられた。
ガタッと、隣のユバが立ち上がり頭を下げた。
「エロフ様、この2人は俺の大切な嫁と、嫁の大切なメイドです。手を出さないでください」
「君は……僕が狙っていたのに結婚したユバじゃないか。僕の名前は! ササで! エロフではなくエルフだぁ!」
ユバを狙っていたとサラッと言い、手を使いオーバーリアクションで自分の紹介をした、エロフことをササ様。
そのササ様にユバのお父様――ダンは。
「エロフはエロフだろう? 色んな人種を食い散らかしよって」
「そう、あなたは食い散らかしすぎなの。ちゃんと食べ終わったらアフターフォローしないと。さあ、エロフも早く座って、じきに魔王様が来るわよ」
「……わかった、座るよ」
四天王のエロフ様が来て、あと1人はと期待して待っていたけど現れず。エマ様が会議室に現れて、すかさずエロフ様に言い寄った。
「エマ様、今日も一段とお美しい。今晩、僕と食事など、どうでしょうか?」
「無理、あなたは食事だけで済まないから嫌よ。エロフ、お父様とお母様が会議室に着くから、席に座りなさい!」
「はーい!」
エロフ様はにこやかに微笑み、エマ様の隣に座った。
「ユバの寝顔、可愛い」
幸せを噛み締めて彼の寝顔を眺めていた。
すーっとユバのつぶられていた瞳が開き、私を見て微笑んだ。
「そう? 俺はサローナの寝顔の方が可愛いと思うよ、愛しい俺の番」
「ユバ、起きていたの?」
「いいや、妻の可愛い声で目が覚めたよ、サローナおはよう」
「ユバ、おはよう」
ちゅっと朝の挨拶を交わしたのだけど、ちゅ、ちゅと止まらないユバとのキス。
このままだと、また始まってしまう?
「ユ、ユバ……はぁっ、んっ、ユバ」
「サローナ、もっと俺の名前を呼んで」
「ユバ、あっん……ユバ、ユ、、バ」
(気持ちいい……キスがこんなにもふわふわで、気持ちいいものだって知らなかった)
「んんっ……」
「可愛い、愛しているサローナ……もう一回、食べてもいい?」
「えっ」
ユバに優しく見つめられて、私はこくりと頷いてしまう、だってユバが1番好きだから……
(愛している旦那様)
「あの、手加減してくださいね」
「わかった」
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お昼過ぎ勇者の話をする為、魔王城の会議室に集まった。
魔王様と奥様、エマ様はまだ会議室にいらしていない。
「……っ!」
少し体がだるいけど……勇者についての話を聞きたくて、ユバに無理を言って着いてきたか、ユバは隣で私を心配した。
「サローナ、平気か?」
「えぇ、平気よ。ユバが優しくしてくれたから」
さっきのユバは夜とは違い、優しくしてくれた。
「ごめんな、夜はサローナに対しての想いが爆発してしまった。優しくしたかったのに……たくさんかじって、たくさん食べてしまった」
「私は……愛してくれて嬉しかったよ。ユバとこれから一緒だもの」
私たちの会話に聞き耳を立てていた、ドラーゴ様が反応した。
「まぁ! ヤダっ! 2人して羨ましい会話をしているわ! 悔しい! 私も混ぜて!」
いつもの、ぴちぴちピンクのシャツとスラックス姿で、ドラーゴ様はご自分の体を抱きしめてクネクネした。
「こら、ドラーゴ。息子と嫁子は新婚ほやほやだからな。そんなんだと馬に蹴られてしまうぞ!」
「いい! 蹴られてもいいわ! 私も早く結婚して、新婚になりたい! ラトナ、早く私のプロポーズ受けなさい!」
ドラーゴ様は「使用人ですので」と席には座らず。
私の後ろに立つラトナに向けて言った。
「まだ、ダメです。もう少し待ってくださいと、この前、お願いしたでしょう!」
「そうだけど……いいわ、待ってるからね」
2人は微笑んで見つめあった。ええっ! 私の知らないうちに、ラトナとドラーゴ様の、2人の関係が進んでいた。
この関係に驚く私と、喜んだユバ。
「遂に、ドラーゴ様にも春が来るのですね!」
「そうなのよ、ユバ! もうすぐ、待ちに待った春が私にも来るの!」
会議室の中では結婚の話に盛り上がっていた。
そのとき、パタンと会議室の開き。そこにキラキラ光る、グリーン色の長い髪と切れ長な琥珀色の瞳、ぴっちりしたグリーンのラメの入ったスーツ、へそ出しスタイルの男性が立っていた。
その派手な人を見て、ユバのお父様――ダンは反応した。
「おぉ、エロフじゃないか! 久しぶりだな!」
「ダン、久しぶりです。相変わらず、可愛いらしいホルムですね」
「ヤダっ、ダンを見て可愛いって! あんた、いつになっても変わらないわね」
「その、お綺麗な姿はドラーゴじゃないか、久しぶり」
ドラーゴ様とダンにエロフと呼ばれたエルフ。
彼は微笑んで手を広げた。
「いま、みんなで春の話をしていたよね。あぁ、春といえば僕の恋の季節。みんなは僕を求める最高の季節だ。ん? んん? そこの綺麗な、初めて見る2人は誰だい? 君たちは僕のファンかな?」
キラキラした、切れ長な琥珀色の瞳で見つめられた。
ガタッと、隣のユバが立ち上がり頭を下げた。
「エロフ様、この2人は俺の大切な嫁と、嫁の大切なメイドです。手を出さないでください」
「君は……僕が狙っていたのに結婚したユバじゃないか。僕の名前は! ササで! エロフではなくエルフだぁ!」
ユバを狙っていたとサラッと言い、手を使いオーバーリアクションで自分の紹介をした、エロフことをササ様。
そのササ様にユバのお父様――ダンは。
「エロフはエロフだろう? 色んな人種を食い散らかしよって」
「そう、あなたは食い散らかしすぎなの。ちゃんと食べ終わったらアフターフォローしないと。さあ、エロフも早く座って、じきに魔王様が来るわよ」
「……わかった、座るよ」
四天王のエロフ様が来て、あと1人はと期待して待っていたけど現れず。エマ様が会議室に現れて、すかさずエロフ様に言い寄った。
「エマ様、今日も一段とお美しい。今晩、僕と食事など、どうでしょうか?」
「無理、あなたは食事だけで済まないから嫌よ。エロフ、お父様とお母様が会議室に着くから、席に座りなさい!」
「はーい!」
エロフ様はにこやかに微笑み、エマ様の隣に座った。
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