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第三章 リギュウムディ修復
第15話 良い天気のある日の事
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「さて、良い天気だなぁ。人は生まれ、どう生きて、どこへ行くのか?」
そんな事をぼやきながら、春先の防波堤で釣り糸を垂らし、つり上げた鯖をスパッと三枚におろして、身を瞬間冷凍する。
缶ビールをあおりながら、半分凍っている刺身を酢醤油につけ、口へ放り込む。
「あー美味い」
そんな時に、奥さんから着信が来る。
〈もしもし〉
奥さん普段より低い声。
わざと明るく答えてみる。
〈ほい。どうした?〉
〈ほい、じゃないわよ。朝起きたら、居ないし。車もないけれど、どこに居るの?〉
奥さんである円華(まどか)から、少し? いや、かなり機嫌の悪い感じで電話。
〈あー防波堤〉
ため息とともに、不機嫌さがマックスになったようだ。
〈と、言うことは、覚えていないのね。今日は天音(あまね)が暮らすマンションへ、荷物を運ぶ日でしょ〉
そうでしたね。覚えているよ。今はね。
〈あっ。でも、家具付だし、荷物もそんなに無いって〉
〈持っていく物は無くても、購入する物があるでしょ〉
完全にご機嫌斜めの声だ。やばいな。……しかし。
〈ごめん。もう、ビールを飲んじゃった〉
努めて明るく答える。どこかで、ブチッと音がする。
〈言い訳は、無し。さっさと浄化して、帰っていらっしゃい。カウントダウンするから一時間以内。分かったわね。全くもう。家の男はどいつもこいつも。望は元気なのかしら?〉
そう言って、通話が切れる。
「望か、呼ばれたなら、向こうか? 今度探してみるか。どこでも生きていけるとは思うが」
そう言って、刺身の残りを口いっぱいに放り込み、一気にビールで流し込む。
「やれやれ、もったいない。浄化。あーあ。魔力が薄いのに」
血中のアルコールを抜く。
糸を巻き上げて、サビキとアンドンを無造作に段ボールに巻き付けると、亜空間へ収納する。
「さてと、帰りますか。良い天気なのに、もったいない」
そうして、望の父。全一(ぜんいち)は、望の姉、天音(あまね)が大学に通うために決めたマンションへ、荷物を運ぶために、家へと帰り始める。
ただ、天音は力が無いため、望のことを忘れてしまった。
「世界の因果か。面倒な」
全一はそう思っていたが、実は、思い出すと寂しいため、口に出さないだけ。
母親と天音は、望のことについて、たまに愚痴っている。
「望も精霊に頼めば良いのに、帰ってこないのかしら?」
「家の男達は、ぼんやりだから、まだ力が解放されていないとか?」
腕組みしながら、天音がぼやく。
「そうかしらねえ? 素質はありそうだったけど」
母親のひいき目だよと、天音は思うが、口には出さない。
天音が、風の精霊と契約したのは、小学校三年生の時だった。
「父さんは? すぐに帰ってきそう?」
「ええ、お父さんですもの。きっと、すぐ帰ってくるわ」
実際、三〇分で帰ってきた。
そして、何事もなかったように、声が掛かる。
「さあ行こうか」
「「はーい」」
********
「今日は、良い天気だ」
今日も今日で、実地とお勉強。
今日は、良い天気なのに経営の教師として、ウーベル=ナーレ辺境伯が、猫のように首の後ろをつままれてやって来た。彩は一見普通だが、四人の中で生き物に対して一番無慈悲である。
「辺境伯お久しぶりです。お忙しいところ、申し訳ありません」
お礼を言うが、首が絞まっているのか。パクパクしている。
「彩、解放して。辺境伯が死にかかっているから」
「軟弱な」
そう言って、ぽいっと捨てられる。
「王様、お久しぶりでございます。本日は一体?」
少しむせながらも、挨拶をしてくれる。
「すみません。よく分からないのです。辺境伯が、来られることも知らなかったので」
そう言うと、ようやく彩が口を開く。
「碧が申していました、人の営みの中では、経営活動? とか、経済活動とかいうものが存在していると、先日王が言った、余所との関わりをするのであれば、必要であるはずという事です。必要が無いのは、一方的搾取か逆に施しだと。それであるなら今更だ。王はバカだと言っていました。むろん私ではなく、碧が」
しらっと、そんな説明をする。
「まあねえ。言いたいことは分かるよ。今現在でもうちは、困った人を一方的に助ける施しの真っ最中だ。それを世界規模で、外に向かってやってしまうと、最初はよくても外の文明は衰退するだろう」
「いや、いくら何でも?」
辺境伯は困惑する。
ソーシャル・ローフィングやリンゲルマン効果などは、この世界では、漠然と知られていても、よく分かっていない。運動会の時に、綱引きをしていて、ぶら下がるだけの奴が何人か居て、その時にリンゲルマン効果という物を知った。
『人はそういうものだ』と言って、教師は、教育的指導責任を放棄した。
叱ったら、叱ったで色々あるらしい。
「自分が何もしなくても、困ることなく生活を保障されると、駄目になる。以外と人間は弱いと、父さんが言っていました」
これは、その運動会の顛末を聞いた時の父さんからの教え。三〇分ほど事例を交えて聞いた言葉の要約だ。主に、母さんがしっかりしているから、父さんはぐうたらしているとか?
「ほう。お父様は、一体何者でしょうか?」
そんな事を、鋭い目付きになった辺境伯に聞かれて、困った。
「フリーのクリエイター兼プログラマー? プロデューサー? も、やっているのかな。分かります?」
当然、辺境伯には理解できないだろう。言葉がどう伝わっているのかは分からないが、この世界でプログラマーって何だ?
自分の分かる範囲で、かみ砕き説明をしてみることにする。
そのかみ砕いた説明は、辺境伯にはこう聞こえ、驚愕させた。
「僕の父さんは、一人で世の流れ全体を考え、それを管理し、必要な物を創造し、世の中で起こる現象の維持管理をしながら、仕組み自体も創っています」
こう言われては、辺境伯も勘違いするしかない。
お父様は、神だと。
最初に望が説明した、電気的仮想空間が理解できず、現実の世界での話だと伝わった。
当然、そう聞けば、驚き跪くしかない。
********
そんな頃。再び地球。
「田倉さん。いよいよ、来月から三年生だね」
「そうだね」
美葉は、この秋。何故か人恋しくなって、声をかけてきたクラスメート、多田野くんと、なんとなく付き合うことになった。
秋から冬になり、クリスマスイブや、年末年始。
来年になれば、受験一色になっていく。
遊べるのは、残り数ヶ月。
興味もあったし、クリスマスには、彼がスケジュールを組んだ通り、お店でご飯を食べ、帰りに街道沿いの木々が美しくライトアップされたのを見て、雰囲気や周りに釣られて、しなければいけない雰囲気となり、キスをしてみる。したことの無いキス。美葉も当然興味はある。
当然、人前。
唇が触れるだけのものだが、彼は唇を突き出して、ぷるぷるしていた。
その姿がおかしくて、思わず言ってしまう。
「ばかね」
そう言って、心を決めキスをする。
あれ? 私。
キスなんか、したこと無かったはずなのに。
だが、そう思った瞬間、違うイメージが頭に浮かぶ。
眠っている男の子。
普段目に掛かる髪が、さらさらと流れ、額までが見えている。
美形ではない。だが、優しそうでかっこ良く、美葉にとっては安心できる顔。
美葉は、彼の頬に触れ、何か憎まれ口をきく。○○○なのに、どうしてモテるのとか、馬鹿とか、私の気持ちに気がつかないなんて、みたいなことも言っていた。
そして軽くキスをした後、彼の口の中へ舌をねじり込む。
彼は何かと勘違いをしたのか、逆に吸われ、もう少しで噛まれそうになった。
「僕の塩タン」
あわてて離れると、彼は、悲しそうな顔になる。
「なによ、それ?」
美葉は自身で考えた、次の望みを叶えるため、ドキドキしながら彼の下半身へ手を伸ばす。
「田倉さん。田倉さん。ごめんね、驚かしちゃった?」
誰だっけ? 分からないけれど、ぎゅと抱きしめられ、さっきの続きを感じようとするが、「ちがう」思わず口にでる。いつもの、背の高さ、いつもの堅さいつもの匂い。彼は意外と筋肉質。こんなに、ぐにゅっとした感触じゃない。
「あっごめん。急に。驚くよね」
そう言った彼の顔が、その時からなぜか、のっぺらぼうになった。
その後。初詣や、バレンタイン。イベントをこなすが、彼はずっとのっぺらぼう。
そして、今も。
「美葉ちゃん。この春休み、泊まりになっちゃうけれど、遊びに行かない?」
「…… うん。そうだね……。別れよう」
「えっ?」
「じゃあね」
呆然とする彼を、一人残して家へと帰る。
少し、軽くなった足だが、その途中で歩みは止まり、空を見上げる。
「ああ。良い天気」
上を見上げる目から、何故か涙がこぼれる。
これは。
今の、別れのせいではない。
もっと、心の深いところ。
胸の奥で、ぽっかりと開いた何かに、こびりついた残滓(ざんし)。
きっと沢山あった何か。その中のほんの一コマ。
「クリスマスの。あれは誰だったのだろう? ずっと、あれから気になるけれど、誰か分からない。でも、夢に出るなら、もっと美形で出てきなさいよ」
美葉はやっぱり、美葉だった。
そんな事をぼやきながら、春先の防波堤で釣り糸を垂らし、つり上げた鯖をスパッと三枚におろして、身を瞬間冷凍する。
缶ビールをあおりながら、半分凍っている刺身を酢醤油につけ、口へ放り込む。
「あー美味い」
そんな時に、奥さんから着信が来る。
〈もしもし〉
奥さん普段より低い声。
わざと明るく答えてみる。
〈ほい。どうした?〉
〈ほい、じゃないわよ。朝起きたら、居ないし。車もないけれど、どこに居るの?〉
