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アシュレイ・ウィスタリア

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 私を真っ直ぐ捉える少女の漆黒の瞳に、私は身動き1つ取ることが出来ない。

 まるで少女から視線を逸らした瞬間に私の全てが喪われてしまうような、そんな言いようも無い恐怖感に苛まれ始めた時、ガタガタと揺れていた馬車の動きがぴたりと止まった。


「おや。どうやら到着したようですね。では続きは中でお話しましょう」

「……え、到着? 中、って……?」

「ごめんなさい。話が盛り上がったものですから、そのまま私の家に向かっていたんですよ」


 街まで送ってくれるという話だったのに、話している間に少女の家まで連れてこられてしまったようだ。


 道理で城から街までの距離にしては時間が掛かりすぎると思ったんだ。

 とっくに街には着いていて、そのまま自宅まで招かれていたとはな……。


「どうぞ中へお入りください。話の続きも、私の自己紹介も致しますので」

「あ、ああ……。ここまで来てしまったのだ。厄介になろう……」


 少女に促されて馬車を降りると、そこには貴族の館としては少々小さい屋敷が建っていた。

 少女に続いて中に入り、リビングに通されると、そこには私の分を含めたお茶の用意がしてあった。


 って、どうして私の分のお茶が用意してあるんだ……?

 私の来訪は、間違いなく偶発的なものであったはずなのに……。


「ああ、別に超能力とかそういった類のものではありませんよ?」

「なぁっ!? ななっ、何も言っていないだろうがっ!?」

「ちゃんとご説明差し上げますよ。お姉さんにはちゃんと説明しておかないと、私を超能力者かなにやらに勘違いされてしまいそうですからね」


 やれやれとでも言いたげに、深く息を吐きながら肩を竦める少女。

 この態度が癪に障るが、先ほどまでの威圧感が嘘だったかのように気安い雰囲気を纏っている。


「実はあの馬車、結構前に止まってたんですよ? お姉さまはお話に夢中で気付いてなかったみたいですけど」

「……えっ?」

「なので御者を担当していたものが、気を利かせて侍女にお茶の用意をお願いしてくれたんです。ここで働いてくれているみんなはとっても気が利きますからね。いちいち私の指示を必要としないんですよ」

「えっ? ほ、ほんとに……? ほんとに馬車、止まってた……?」


 これでも騎士として、馬にも馬車にも数え切れないほど乗ってきたつもりだ。

 その経験から、先ほど彼女の瞳に見詰められてた時、馬車はゆっくりではあるが動いていたと思ったのだが……。


「厳密に言えば、とてもゆっくり敷地内を回っておりました」

「無駄に芸の細かい事をするなぁっ! 実際に動いていたなら、話に夢中だったとか関係なく気付けないだろーーっ!!」

「まぁまぁお姉さん。馬車に乗ってから何度も叫ばれていましたし、喉が渇いておりますでしょう? どうぞお茶でも飲んで、1度喉を潤してくださいな」

「誰のせいで叫ばされていると思ってるんだっ!? お茶はご馳走になるがっ!」


 散々少女の手の上で転がされているのが腹が立つが、喉の渇きを覚えていたのも本当だった。

 テーブルの上に用意されていた香りの良いお茶を口に含むと、芳醇な香りが口から鼻を一気に抜けていくような爽やかさを感じる。


「……あ、美味しい、な」

「美味しいって。良かったわね、エル」


 私がお茶に気を取られている間に、少女はテーブルの上の真っ黒な動物を撫でていた。


 イタチか?

 ……いや、それにしては小さいな。まだ子供なのかしれない。


「ご紹介しますね。この子はエルダーと言いまして、うちの同居人のようなものです。どうぞエルとお呼び下さい」

「きぃきぃ」

「エル……? え、良かったわねって、まさか今のお茶、この子が……?」

「いえ? 普通に侍女が入れましたけど」

「じゃあなんだったんだ今のくだりはっ!? お前がそんなだから私が叫んでいるんだよーーっ!!」

「今のくだりでエルがお茶を淹れたと思い込むお姉さんが心配なんですけど……」


 全力で怒鳴る私を、なんだか哀れみの篭った視線で見詰める少女。

 えぇいっ! 元とは言え王国騎士団に所属していた私を、貴様のような小娘がそんな目で見るんじゃないっ!


 見るとエルと呼ばれた小動物まで、テーブルに顔を伏せて小刻みに震えている。

 え、私今、小動物に笑われてる……?


「エルのおかげで毒気が抜けてくれたようですね。それでは自宅にお招きしたことですし、自己紹介させていただきましょう」


 エルに気を取られた瞬間、少女は姿勢を正して柔らかく微笑んでくれた。

 私はエルと言われた小動物よりも、少女の纏う柔らかい雰囲気にこそ毒気が抜かれた思いがした。


「私の名はチロル。チロル・クラートと申します。僭越ながらイーグルハート商会の会長を務めさせていただいております」

「チロルか。その若さで商会のトップとは俄かに信じられんが、お前は度々只ならぬ雰囲気を纏うことがあるからな。信用しよう」

「お、お~……。女性の方にこんな反応されるのは新鮮ですね……」


 チロルと名乗った少女は、私の反応に少なからず驚いているようだ。

 私にはピンと来ないが、この若さで商会長を任されているのだ。有名な人物なのかもしれないな。


「それでは私も改めて名乗らせてもらおう。私はアシュレイ・ウィスタリア。シルヴェスタ王国第1騎士団所属の騎士……だった。今日まではな」


 騎士ではないと口にするのが未だに憚られてしまう。

 我ながら女々しく、騎士にあるまじき態度だと分かってはいるのだがな……。


「家に招いていただき感謝する。正直なところ行く当てもなくて困っていたところだったのだ」

「いえいえ。これも何かの縁でしょう。どうかお気になさらず」


 改めて感謝を伝えると、気にしないでと笑うチロル。

 いくら私が王国騎士団の制服を着込んでいたとは言え、家にまで上げてもらって気にしないというわけにもいかないのだがなぁ。


「行くアテも無いということですので、折角ですから夕食もご一緒致しましょうか。アン。夕食を1人分追加してもらえる?」

「ええ大丈夫ですよ。結構長らく敷地を回っていたみたいですから、時間は充分ありましたし」

「お前もグルなのかっ!?  あ、いや、流石に食事まで頂くわけにはいかない。私達は行きずりの関係には違いないのだから」

「んー……。それがそうとも言い切れないんですよ」

「……なに? どういうことだ?」


 私とチロルは間違いなく面識は無いはずだ。あそこで拾ってもらったのだって偶然のはず。

 なのにチロルは、私たちの関係が行きずりではないかもしれないと言っているようだ。


「ウィスタリアさん。少し込み入った話になりますので、どうか夕食も振舞わせてくださいませ」

「アシュレイでいいぞ。今さら他人行儀になられても困る。私もチロルと呼ばせてもらっていいか?」

「勿論構いません。アシュレイさん。改めて宜しくお願いします」


 なし崩し的に夕食をいただく事になってしまったが、あれだけ虚仮にされたりからかわれたりして、今さら取り繕っても仕方ない。

 それに込み入った話というのも気になる言い回しだ。話を聞かねば眠れそうもない。


「で、込み入って長い話になると思うんですよ。なので済みませんけど、今夜は泊まっていけませんか?」

「は? いや宿は決まっていないから、泊めて貰えるならありがたいくらいだが……」


 夕食どころか、今夜の寝床まで世話してくれると言い出すチロル。

 しかし親切心からというよりは、何故かチロルの方が申し訳無さそうな様子だな?


「なんだ? もしやあそこで私を拾ったのは偶然ではなかったりするのか?」

「いや、アシュレイさんを拾ったのは本当に偶然なんですよ。でもあの時に私があそこを通りかかったのは偶然じゃないんです」


 意図した出会いでは無かったが、私たちの出会いは必然だったと言いたいのか?

 チロルの言葉に首を傾げていると、すぐに詳しい説明が始まった。


「本日私はお城のほうに呼ばれましてね。そこでの用事が長引いてしまって、あの時間まで街に戻れなかったんですよ」

「ほぅ?」


 城に呼ばれるとは、チロルはこの歳で随分と優れた商人らしい。

 チロルが嘘を吐いている様子も、この段階で嘘を吐く理由も無い。私との出会いは本当に偶然だったようだ。


「なら私は運が良かったのだな。あそこでチロルに拾ってもらえたおかげで、今日の宿まで世話になれるのだから」

「ふふ。アシュレイさんは本当に素直な方ですね。それでアシュレイさんを煽りに煽って話を聞き出したわけですけど、ちょっとこのままアシュレイさんを帰さないほうが良い気がしてきまして……」

「ほ~う? 煽りに煽っていた自覚はあったのだな? まぁ無自覚であんな物言いをする奴が商人として大成できるはずはないだろうが……」


 まるで私の心の中に、騎士団を編成して攻め込んでくるかのような勢いだったからな……。

 私の本質を抉るような発言も、私の心の最も深い部分を容赦なく否定するあの怒りも、全てが演技だったということか……。


「アシュレイさんがお察しの通り、私はそれなりに大きな商会を経営しているんです。それも女性向けの。それで本日懇意にさせて頂いている女性に、ちょっと不穏な事を聞かされてしまいましてね」

「え、今日チロルが呼ばれたのって城なんだよな? そこで懇意にしている女性って……」

「そこは重要じゃないので置いといてください」


 え、そこ本当に重要じゃないのか? 置いといていい要素なんだろうか?

 微妙に釈然としない私に構わず、チロルが説明を続けてくる。


「アシュレイさんも重罪だと言っていた人身売買なんですけど、なんだか騎士団の動きが読まれているような気がする、という相談を受けたんですよ。まぁお相手の方は、私に解決を頼んだつもりはないんでしょうけど」


 ……騎士団の話を出来る女性?

 いやそれ以上に、そんな相談を受けるチロルはいったい何者なのだ……?


 ……まぁいい。今は話を先に進めよう。


「つまり私の話を聞いて、チロルはメルセデスが人身売買に関わっているのではないかと睨んだわけか。確かに込み入った話だな……」

「お話中失礼します。お夕食を配膳しても宜しいですか? 既に夜も更けてきておりますし、あまり遅くなるよりは、食べながらお話していただいたほうが宜しいかと」


 む、不穏な話で会話が途切れてしまったな。

 ついつい話に夢中になって、侍女が近付いてくる気配に気付けないとは。


「そうね。配膳してちょうだい。多分話は長くなるから」

「畏まりました。すぐに用意いたします」


 出来れば直ぐにでも話を再開したかったのだが、チロルも配膳の手伝いの為に席を外してしまい、モヤモヤとした気持ちで大人しくしているしかなかった。


 やがて私の前に並べられた料理は、どれも非常に美味しそうなものだった。

 しかし、あまり高価な食材を使っているようには見えないな? 城に呼ばれるほどの商人にしては、質素な食事なのではないだろうか。


「食事が不味くなるような話をしながらで少し申し訳ないですけど、お互い食べながらお話を続けましょう。アシュレイさんもどうぞ召し上がってください」

「うむ。ありがたく頂こう。アン殿、で良かったか? 食事の用意、感謝する」

「恐縮です。お口に合うようでしたら遠慮なくお召し上がりくださいね。騎士たる者、体が資本なのでしょうから」


 今日は本当に色々あったし、チロルに拾ってもらうまで歩いていたから、実はかなりの空腹だった。

 暖かい食事がいただけるだけでもありがたいのに、どの料理も本当に美味しいではないか。


「そのまま食べながらで構いませんのでお話を続けましょう。マナーはこの際忘れてください」

「了解だ。続けてくれ。もぐもぐ」

「アシュレイさんが言ったように、貴女の話を聞いて、私は副団長のメルセデスが人身売買に関わっていて、奴隷商人たちに騎士団の情報をリークしているのではないかと考えました」

「はむはむ。そうだな。チロルの聞いた話と合わせると、むしろ関連が無いと考える方が不自然だ。。ごくん。あの男……。人身売買にまで手を染めていたのか……。ぱくぱく」


 くそ……。せっかくの旨い食事が不味くなるような話だな。もぐもぐ。

 む、チロルよ。なにをそんな呆れたような視線を私に向けるのだ? ごくん。


「さっき聞きそびれたんですけど、メルセデスがアシュレイさんを狙い撃ちにした理由、まだ聞いてませんでしたよね? アシュレイさんにはなにか心当たりがあるようでしたけど」

「もぐもぐ、ごくん。その話か。簡単なことだ。今居る女性騎士の中では私が最年少なんだよ」

「最年少だと狙われるんですか?」

「ああ。除名された女性騎士たちは、いずれも当時騎士団の女性騎士の中では最年少の者が狙われていた。逆に20を超えてから標的にされた者は、資料を見る限りでは居なかったな」

「……あ~、そういうことですかぁ」


 突然チロルはテーブルに突っ伏し、私からその表情を隠してしまった。

 と思ったら直ぐに顔を上げて、苦々しげに表情を歪めて、置いてあった水を一気に呷った。


「せっかくのアンのお料理が不味くなるような話ですねぇ……。ということはやっぱり、あそこでアシュレイさんを拾ったのは正解でしたね……」

「ごくごく、ぷはぁ。どうしたチロル。いきなり表情が曇ったようだが」

「アシュレイさん、今は口にものが入ってませんね……。いえね、恐らく除名された女性騎士たちは、メルセデスの手によって売られてしまったのではないでしょうか? 商品として」

「な、なんだとっ!? 騎士団の女性騎士を、よりにもよって騎士団の者が奴隷商人に売り飛ばしていたと言うのかっ!?」


 女性を弄んで楽しむ下種のような男なのだと思っていたが……。

 私が思っているよりも、遥かに最低な男だったのか!? メルセデス・グレイは……!


「これは……相当狡猾な男のようですね。なぜ被害者の家も騒ぎ立てないのか、分からないでもないです」

「どういうことだっ!? 何故被害者本人も、その家も事を荒げない!?」

「騎士となった女性に対して、痴情の縺れによる除名処分を促す事で、何よりも名誉を重んじる騎士の家の人間があまり大っぴらに動くことは出来なくなります。……アシュレイさんのようにね?」

「あっ……!」


 そうだ……。不祥事を起こしただけでも不名誉だが、騎士家にとって痴情の縺れによるトラブルなんて恥の中の恥だ。

 まさに我がウィスタリア家のように、伝統ある騎士家こそ許しがたい問題のはずだ……。


「たとえ娘が行方不明になって、その直前にトラブルを起こしているメルセデスを怪しんだとしても、公式には完全に娘の方が加害者であり、メルセデスは被害者扱い。被害者家族が調査を訴えても、逆恨みの嫌がらせをしているようにしか取られない、ですか」

「くっ……くそっ……! なんという、なんという男なのだ……!」

「なんともまぁ、素直なアシュレイさんと同じ騎士団にいるとは思えないほどに狡猾な男のようですね……」


 そうだった。

 私自身メルセデスの思惑に気付いていたからこそ、ギリギリまで手を出すことを控えていたのだ。


 しかし堪えきれずに殴ってしまった事で、私の加害者としての立場が決定付けられた……。


 そしてそれはきっと、被害者の家族も同じことなのだ。

 メルセデスを糾弾しても、娘可愛さに被害者に難癖をつけるクレーマー扱いされてしまうということか……!


 私は、私はこんな男を見逃そうとしてしまったというのか……!


「そして第1騎士団副団長メルセデス・グレイと言えば、確か剣の腕も結構な腕前なのではなかったでしたか? 狡猾なだけではなく戦闘力も高いというのは厄介ですねぇ……」

「私は……! 私はなんということを……! なんという男を野放しにしてしまったのだ……! 人々を守りたいなどと言いながら、その平和を脅かすあの男を、どうして見逃してしまったのだ……!」

「……アシュレイさん。これから新たな被害者が出るかは、ここで食い止められるかは貴女にかかっていますよ」


 先ほど馬車の中で私を糾弾した眼差しではなく、更なる犠牲者を出さないために、私が協力を拒む事を絶対に許さないという覚悟を持った瞳でチロルが私を射抜いてくる。

 先ほど恐怖を感じた時よりも更に力強さを感じるその瞳に、私は恐怖ではなく頼もしさを覚える。


「まずは覚えている範囲で構いません。貴女が騎士団の資料で確認した除名された女性騎士の情報を、可能な限り詳しく私に教えてください。そこからの調査は私が担当いたします」

「私にも、私にも何か出来る事はないのかっ!? メルセデスを断罪する為に、私に出来る事は、何かっ……! このままでは……、このままでは私が私を許すことが出来ないのだっ!」

「……ええ。その感情は貴女が抱いておくべき感情ですね」


 1度闇色の瞳を大きく見開き、私を観察するようにゆっくりと視線を動かしたチロルは、納得したように小さく頷いて、改めて私に声をかけてくる。


「それではアシュレイさん。貴女は当分この屋敷に身を隠していてください」

「騎士たる私に、コソコソと隠れていろというのかっ!?」

「貴女の存在は切り札になります。この屋敷に身を潜め、そして来るべき時に備えて腕を磨いておいてください」


 食って掛かる私に全く動じることなく、澱みなく備えろと言い放つチロル。


 隠れるのではなく、待つ。

 逃げ回るのではなく、来たる決戦に備えて雌伏の時を過ごせと言うのか……?


「進退窮まったら、恐らくは純粋な戦闘力が決め手になります。メルセデスに戦闘で勝てるようにならなければ、最後の最後で取り逃してしまうことでしょう。流石に私も、本職の騎士を相手取ることは無理ですし」

「はっ! つまりメルセデスより強くなれということだな!? 願ってもない! 私はチロルの言う通り、この屋敷で腕を磨いて待つことにしようではないか!」


 10年に1人の天才と称えられた、天才剣士メルセデス・グレイ。

 そんな相手を上回ることは並大抵ではないだろうが、そうしなければ民を守れないのならばやってやるさっ!


「だからチロル。それまでの事はお前に頼む! 次の被害者が出る前に、メルセデスを止めてくれ!」


 なぜ、こんな少女にそんなことを言ってしまうのか、自分でも良く分からない。


 だが、チロルは信じるに足る人物だと思えるのだ。

 1度失った騎士の誇りを取り戻させてくれた、この少女なら信じられる!


「……正直な話、メルセデスの戦闘力は私の家の者では太刀打ち出来ません。王国騎士のアシュレイさんだけが頼りです」

「……だろうな。王国騎士の相手を一般市民にさせるわけにはいかない。勿論私が相手取るとも」

「団長殿に気兼ねしている場合ではありません。私たちで止めましょう。メルセデスを」


 メルセデスを止めよう。

 はっきりそう口にしたチロルが、王国騎士の誰よりも頼もしく感じられる。


 ブルーノ団長。申し訳ありません。

 私はこれから、貴方の弟を断罪しなければなりません。


 ……貴方に恥じないような、本物の騎士でありたいから!
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