24 / 27
捕縛術~エイベル視点~
しおりを挟む
どうやっても分かってもらえないもどかしさに、僕の理性のほとんどが飛んでいた。
今思い出しても、酷いことをしたって思っている。彼女に嫌われていたらと思うと、どうしようもなく震える。
フロントから借りてきた非常用ロープは、やや細めだが何本もあるし、十分な長さもあって丈夫そうだった。
何に使うんですか? って聞かれたけど、まさか好きな人が逃げないようにするためだとは言えまい。通報されるからね。
僕は縛るのはとても上手い方だ。
北方辺境伯領には魔獣も出るし、国境沿いの治安もそう良くない。だから簡単に縄抜けできない捕縛術が発達し、それは騎士学校にも取り入れられ、僕は学生ながら講師に招かれたりしていた。
妹のメイベルだってよくお気に入りの人形でやっていたし、僕を実験体にして縛っていた。だって犬猫にまでやろうとするんだもん、可哀想だろ?
「可愛いと縛りたくなっちゃう」っていう妹は、捕縛術云々ではなく真の変態なんだと思う。
だからお兄ちゃんで我慢させた。
黙って妹に縛らせてはいたが、僕だってどちらかと言うと縛られるより縛りたい方なんじゃないかって、常々思っていたんだ。
妹を縛りたいとは思わないけど、美しい物は縛りたくなる。特に美しく気高い者は、縛ることで尊厳を貶められ、より美しさが増すと思うのだ。
孤高の存在であるルシールの自由を奪って、辱めたくなった。綺麗な物って汚したくなるだろう?
僕はまず逃げられないように、ルシールの手首を縛った。そしてベッドの梁の上にロープを放り投げ、ベッドの脚に縛り付けた。
両手を上げさせられ、ルシールの表情が困惑する。
次に二つに折ったロープにいくつも結び目を作ると、先端の輪をルシールの首にかけた。
どうして震えているの? 首でも吊られると思ったのかい? そんなことするわけないじゃないか。
辱めるけどね。
シルクのドレスと下着を無言で、そしてやや乱暴にひん剥いていた。それほど僕は急いていたのだ。
素敵だけど、今は邪魔なんだ。それに、裸より素敵ってことはない。
現れた裸体に、僕はしばし見とれた。
ルシール……君、着痩せするんだね。
どこがガリガリだって? 女の子の裸はそれなりに見たことがあるが、こんなに綺麗な体は見たことがない。
美の女神だ。
賞賛のため息をついてから、僕は作業に入った。
前に垂らした結び目のあるロープは、彼女の胸の谷間から臍の上まで一直線に落ちている。
僕はその魅惑的な鼠径部の内側に、ロープをくぐらせた。
ルシールは太ももを擦り合わせ、抵抗しようとしている。
「じっとして」
耳元で囁くと、ロープをさらに後ろに回し、尻の割れ目に食い込ませるように引っ張りあげた。
「エイベルく──」
堪らず声をあげるルシールを、僕は無視する。ぷりんとした尻が、よけいせり出した。
僕はロープをそのままさらに上に引っ張り、背骨に添わせながら首の後ろまで持っていった。
そして、ほっそりした項の部分にある、首の輪っかにひっかける。
「ごめんね」
寒いのかな。鳥肌が立っている。早く温めなきゃ。
僕は手早く背中に垂れたロープの尖端を二つに分け、両脇から前に回した。
胸の谷間や臍の上にある結び目の間にひっかけると、白い肌の上に美しい菱形が現れる。僕はロープをぎゅっと絞り上げた。
いい出来だ。
意外にも大きかった胸がロープによって狭窄され、ぷるんとはみ出た。それは僕の視覚を楽しませる。
赤いロープで締め付けられ、よけい強調された白い肌がそそるのだ。
「痛くない?」
「痛くないけど、でも……こんなことしないで」
と必死に訴えてきたルシール。え? 恥ずかしいだって? もちろん分かっているよ。
だけどほら君、僕と別れようとするんだもん。お仕置きの代わりさ。それなら構わないだろ? 体に分からせてやらなきゃ。
別のロープを手に取ると、僕はそれを彼女の膝裏に通した。天蓋ベッドの梁にその先を投げ、グイッと引っ張る。
立ったまま片足を上げさせられ、なんと彼女、ヒンヒン泣き出しちゃったではないか。雄犬がおしっこするみたいな格好だもんね。屈辱なのかな?
