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4巻
4-3
「竜じゃん、珍しくもない」
俺がふと口にすると、トンボとカワズさんも口々に感想を漏らす。
「スケさんの友達か何かかな? ちょっと小さいけど」
「そうじゃな……色もスケさんと違って微妙に黒じゃないというか……パープル? 迫力がイマイチじゃな」
俺達の感想を聞き、紫竜さんはプルプル震えている。思ったより傷つきやすかったらしい。なんだか悪い事をしてしまったみたいだ。
「……貴様ら! 俺を舐めているだろう! もういい! すぐにあの世へ送ってやる!」
あー、やっぱり怒ってる。素直な感想はどうやら直球過ぎたようだ。
しかし、相手が竜となれば手加減の必要など全くない。
相手もやる気だし、俺はさっそく最後の手段をトンボに指示したのである。
「よし! こいつはとっておきの装備だ! トンボ! 胸のブローチを押せ!」
「おっしゃ! まかせろい!」
ハイテンションのトンボがさっそくブローチを勢い良く叩く。
そのままくるりと空中で一回転し、周囲に星が舞う。回転を終え、トンボがウインクをすると、ブローチから飛び出たピンクのハートの光の中から、一本の短剣が姿を現した。
それをがっちりつかみ取ったトンボはムフフと笑い、竜を見据えながら俺に話しかける。
「こいつで戦えばいいんだね!」
「いや……戦う必要もないね」
トンボが柄に手をかけて、短剣を鞘から引き抜いたその瞬間――。
ドウ!
「……何だこれはぁぁぁ」
そう叫び、竜は崩れ落ちた。
ズズンと突然横たわった竜を見て、ポカンとするトンボ。状況が把握できていないのだろう。
「え? ええっと……勝ち! ……なの? でもわたし何かしたっけ?」
不条理を形にしたような剣。これこそマジカル☆トンボちゃんセットの切り札なのだ。
「この剣こそ『抜いたら勝てる剣』マジカル☆トンボソードだ! 効果は抜いたら勝つ!」
「それって今までの全部意味なくない!?」
「馬鹿言うな! 必殺技ってのは、ここぞって時に炸裂するからこそ、すごく見えるの!」
「な、なるほど!」
自分で作っておいてこう言うのもあれだが……実は俺もこれはないと思う。
マジカル☆トンボソード……『必殺技とは往々にして理不尽なもの』というコンセプトの下に製作されたこの鬼畜兵器は、勝利という結果を先に持ってきて、過程をすっ飛ばす因果律の逆転魔法である。
マジカル☆トンボちゃんセットのテーマは安全第一。
そのため、今まで自重していたとんでもないチート魔法すら惜しみなく投入している。
「しっかし容赦ないのぅ……。下手したら死ぬんじゃないか?」
カワズさんが白目をむいた竜を気の毒そうにつつきながら呟いているが、そんな事があるわけがない。
「馬鹿言うなよ。当然ながら、どれもこれも非殺傷設定だ」
「……何じゃよそれ?」
「……とにかく、この武器じゃ戦闘不能にはなってもそうそう死なないって事なんだ。うん」
何度も言うが安全第一。
それは敵にも該当するのだ。
四天王の皆さんも今は動けないが、決して死ぬ事もない。
……まあ、それはそれで極悪武器には違いないかもしれない。
◇◆◇◆◇
ついに四天王を倒した俺達は、上の階へ進む前に一休みしていた。
四天王全員に勝利した以上、次の相手は魔王だろうし、こちらにも心の準備というものがある。
ラスボス直前なのだから、ここは慎重に行かねば。
俺は、がま口からあるものを取り出す。
「二人とも、これを食って体力を回復するんだ。セーブも忘れるなよ?」
「……セーブってなんじゃよ?」
カワズさんがさっそく指摘してきたが、正直意味はない。
トンボは、俺の差し出したいかにもな薬の数々に顔をしかめていた。
「えぇー、それって薬かなんか? 嫌だよそんなのー、まずそうだし。タロが魔法使ってくれたらどんな怪我でも一発で全快でしょ?」
「馬鹿野郎! 魔王を前に魔法を使えなんて正気か! 直前はアイテムで回復! フルパワーで会いに行くのがマナーだろうが!」
「……だから何のマナーなんじゃよ?」
やっぱりちゃんと指摘するカワズさんは律儀だ。
「とにかく一気に飲んじゃおうぜ! ファイト一発!」
サムズアップする俺にトンボが尋ねてくる。
「……じゃあ、マズくないの?」
「……いや。マズい事はマズいけど」
「なら嫌」
トンボは頑としてその薬を飲むつもりがないようだった。
せっかくこの日のために準備してきたのに……。怪我人や病人がこいつの効力を知ったら、泣いて土下座をするような代物も、トンボにとってはただのマズい薬でしかないらしい。
しかしこいつらはわかっていない! ボス手前の回復の重要性は、心得ていてしかるべきだと言うのに!
