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夜の始まりはこう!
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ドラコニス大公城にある自分の部屋。
私の夜の準備は、まず目の前にズラッと掛けられた下着選びから始まる。
「うーん、どれがいいかなぁ……?」
薄手のガウンを着て、並べられた下着をずらしながら一つずつ見てく。
実は普段着よりも下着の種類の方が遥かに多かったりする……
アルファルドって、意外とセクシーランジェリーが好きなんだよ。
普段あんな仏頂面で、不機嫌そうな顔して女物の下着なんて全く興味無さそうにしてるのに、私がこういう格好して待ってるとすごく喜ぶんだ。
やっぱりアルファルドも健全な男の子だよね~。
そういうトコわかると安心するし、なんだか可愛くって嬉しくなっちゃうよ!
「この前は、こちらをお選びになりましたから、今夜はこの黒と白の物がいいと思いますが」
「えぇ! 奥様の美しい亜麻色の髪にも良く映えますわっ!」
私の専属侍女のサラとメリダ。
この子達は私の作った《町》から採用してきた優秀な女の子達。茶髪の長身の子がサラで、新緑色の髪の子がメリダ。
シリウス時代に貧民街から救った子たちだから、私に対する忠誠心は半端ない。
いや、ちょっと重すぎるくらい、かな?
「そうだね。じゃあそれにしよっかな」
「奥様っ! あとはこちらのガーターベルトと首輪も必須アイテムですっ!」
「そうですわね。公王陛下はこちらのアイテムを好みますものっ!」
「え……? こ、これも……?」
にこやかに、アルファルドが好むって言ってるアイテムを私の目の前に出してる。
まぁ正直、私の趣味ではないんだよ。
可愛らしい下着は好きだけど、ここまで大胆なのは私としては遠慮したい。
なんというか……、歓楽街にいる娼婦みたいに見えちゃって好きじゃない。
だからなるべく、赤とか紫とかの派手な色は身に着けないようにしてる。
そうじゃなくても十分、凄いんだけど。
膝上までの黒いレースの縁取りに白いシルク生地のベビードールと同じ柄の紐パン、足元は黒のガーターベルト付けて、首輪まで手際よく付けさせられた。
うぅっ……、なんかさ。
悪趣味な成金のおっさんが可愛がってる性奴隷みたいな雰囲気だな……
鏡の前で立ったまま、自分の恥ずかしい姿にちょっと引いちゃうよ。
「まぁっ、奥様っ! とっってもお似合いになりますっ! 奥様はスタイルもとてもよろしいですし、お胸もボリュームがありますから、すごくセクシーです~」
「本当ですわっ! 私としましては、頭に猫耳の飾りも付けたい気分ですわ~」
「きゃあ~、それはステキねっ! お尻に尻尾も付ければもう完璧よっ」
鏡の後ろで互いに手を取りながら、異様な盛り上がりを見せるサラとメリダ。
いやぁ君たち、まだ十代半ばなのに……、コスプレ好きのスケベ親父みたいな発想はやめようよ……
「ハ、ハハッ…、これはちょっとやり過ぎ感満載だから、首輪とガーターベルトは取ろうかな…」
鏡の前で乾いた笑いを出しながら、ガーターベルトを外そうとしてたら、すかさず2人に止められた。
「えぇっ!? 外してしまわれるのですかっ?!」
「せっかくお似合いなのにっ……、公王陛下が悲しみますわっ……」
うるうるしながら両サイドから足とか腰とかに縋りつかれて、困っちゃうよ。
毎回こんな感じで絆されて……、しょうがなく恥ずかしい格好させられてる。
まぁ、アルファルドが喜んでくれるからいいんだけど。
この二人って、何故かアルファルドの好みまで熟知してて……いや、ただ単にこの二人の趣味な気がしてならない。
「…ミラ、入るぞ」
ノックの後に声がして、アルファルドもお風呂から上がったみたい。
「あ、待ってて」
急いで足を靴置き用の低い椅子に乗せて、不要なアイテムを外そうとしてるのに、二人が息を合わせたコンビプレイを見せる。
「お待たせ致しました、陛下!」
「奥様がお待ちでございますっ」
サラが勝手に部屋の扉を開けて、メリダがアルファルドを中へと促してる。
「え? や、ちょっとぉ!?」
鏡の前で恥ずかしい格好してるのをアルファルドに思いっきり見られて、慌てて足下ろして立ち上がった。
「では、私達は失礼致します」
「良い夜を……、おやすみなさいませっ!」
二人はにこにこしながらそそくさと部屋から出て行っちゃった。
部屋の中がシーンと静まり返る。
「えっと……、アルファルド、ちょっと待ってね。邪魔だからこれだけ取っちゃうから」
急いで外そうとしてるのに、近付いてきたアルファルドはそのまま私を抱き上げた。
「わっ!」
「…お前が取る必要はない」
「でも、さ……」
お姫様抱っこされながらすたすたベッドに向かってるアルファルド。
「…外すのは、俺の楽しみだろ? 勝手に取るな」
「~っ! アルファルドっ」
もうっ! アルファルドまで言ってることがエロいよ!
ドラコニス大公城にある自分の部屋。
私の夜の準備は、まず目の前にズラッと掛けられた下着選びから始まる。
「うーん、どれがいいかなぁ……?」
薄手のガウンを着て、並べられた下着をずらしながら一つずつ見てく。
実は普段着よりも下着の種類の方が遥かに多かったりする……
アルファルドって、意外とセクシーランジェリーが好きなんだよ。
普段あんな仏頂面で、不機嫌そうな顔して女物の下着なんて全く興味無さそうにしてるのに、私がこういう格好して待ってるとすごく喜ぶんだ。
やっぱりアルファルドも健全な男の子だよね~。
そういうトコわかると安心するし、なんだか可愛くって嬉しくなっちゃうよ!
「この前は、こちらをお選びになりましたから、今夜はこの黒と白の物がいいと思いますが」
「えぇ! 奥様の美しい亜麻色の髪にも良く映えますわっ!」
私の専属侍女のサラとメリダ。
この子達は私の作った《町》から採用してきた優秀な女の子達。茶髪の長身の子がサラで、新緑色の髪の子がメリダ。
シリウス時代に貧民街から救った子たちだから、私に対する忠誠心は半端ない。
いや、ちょっと重すぎるくらい、かな?
「そうだね。じゃあそれにしよっかな」
「奥様っ! あとはこちらのガーターベルトと首輪も必須アイテムですっ!」
「そうですわね。公王陛下はこちらのアイテムを好みますものっ!」
「え……? こ、これも……?」
にこやかに、アルファルドが好むって言ってるアイテムを私の目の前に出してる。
まぁ正直、私の趣味ではないんだよ。
可愛らしい下着は好きだけど、ここまで大胆なのは私としては遠慮したい。
なんというか……、歓楽街にいる娼婦みたいに見えちゃって好きじゃない。
だからなるべく、赤とか紫とかの派手な色は身に着けないようにしてる。
そうじゃなくても十分、凄いんだけど。
膝上までの黒いレースの縁取りに白いシルク生地のベビードールと同じ柄の紐パン、足元は黒のガーターベルト付けて、首輪まで手際よく付けさせられた。
うぅっ……、なんかさ。
悪趣味な成金のおっさんが可愛がってる性奴隷みたいな雰囲気だな……
鏡の前で立ったまま、自分の恥ずかしい姿にちょっと引いちゃうよ。
「まぁっ、奥様っ! とっってもお似合いになりますっ! 奥様はスタイルもとてもよろしいですし、お胸もボリュームがありますから、すごくセクシーです~」
「本当ですわっ! 私としましては、頭に猫耳の飾りも付けたい気分ですわ~」
「きゃあ~、それはステキねっ! お尻に尻尾も付ければもう完璧よっ」
鏡の後ろで互いに手を取りながら、異様な盛り上がりを見せるサラとメリダ。
いやぁ君たち、まだ十代半ばなのに……、コスプレ好きのスケベ親父みたいな発想はやめようよ……
「ハ、ハハッ…、これはちょっとやり過ぎ感満載だから、首輪とガーターベルトは取ろうかな…」
鏡の前で乾いた笑いを出しながら、ガーターベルトを外そうとしてたら、すかさず2人に止められた。
「えぇっ!? 外してしまわれるのですかっ?!」
「せっかくお似合いなのにっ……、公王陛下が悲しみますわっ……」
うるうるしながら両サイドから足とか腰とかに縋りつかれて、困っちゃうよ。
毎回こんな感じで絆されて……、しょうがなく恥ずかしい格好させられてる。
まぁ、アルファルドが喜んでくれるからいいんだけど。
この二人って、何故かアルファルドの好みまで熟知してて……いや、ただ単にこの二人の趣味な気がしてならない。
「…ミラ、入るぞ」
ノックの後に声がして、アルファルドもお風呂から上がったみたい。
「あ、待ってて」
急いで足を靴置き用の低い椅子に乗せて、不要なアイテムを外そうとしてるのに、二人が息を合わせたコンビプレイを見せる。
「お待たせ致しました、陛下!」
「奥様がお待ちでございますっ」
サラが勝手に部屋の扉を開けて、メリダがアルファルドを中へと促してる。
「え? や、ちょっとぉ!?」
鏡の前で恥ずかしい格好してるのをアルファルドに思いっきり見られて、慌てて足下ろして立ち上がった。
「では、私達は失礼致します」
「良い夜を……、おやすみなさいませっ!」
二人はにこにこしながらそそくさと部屋から出て行っちゃった。
部屋の中がシーンと静まり返る。
「えっと……、アルファルド、ちょっと待ってね。邪魔だからこれだけ取っちゃうから」
急いで外そうとしてるのに、近付いてきたアルファルドはそのまま私を抱き上げた。
「わっ!」
「…お前が取る必要はない」
「でも、さ……」
お姫様抱っこされながらすたすたベッドに向かってるアルファルド。
「…外すのは、俺の楽しみだろ? 勝手に取るな」
「~っ! アルファルドっ」
もうっ! アルファルドまで言ってることがエロいよ!
応援ありがとうございます!
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