それに、丸見えだ。股縄の結び目の間隔は大きくとったから、ピンク色の秘部がさらけ出されている。
嫌ならやめるよ、って言えなくなってしまった。だって彼女があまりに可愛いからさ。やめられるわけがないじゃないか。
僕は薄々気づいていたんだ。
僕はいい奴なんかじゃない。奉仕するのは、そうしておけば彼女たちがとりあえずは満足して、騒がなくなるからだ。
そして、Sじゃない。Mを縛ったってつまらないからね。
僕は女王ぜんとした女性を辱め、屈服させて壁を取っ払いたかっただけなんだ。やっとそれに気づいた。たった今。いや、ルシールに出会ってからね。
いつも凛とした彼女がむせび泣いているのを見て、股間がビンビンになっている僕。人にはとても言えない。妹と同じく変態だったなんて。
「ねえ、約束して。僕と別れないって」
「だって、エイベル君が──いっ」
網目のような入り組んだ縛り方をしたもんだから、どこか一本を引っ張ると全身を締め付ける。
僕はロープの隙間から飛び出した乳房を、手の平で撫でまわした。剣ダコが刺激したのだろう。可愛らしく飛び出した乳首が手の平の中心で弄ばれ、コチコチになっていく。赤く充血していやらしい。
持ち上げたまま固定されている脚の間を見ると、ほら、そこも赤く充血してきた。興奮してるの? ロープの結び目がちょうど肉の蕾の上に来ているから、少しでも引っ張るとそこを刺激するんだよね。
透明の露が滴ってきている。
「だらしなく涎を垂らして、恥ずかしくないの? ルシール」
「やぁっ、見ないでよぉ!」
我儘だな。さすが氷の女王様。
「分かりましたよ、見ませんよ」
僕は膝にひっかけたロープの先もベッドの脚に縛り付けると、すっと座り込んだ。
今思い出しても、酷いことをしたって思っている。彼女に嫌われていたらと思うと、どうしようもなく震える。
フロントから借りてきた非常用ロープは、やや細めだが何本もあるし、十分な長さもあって丈夫そうだった。
何に使うんですか? って聞かれたけど、まさか好きな人が逃げないようにするためだとは言えまい。通報されるからね。
僕は縛るのはとても上手い方だ。
北方辺境伯領には魔獣も出るし、国境沿いの治安もそう良くない。だから簡単に縄抜けできない捕縛術が発達し、それは騎士学校にも取り入れられ、僕は学生ながら講師に招かれたりしていた。
妹のメイベルだってよくお気に入りの人形でやっていたし、僕を実験体にして縛っていた。だって犬猫にまでやろうとするんだもん、可哀想だろ?
「可愛いと縛りたくなっちゃう」っていう妹は、捕縛術云々ではなく真の変態なんだと思う。
だからお兄ちゃんで我慢させた。
黙って妹に縛らせてはいたが、僕だってどちらかと言うと縛られるより縛りたい方なんじゃないかって、常々思っていたんだ。
妹を縛りたいとは思わないけど、美しい物は縛りたくなる。特に美しく気高い者は、縛ることで尊厳を貶められ、より美しさが増すと思うのだ。
孤高の存在であるルシールの自由を奪って、辱めたくなった。綺麗な物って汚したくなるだろう?