奥さんである円華(まどか)から、少し? いや、かなり機嫌の悪い感じで電話。
〈あー防波堤〉
ため息とともに、不機嫌さがマックスになったようだ。
〈と、言うことは、覚えていないのね。今日は天音(あまね)が暮らすマンションへ、荷物を運ぶ日でしょ〉
そうでしたね。覚えているよ。今はね。
〈あっ。でも、家具付だし、荷物もそんなに無いって〉
〈持っていく物は無くても、購入する物があるでしょ〉
完全にご機嫌斜めの声だ。やばいな。……しかし。
〈ごめん。もう、ビールを飲んじゃった〉
努めて明るく答える。どこかで、ブチッと音がする。
〈言い訳は、無し。さっさと浄化して、帰っていらっしゃい。カウントダウンするから一時間以内。分かったわね。全くもう。家の男はどいつもこいつも。望は元気なのかしら?〉
そう言って、通話が切れる。
「望か、呼ばれたなら、向こうか? 今度探してみるか。どこでも生きていけるとは思うが」
そう言って、刺身の残りを口いっぱいに放り込み、一気にビールで流し込む。
「やれやれ、もったいない。浄化。あーあ。魔力が薄いのに」
血中のアルコールを抜く。
糸を巻き上げて、サビキとアンドンを無造作に段ボールに巻き付けると、亜空間へ収納する。
「さてと、帰りますか。良い天気なのに、もったいない」
そうして、望の父。全一(ぜんいち)は、望の姉、天音(あまね)が大学に通うために決めたマンションへ、荷物を運ぶために、家へと帰り始める。
ただ、天音は力が無いため、望のことを忘れてしまった。
「世界の因果か。面倒な」
全一はそう思っていたが、実は、思い出すと寂しいため、口に出さないだけ。
母親と天音は、望のことについて、たまに愚痴っている。
「望も精霊に頼めば良いのに、帰ってこないのかしら?」
「家の男達は、ぼんやりだから、まだ力が解放されていないとか?」
腕組みしながら、天音がぼやく。
「そうかしらねえ? 素質はありそうだったけど」
母親のひいき目だよと、天音は思うが、口には出さない。
天音が、風の精霊と契約したのは、小学校三年生の時だった。
「父さんは? すぐに帰ってきそう?」
「ええ、お父さんですもの。きっと、すぐ帰ってくるわ」
実際、三〇分で帰ってきた。
そして、何事もなかったように、声が掛かる。
「さあ行こうか」
「「はーい」」
********
「今日は、良い天気だ」
今日も今日で、実地とお勉強。
今日は、良い天気なのに経営の教師として、ウーベル=ナーレ辺境伯が、猫のように首の後ろをつままれてやって来た。彩は一見普通だが、四人の中で生き物に対して一番無慈悲である。
「辺境伯お久しぶりです。お忙しいところ、申し訳ありません」
お礼を言うが、首が絞まっているのか。パクパクしている。
「彩、解放して。辺境伯が死にかかっているから」
「軟弱な」
そう言って、ぽいっと捨てられる。
「王様、お久しぶりでございます。本日は一体?」
少しむせながらも、挨拶をしてくれる。
「すみません。よく分からないのです。辺境伯が、来られることも知らなかったので」
そう言うと、ようやく彩が口を開く。
「碧が申していました、人の営みの中では、経営活動? とか、経済活動とかいうものが存在していると、先日王が言った、余所との関わりをするのであれば、必要であるはずという事です。必要が無いのは、一方的搾取か逆に施しだと。それであるなら今更だ。王はバカだと言っていました。むろん私ではなく、碧が」
しらっと、そんな説明をする。
「まあねえ。言いたいことは分かるよ。今現在でもうちは、困った人を一方的に助ける施しの真っ最中だ。それを世界規模で、外に向かってやってしまうと、最初はよくても外の文明は衰退するだろう」
「いや、いくら何でも?」
辺境伯は困惑する。
ソーシャル・ローフィングやリンゲルマン効果などは、この世界では、漠然と知られていても、よく分かっていない。運動会の時に、綱引きをしていて、ぶら下がるだけの奴が何人か居て、その時にリンゲルマン効果という物を知った。
『人はそういうものだ』と言って、教師は、教育的指導責任を放棄した。
叱ったら、叱ったで色々あるらしい。
「自分が何もしなくても、困ることなく生活を保障されると、駄目になる。以外と人間は弱いと、父さんが言っていました」
これは、その運動会の顛末を聞いた時の父さんからの教え。三〇分ほど事例を交えて聞いた言葉の要約だ。主に、母さんがしっかりしているから、父さんはぐうたらしているとか?
「ほう。お父様は、一体何者でしょうか?」
そんな事を、鋭い目付きになった辺境伯に聞かれて、困った。
「フリーのクリエイター兼プログラマー? プロデューサー? も、やっているのかな。分かります?」
当然、辺境伯には理解できないだろう。言葉がどう伝わっているのかは分からないが、この世界でプログラマーって何だ?
自分の分かる範囲で、かみ砕き説明をしてみることにする。
そのかみ砕いた説明は、辺境伯にはこう聞こえ、驚愕させた。
「僕の父さんは、一人で世の流れ全体を考え、それを管理し、必要な物を創造し、世の中で起こる現象の維持管理をしながら、仕組み自体も創っています」
こう言われては、辺境伯も勘違いするしかない。
お父様は、神だと。
最初に望が説明した、電気的仮想空間が理解できず、現実の世界での話だと伝わった。
当然、そう聞けば、驚き跪くしかない。
********
そんな頃。再び地球。
「田倉さん。いよいよ、来月から三年生だね」
「そうだね」
美葉は、この秋。何故か人恋しくなって、声をかけてきたクラスメート、多田野くんと、なんとなく付き合うことになった。
秋から冬になり、クリスマスイブや、年末年始。
来年になれば、受験一色になっていく。
遊べるのは、残り数ヶ月。
興味もあったし、クリスマスには、彼がスケジュールを組んだ通り、お店でご飯を食べ、帰りに街道沿いの木々が美しくライトアップされたのを見て、雰囲気や周りに釣られて、しなければいけない雰囲気となり、キスをしてみる。したことの無いキス。美葉も当然興味はある。
当然、人前。
唇が触れるだけのものだが、彼は唇を突き出して、ぷるぷるしていた。
その姿がおかしくて、思わず言ってしまう。
「ばかね」
そう言って、心を決めキスをする。
あれ? 私。
キスなんか、したこと無かったはずなのに。
だが、そう思った瞬間、違うイメージが頭に浮かぶ。
眠っている男の子。
普段目に掛かる髪が、さらさらと流れ、額までが見えている。
美形ではない。だが、優しそうでかっこ良く、美葉にとっては安心できる顔。
美葉は、彼の頬に触れ、何か憎まれ口をきく。○○○なのに、どうしてモテるのとか、馬鹿とか、私の気持ちに気がつかないなんて、みたいなことも言っていた。
そして軽くキスをした後、彼の口の中へ舌をねじり込む。
彼は何かと勘違いをしたのか、逆に吸われ、もう少しで噛まれそうになった。
「僕の塩タン」
あわてて離れると、彼は、悲しそうな顔になる。
「なによ、それ?」
美葉は自身で考えた、次の望みを叶えるため、ドキドキしながら彼の下半身へ手を伸ばす。
「田倉さん。田倉さん。ごめんね、驚かしちゃった?」
誰だっけ? 分からないけれど、ぎゅと抱きしめられ、さっきの続きを感じようとするが、「ちがう」思わず口にでる。いつもの、背の高さ、いつもの堅さいつもの匂い。彼は意外と筋肉質。こんなに、ぐにゅっとした感触じゃない。
「あっごめん。急に。驚くよね」
そう言った彼の顔が、その時からなぜか、のっぺらぼうになった。
その後。初詣や、バレンタイン。イベントをこなすが、彼はずっとのっぺらぼう。
そして、今も。
「美葉ちゃん。この春休み、泊まりになっちゃうけれど、遊びに行かない?」
「…… うん。そうだね……。別れよう」
「えっ?」
「じゃあね」
呆然とする彼を、一人残して家へと帰る。
少し、軽くなった足だが、その途中で歩みは止まり、空を見上げる。
「ああ。良い天気」
上を見上げる目から、何故か涙がこぼれる。
これは。
今の、別れのせいではない。
もっと、心の深いところ。
胸の奥で、ぽっかりと開いた何かに、こびりついた残滓(ざんし)。
きっと沢山あった何か。その中のほんの一コマ。
「クリスマスの。あれは誰だったのだろう? ずっと、あれから気になるけれど、誰か分からない。でも、夢に出るなら、もっと美形で出てきなさいよ」
美葉はやっぱり、美葉だった。
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