「ああもう! 何が起こるかわからないんだから、少しでも疲れを取って魔王に会いに行くのが普通だろ? それをやらないで泣きを見た奴がこの世にどれだけいると思ってるんだ!」
「魔王はそんなに戦っとらんじゃろ」
カワズさんが真面目にツッコんでくるが、こいつはセーブを忘れたうっかりさん達の心の叫びなのだよ!
そんな具合に知らず知らずの内に興奮していた俺を冷静にさせたのは、予想外にトンボだった。
トンボが俺以上に熱かったからだ。
「でもついに魔王様とご対面だね! さっさと階段上ろうよ! わたしもなんだか燃えてきちゃった!」
四天王との連戦で、今まで眠っていた闘争本能をこれ以上ないほど刺激されたトンボは燃えている。
「その必要はないわよ――」
だがその時、凛とした声が聞こえた。俺達は反射的にびくりと肩をすくめる。
突然響いた知らない声の主に、俺達三人の視線が注がれる。
ゆっくりと優雅に、階段の中央を降りてくる人物――。
すらりと伸びた足はモデルのようで、歩き方はもちろん、所作の端々に気品が溢れている。
「そこまでにしてもらおうかしら? これ以上の狼藉は、見て見ぬ振りとはいかないわ。用事があるというなら聞きましょう? ……もっとも――」
床を叩くブーツの音が響き、俺はその音が一歩一歩近づいてくるたびに身を強張らせる。緊張で生唾を呑みこんでいた。
黒い毛皮付きのコートに身を包み、その下に着こんでいる胸元のはだけた革製の服が、妖しく黒光りしている。
「ここに来る人間の用事なんて限られているでしょうけど」
姿を現したのは、悩ましく白い髪を掻き上げる――男。
男は微笑みを湛え、俺達を悠然と眺めている。
俺はここにきて一番の驚きに目をむき、そして、お約束の斜め上を行く事態に歯噛みする。
……魔王、オネェ系だ!