僕はまず逃げられないように、ルシールの手首を縛った。そしてベッドの梁の上にロープを放り投げ、ベッドの脚に縛り付けた。
両手を上げさせられ、ルシールの表情が困惑する。
次に二つに折ったロープにいくつも結び目を作ると、先端の輪をルシールの首にかけた。
どうして震えているの? 首でも吊られると思ったのかい? そんなことするわけないじゃないか。
辱めるけどね。
シルクのドレスと下着を無言で、そしてやや乱暴にひん剥いていた。それほど僕は急いていたのだ。
素敵だけど、今は邪魔なんだ。それに、裸より素敵ってことはない。
現れた裸体に、僕はしばし見とれた。
ルシール……君、着痩せするんだね。
どこがガリガリだって? 女の子の裸はそれなりに見たことがあるが、こんなに綺麗な体は見たことがない。
美の女神だ。
賞賛のため息をついてから、僕は作業に入った。
前に垂らした結び目のあるロープは、彼女の胸の谷間から臍の上まで一直線に落ちている。
僕はその魅惑的な鼠径部の内側に、ロープをくぐらせた。
ルシールは太ももを擦り合わせ、抵抗しようとしている。
「じっとして」
耳元で囁くと、ロープをさらに後ろに回し、尻の割れ目に食い込ませるように引っ張りあげた。
「エイベルく──」
堪らず声をあげるルシールを、僕は無視する。ぷりんとした尻が、よけいせり出した。
僕はロープをそのままさらに上に引っ張り、背骨に添わせながら首の後ろまで持っていった。
そして、ほっそりした項の部分にある、首の輪っかにひっかける。
「ごめんね」
寒いのかな。鳥肌が立っている。早く温めなきゃ。
僕は手早く背中に垂れたロープの尖端を二つに分け、両脇から前に回した。
胸の谷間や臍の上にある結び目の間にひっかけると、白い肌の上に美しい菱形が現れる。僕はロープをぎゅっと絞り上げた。
いい出来だ。
意外にも大きかった胸がロープによって狭窄され、ぷるんとはみ出た。それは僕の視覚を楽しませる。
赤いロープで締め付けられ、よけい強調された白い肌がそそるのだ。
「痛くない?」
「痛くないけど、でも……こんなことしないで」
と必死に訴えてきたルシール。え? 恥ずかしいだって? もちろん分かっているよ。
だけどほら君、僕と別れようとするんだもん。お仕置きの代わりさ。それなら構わないだろ? 体に分からせてやらなきゃ。
別のロープを手に取ると、僕はそれを彼女の膝裏に通した。天蓋ベッドの梁にその先を投げ、グイッと引っ張る。
立ったまま片足を上げさせられ、なんと彼女、ヒンヒン泣き出しちゃったではないか。雄犬がおしっこするみたいな格好だもんね。屈辱なのかな?
それに、丸見えだ。股縄の結び目の間隔は大きくとったから、ピンク色の秘部がさらけ出されている。
嫌ならやめるよ、って言えなくなってしまった。だって彼女があまりに可愛いからさ。やめられるわけがないじゃないか。
僕は薄々気づいていたんだ。
僕はいい奴なんかじゃない。奉仕するのは、そうしておけば彼女たちがとりあえずは満足して、騒がなくなるからだ。
そして、Sじゃない。Mを縛ったってつまらないからね。
僕は女王ぜんとした女性を辱め、屈服させて壁を取っ払いたかっただけなんだ。やっとそれに気づいた。たった今。いや、ルシールに出会ってからね。
いつも凛とした彼女がむせび泣いているのを見て、股間がビンビンになっている僕。人にはとても言えない。妹と同じく変態だったなんて。
「ねえ、約束して。僕と別れないって」
「だって、エイベル君が──いっ」
網目のような入り組んだ縛り方をしたもんだから、どこか一本を引っ張ると全身を締め付ける。
僕はロープの隙間から飛び出した乳房を、手の平で撫でまわした。剣ダコが刺激したのだろう。可愛らしく飛び出した乳首が手の平の中心で弄ばれ、コチコチになっていく。赤く充血していやらしい。
持ち上げたまま固定されている脚の間を見ると、ほら、そこも赤く充血してきた。興奮してるの? ロープの結び目がちょうど肉の蕾の上に来ているから、少しでも引っ張るとそこを刺激するんだよね。
透明の露が滴ってきている。
「だらしなく涎を垂らして、恥ずかしくないの? ルシール」
「やぁっ、見ないでよぉ!」
我儘だな。さすが氷の女王様。
「分かりましたよ、見ませんよ」
僕は膝にひっかけたロープの先もベッドの脚に縛り付けると、すっと座り込んだ。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
234
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる