102 / 115
新章 私は今、平民の筈でしたよね?~元悪役夫人、ミッションを言い渡される~
閑話:2人の転生者~ライラ視点~
私が前世で読んだTLマンガ『私はもう逃げられない~愛欲を教えられた体は、今日も彼の手で暴かれる』のヒロインだと気付いたのは、まだちっちゃい子供の頃だった。
でも……驚くより先に、妙に納得していた。それ以前の物心ついた頃から、私は異性に興味を持つませた子供と言われてきたから。
ーーーでもそれから、不便な思いをする事になった。
道行く、ネームキャラ以外のモブですら、この世界だと顔面偏差値が高い。
すれ違っただけの男ですらイケメンばかり。前世で肉食女子だった私は、彼らが自分を欲の対象に見ない事が悔しかった。もし、ヒロイン位の体格があれば彼らは自分のものになるのに。そんな、体はまだ幼いのに欲と好奇心は大人並な子供になってしまった。
―――もし幼女趣味の男と出会っていれば、大変な事になったと思う。
そんな悶々とした思いを持て余していたら―――あいつに、出会った。
「うわ! ヒロインが幼女で目の前にいる―――!!
転生してラッキー――! これからはあのゲームの世界がリアルで見れるのね!!」
私を目の前にした瞬間、その少女は奇声を上げて目を輝かせだした。その瞳には“推し”“萌え”って字が見えるよう。
―――何? ……こいつも転生者なの?
少女は、仕事が忙しくなった父が雇った子守りだ。私より3歳上でしかない彼女は、ぽかーんとして凝視する私を、まるで視界にないように自分語りを始めていた。
「決めた! 私が貴女を、最高のヒロインに育てて見せるわ!
貴女にはこれから最大の不幸が訪れるけど、その後にラッキーな展開が訪れるからそれまで頑張って!
私、最高のヒロインを“育成”するわーーー!!」
興奮するままにおーーー! と腕を上げる少女。対する私はその勢いに呆然としつつも気づいていた。―――こいつにもあのTLマンガの記憶があるのだと。
その上で今ヒロインの私を、守ろうと思っているらしい。
それは好都合だ。ポジが悪役令嬢だったり彼女のようなモブであったとしても、前世の創作小説では攻略対象と結ばれる落ちもあったから。
でも目の前の転生者からはその欲は感じない。ひたすらヒロインーー今は私――を、守る事を望んでいると分かる。
なら便利に使ってやれば良いのだ、このモブにとって私は推しなのだから。
攻略対象を落してからは使用人として迎えてやれば今後も利用できる。所謂推しへ課金するようなものだ。
―――うまく使えば自分を殺して生涯、滅私奉公してくれるだろう。
でも……驚くより先に、妙に納得していた。それ以前の物心ついた頃から、私は異性に興味を持つませた子供と言われてきたから。
ーーーでもそれから、不便な思いをする事になった。
道行く、ネームキャラ以外のモブですら、この世界だと顔面偏差値が高い。
すれ違っただけの男ですらイケメンばかり。前世で肉食女子だった私は、彼らが自分を欲の対象に見ない事が悔しかった。もし、ヒロイン位の体格があれば彼らは自分のものになるのに。そんな、体はまだ幼いのに欲と好奇心は大人並な子供になってしまった。
―――もし幼女趣味の男と出会っていれば、大変な事になったと思う。
そんな悶々とした思いを持て余していたら―――あいつに、出会った。
「うわ! ヒロインが幼女で目の前にいる―――!!
転生してラッキー――! これからはあのゲームの世界がリアルで見れるのね!!」
私を目の前にした瞬間、その少女は奇声を上げて目を輝かせだした。その瞳には“推し”“萌え”って字が見えるよう。
―――何? ……こいつも転生者なの?
少女は、仕事が忙しくなった父が雇った子守りだ。私より3歳上でしかない彼女は、ぽかーんとして凝視する私を、まるで視界にないように自分語りを始めていた。
「決めた! 私が貴女を、最高のヒロインに育てて見せるわ!
貴女にはこれから最大の不幸が訪れるけど、その後にラッキーな展開が訪れるからそれまで頑張って!
私、最高のヒロインを“育成”するわーーー!!」
興奮するままにおーーー! と腕を上げる少女。対する私はその勢いに呆然としつつも気づいていた。―――こいつにもあのTLマンガの記憶があるのだと。
その上で今ヒロインの私を、守ろうと思っているらしい。
それは好都合だ。ポジが悪役令嬢だったり彼女のようなモブであったとしても、前世の創作小説では攻略対象と結ばれる落ちもあったから。
でも目の前の転生者からはその欲は感じない。ひたすらヒロインーー今は私――を、守る事を望んでいると分かる。
なら便利に使ってやれば良いのだ、このモブにとって私は推しなのだから。
攻略対象を落してからは使用人として迎えてやれば今後も利用できる。所謂推しへ課金するようなものだ。
―――うまく使えば自分を殺して生涯、滅私奉公してくれるだろう。
あなたにおすすめの小説
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった
歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。
だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」
追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。
一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。
誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。
「その言葉は、もう翻訳できません」
眠りから目覚めた王太子は
基本二度寝
恋愛
「う…うぅ」
ぐっと身体を伸ばして、身を起こしたのはこの国の第一王子。
「あぁ…頭が痛い。寝すぎたのか」
王子の目覚めに、侍女が慌てて部屋を飛び出した。
しばらくしてやってきたのは、国王陛下と王妃である両親と医師。
「…?揃いも揃ってどうしたのですか」
王子を抱きしめて母は泣き、父はホッとしていた。
永く眠りについていたのだと、聞かされ今度は王子が驚いたのだった。
その言葉はそのまま返されたもの
基本二度寝
恋愛
己の人生は既に決まっている。
親の望む令嬢を伴侶に迎え、子を成し、後継者を育てる。
ただそれだけのつまらぬ人生。
ならば、結婚までは好きに過ごしていいだろう?と、思った。
侯爵子息アリストには幼馴染がいる。
幼馴染が、出産に耐えられるほど身体が丈夫であったならアリストは彼女を伴侶にしたかった。
可愛らしく、淑やかな幼馴染が愛おしい。
それが叶うなら子がなくても、と思うのだが、父はそれを認めない。
父の選んだ伯爵令嬢が婚約者になった。
幼馴染のような愛らしさも、優しさもない。
平凡な容姿。口うるさい貴族令嬢。
うんざりだ。
幼馴染はずっと屋敷の中で育てられた為、外の事を知らない。
彼女のために、華やかな舞踏会を見せたかった。
比較的若い者があつまるような、気楽なものならば、多少の粗相も多目に見てもらえるだろう。
アリストは幼馴染のテイラーに己の色のドレスを贈り夜会に出席した。
まさか、自分のエスコートもなしにアリストの婚約者が参加しているとは露ほどにも思わず…。