そんな心の叫びは、とてもじゃないが口には出せなかった。
2
「あなたが今回の勇者なのかしら。私もツイてないみたいね。自分の代があなたみたいな化け物に当たるなんて。これも神様のおぼしめしってやつなんでしょう……この場合、導いたのはあなた達の崇めている神様かな? レイナ様、だったかしら? だとしたらずいぶんな性悪に違いないわ」
そう言ってイケメン魔王様は自嘲気味に笑う。彼はこれまでの四天王とは比べものにならない存在感を有していた。
神様がどうこうという話は知らないが、予想だにしなかった事実に俺は動揺してしまった。
てっきり、言葉も通じないようなとんでもない化け物が出てくると思っていたので、これはこれで助かる話なんだけど……とはいえこのキャラには引かざるを得ない。
確かに今までの魔族達とは一味違うっぽいな。もちろんキャラクター……いや、それもあるがそこだけじゃない。
この人、間違いなく俺の魔力に気が付いている。
それはここにいるカワズさん同様、ちゃんと魔力を感じる技能を身につけている事の証左。魔族はその手の技能に疎いらしいので、やはり格が違うのだろう。現に四天王達は、俺の魔力に気付いていなかったのだし。
「安心していいわ。攻撃したりはしないから」
肝心の魔王様は、憂いを帯びた表情でため息交じりにそう言う。言葉通り、何ら抵抗をするつもりもないようだ。
これから第二形態に変身するという事もないらしい……ちょっと残念。
「いきなりで申し訳ないのだけれど、ここらで終わりというわけにはいかないかしら? 必要なら私の首を持っていっても構わないわ。代わりに……この城にいる者にはもう、手を出さないでもらいたいのだけれど。もちろん一切の抵抗はしないし、その後、あなた達に危害を加えるような事はさせないと約束しましょう」
「?」
魔王様の発言に、俺はきょとんとしてしまった。彼は俺の反応に構わず続ける。
「断るなら……これほどの勇者相手に少々分が悪いけど、抵抗させてもらうわね」
いや、基本的には命乞いと警告、いつものパターンと大差ない。だがちょっとばかり違うのは、さっきから俺を『勇者』と呼んでいる点だ。
俺が勇者に見えるとでも? 実際に勇者をやっていたセーラー戦士はこの場にいないし、俺の他にいるのは、妙にリアルなでっかい蛙と、コスプレ妖精だけなのに?
確かに剣は持っているけれど、こんなラフな姿で魔王退治に来る勇者など、いるはずがない。
未だかつて俺を勇者と誤認した奴は、竜、妖精、魔獣含めて残念ながら誰もいないのである。
俺は完全に予想外の事態に軽くパニックになった。
「な、なぁカワズさん? なんかすごい勘違いされてない?」
どうにか平静を取り戻そうとカワズさんに耳打ちしたら、カワズさんは肩をすくめた。
「まぁ……こんな所に乗り込んでくるのは、勇者くらいのもんじゃろうからのう」
「た、確かに、言われてみればそうかもしれない」
しかし俺の中で勇者のイメージは完全なる美形である。それなのに勘違いされるとは……となると、俺のルックスもなかなか捨てたものじゃないんじゃないか?
「念のために言っておくが、奴は外見的な特徴などではなく、この状況だけでお主を勇者と判断しとるのは間違いないぞい」
「……ですよね」
心の中で考えていた事を見透かされた上に否定され、へこむ俺だった。
「……なんで今の流れで、そういう表情になるのか話を聞いてみたいわね」
魔王様にも不審がられているし……顔に出ていたようである。
「あー、いや、すいません……」
なんとなく気まずくなって謝ってみたが、対話する気があるならここは方針を変更して、さっそくここに来た用件を済ませてしまう方が賢明だろう。
そう考えて言葉を続けようとしたのだが、いきなり俺の前に何かが飛び出してきて台詞を遮られてしまった。
「ちょっと……わたし抜きで話を勝手に進めないでもらえませんこと?」
腕を組んで飛んでいる彼女は、何やらすさまじい自信をみなぎらせていた。
魔王様は心持ち不愉快そうに、そして俺とカワズさんは驚いて声の主を見た。
「……トンボ、何してんの?」
「邪魔じゃぞ?」
「あなたは……彼の従者よね?」
三人からほぼ同時に出てきたツッコミに、マジカル☆トンボちゃんは一歩も引かずクワッと目を開き、言い放ったのである。
「馬鹿言っちゃいけないですよ! 今現在、世界最強の妖精を捕まえて! ちょっと態度を改めた方がいいんじゃなくて!?」
意地悪く不敵に笑うトンボに、謙虚なんて文字は微塵もありゃしない。その目は完全に陶酔している。最高にハイって奴らしい。
「あちゃあ、ものすごく調子に乗ってるな」
「うむ、完全に暴走状態じゃな……新たな魔王の誕生じゃよ」
「あー、それ言えてるかも」
どうやら、武装を強化しすぎてしまったかな?
