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新章 私は今、平民の筈でしたよね?~元悪役夫人、ミッションを言い渡される~
閑話:2人の転生者~ライラ視点~②
彼女は貴重な協力者だ。失わない為にはヒロインらしく見せた方が良い。
だからこそ最初は、彼女の言う通りのイイ子を続けた。両親に言われた事に反論せず、常にハイハイと頷き、家事の手伝いを熟す私に両親の評価は増すばかりだ。
その裏で、モブ――子守りの少女――が動いていたとも知らずに。
「ライラ! 言われた通りにメインストリートの掃除、全部済ませたよ。
町の人達がやりたがらない事を進んでするヒロインって、めっちゃ萌えるもんね!」
近所の住人に評価が高ければ、いざ攻略対象達へと挑んだ時に役に立つ。確かにマンガの中でも『あんなに頑張っているヒロインはすごい』って称えられるシーンもあるんだし。
そう思って彼女に言えば、望み通りに掃除してくれた。そのいかにも“誉めて~!”って顔に、取り合えず笑顔を向けてやる。
『ありがとうお姉ちゃん』
歯が浮きそうな気持で出した上っ面の言葉だけで、ぱっと嬉しそうに笑った。単純なものだ。
私とモブの関係はそのまま続いた。
変わりなくモブは私の影にいて、私のする事を影でこなしていた。だから何も苦労しないまま、私は“家族思いで頑張る女の子”という、ヒロインの見本のような立場でいた。モブはそんな、“便利な”と思われる立場を当たり前のように受け止めていた。
そんな私達の関係は、ある日から歪んでいく事になる。
だからこそ最初は、彼女の言う通りのイイ子を続けた。両親に言われた事に反論せず、常にハイハイと頷き、家事の手伝いを熟す私に両親の評価は増すばかりだ。
その裏で、モブ――子守りの少女――が動いていたとも知らずに。
「ライラ! 言われた通りにメインストリートの掃除、全部済ませたよ。
町の人達がやりたがらない事を進んでするヒロインって、めっちゃ萌えるもんね!」
近所の住人に評価が高ければ、いざ攻略対象達へと挑んだ時に役に立つ。確かにマンガの中でも『あんなに頑張っているヒロインはすごい』って称えられるシーンもあるんだし。
そう思って彼女に言えば、望み通りに掃除してくれた。そのいかにも“誉めて~!”って顔に、取り合えず笑顔を向けてやる。
『ありがとうお姉ちゃん』
歯が浮きそうな気持で出した上っ面の言葉だけで、ぱっと嬉しそうに笑った。単純なものだ。
私とモブの関係はそのまま続いた。
変わりなくモブは私の影にいて、私のする事を影でこなしていた。だから何も苦労しないまま、私は“家族思いで頑張る女の子”という、ヒロインの見本のような立場でいた。モブはそんな、“便利な”と思われる立場を当たり前のように受け止めていた。
そんな私達の関係は、ある日から歪んでいく事になる。
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