本物の魔王を前にして対等どころか上から目線の今のトンボは、気位だけは間違いなく魔王級だった。しかしこのままにしていてはまずいかもしれない。話すら出来ない事を想定していた当初とはもう事情が違うのだ。
「あのー、トンボちゃん? 話も出来そうだし……もうそのキャラはおしまいでいいんじゃ……」
「甘い! メープルシロップ煮詰めたものより甘いわ! わたしを差し置いて、王を名乗る者など許しておくわけにはいかないのよ!」
……面倒臭すぎる。
俺はマジカル☆トンボセットの発案者だけに、強く言えないので下手に出たのだが、どうにもお気に召さないらしいトンボ様は、逆に勢い余ってとんでもない事を宣言する始末。
「何を狙いだしたんじゃこの子は?」
カワズさんも呆れているが、これには俺も頭痛を覚えた。
「いやいや、トンボちゃん? さすがに魔王様の前でそういう事言っちゃ……」
「魔王? それがなんぼのもんですか? すこし頭が高いんじゃなくて?」
だんだんと困惑ムードが漂うが、トンボは全く気にした様子もなく絶好調である。
「ああもう、面倒なテンションになっちゃって……」
そろそろマジカル☆なトンボちゃんをどうにかしないといけないだろうと、俺は魔法の準備を整える。
「確認するけど、これはあなたの意思ではないのね?」
しかし魔王様が先に割って入って、俺は少し焦りを覚えた。
「はあ……それはもちろん」
魔王様の目は明らかにトンボを捉えているが、いくらなんでも戦闘はまずい。
無駄な争いを避けるためにどうにか二人には矛を収めてもらいたい……というのに、この魔王様ときたら遠慮も何もなく、それどころか涼しい顔でトンボを挑発したのだ。
「ふぅん、面白いわね。でも私は、そこの彼と話しているのよ。黙っていてもらえる?」
「ふっふん! いつまでそんな口が叩けるかしら!」
「ふぅ……じゃあ少し相手をしてあげる」
そう言ってぱちんと魔王様が指を鳴らすと、彼の後ろに火が灯った。
彼が下りてきた階段の両脇には未使用の松明が二つあり、開戦の合図のつもりなのか、それに魔法で火をつけたらしい。魔王様を照らし出す松明の光は、不敵な彼の表情を一層引き立てている。
しかしいかに魔王様に自信があろうが、マジカル☆トンボセットも正気の沙汰ではない代物なんだ。度の過ぎた悪ふざけの成分を抽出して固めたようなこの装備を相手にして、まっとうに勝負できる者などいるわけがない。
どんなに真面目に戦おうと、すべてはギャグになる。
そんな反則的な装備に戦いを挑むなど、普通では考えられない。
魔王様と対峙しているトンボは、手に持ったマジカル☆トンボソードを掲げて見せ、すでに勝ち誇った表情をしている。
「ふっふっふ! じゃあその余裕、すぐに崩してあげちゃおうかな!」
やる気満々でソードの柄を握ったトンボに、魔王様は再び指を鳴らした。一瞬、小さな魔法陣が弾けたのが見えたが、効果まではわからない。
その速度は松明の時同様にかなりのスピードだった。しかし魔法陣の大きさから考えても、たいした魔法だとは思えない。
「……対処法、その一」
「それじゃあ覚悟! ふっ! ……アレ? フンヌ! ア、アレ?」
トンボの顔から、先ほどまでの強気な表情が消える。
彼女は本気で力を入れて鞘から剣を抜こうとしているが、全く抜ける気配がない。
「その剣は抜かなきゃ何の意味もないんでしょ?」
淡々と告げる魔王様の言葉で、ようやくさっきの魔法の正体がわかる。
マジカル☆トンボソードの鞘の一部分が凍らされていたのだ。それでも力に自信がある者なら容易く引き抜く事が出来るだろうが、非力なトンボでは到底抜けそうにない絶妙な加減だった。
「あなたの防御結界、攻撃かそうじゃないかを見分けているでしょう? 攻撃と判断されないギリギリのラインを見極められれば、魔法は通るみたいね。装備品には触れられるようだから、直接攻撃も工夫次第で入るかもしれないわ」
魔王様の手際は、ほれぼれするほど鮮やかだった。
トンボもしばらく頑張っていたようだったが、結局剣を抜くのは諦めたらしい。
だがその目に灯った野望の火は、まだ消えたわけではないようだ。
「え、えへへ。こいつはしてやられてしまったようね! で、でも! こっちにはまだほかにもたくさんすごいのがあるんだから!」
そう言ってトンボは手を叩こうとする。
「対処法、その二」
「ふへ?」
トンボの動きがなぜか突然止まる。
いつの間にか伸びていた黒いモノに、絡めとられているらしい。
攻撃的な魔法なら、トンボスーツが反応するはずなのだが?
不思議に思い、よく観察してみてようやく異変に気が付いた。
謎の魔法はトンボに直接絡みついているわけではなく、結界ごと彼女の動きを制限していたのだ。物理攻撃力を備えた結界はそうたやすく抑えられるものではないはずだが、それでもがっちり食らいついている所を見ると、相当に強力な魔法のようだった。
「か、体が動かないだとぅ!」
今更ながらに驚愕するトンボ。だがもう手遅れだ。
魔王様は完全に動きを封じたトンボに近づいてきて身をかがめると、にこやかに告げた。
「魔王のオリジナル魔法、影の魔法よ。私もちょっと珍しい魔法が使えるの、驚いてもらえた?」
魔王様がちょいちょいと自身の影を指差すと、黒い影がぐるぐると渦を巻く。
これがトンボを拘束しているものの正体らしい。ちょっと解析してみると、自らの影を操り、様々な事が出来る魔法みたいである。
なるほど、最初に松明を灯したのはただの演出というわけではなく、この魔法を使うための準備だったのか……。
戦い方に一切の無駄がない。
この魔王様、冗談じゃないくらい強い。俺は冷や汗をかき、そう強く思った。
「ごめんなさいね、拘束する魔法ってこれしか持ってなくって。あなたの結界はずいぶん固いようだけど、体の周囲を覆うタイプみたいだったから案外楽に動きを止められる気がしたのよね。それとあなたの技、何かやる時、一々ポーズとっていたでしょ? ……そういうこだわりは嫌いじゃないんだけど、ポーズも含めて魔法の一部だろうから、体の動きが封じられちゃうと魔法も使えなくなるんじゃない?」
「……わたし、どうなっちゃいます?」
恐る恐る半泣きで魔王様を見上げ呟くトンボに、魔王様はにやっと不吉な笑顔を見せる。
「……さてどうしようかしら? さっき言った物理攻撃を通す方法、せっかくだから試してみるのもいいわね?」
「ひぃぃぃぃ! ごめんなさい!」
一転して涙目になるトンボだったが、その点については大丈夫そうだ。
魔王様はトンボをしばらく見下ろしていたが、優しく結界の上からトンボの頭の辺りに軽く手を置き、影の魔法を解除した。
「なんてね。おふざけはこれでおしまい。本当は私でも動きを止めるのが精いっぱいなのよ。この服、本当によく出来てるわ」
「ウニャー! バカなぁ!!」
馬鹿にされた事で顔を真っ赤にするトンボはじたばた暴れていたが、ここまで相手に見透かされては、もう抵抗出来ないだろう。
……まさか結界ごと封じられるとは、こだわりが逆に仇になってしまったか。
これはどう考えても不覚である。
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