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番外 母視点1

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オークがわたしをちょくちょくエッチな目で見ていたのは知っています。
こう見えても、私は結構異性にもてたほうでした。
人前にはあまり出るほうではありませんでしたが、それでもいろんな男の人がアプローチをしてくる程度にはもてていました。
その経験から男性の性欲にまみれた視線はわかるつもりです。
もっとも、このオークほど露骨に肉体目的で全身を嘗め回すように見られ続ければ気が付かないようにするほうが難しいです。
そのうえ、豚頭のオーガともいうべき体つきです、否が応でも目についてしまいます。

そんなオークが視線で妊娠をさせるつもりと言わんばかりに私の体を嘗め回しているのですから落ち着きません。
しかもズボンの上からもいきり立っているのがわかるほど大きな一物を隠しもせずに・・・信じがたいことです。
目のやり場に困るし、目的も一目瞭然です。
もっとも、その割には私はあまりエッチな目には合っていません。
それというのも、オークのコロニーに連れてこられた当初、わたしは妊娠しておりました。
せっかく宿った命、それがオークの輪姦により失われる。
そう覚悟し嘆いたものです。
しかし、幸いなことに私はオークに輪姦されることなく、出産することができました。
大変な行幸です。
神の御恵みでしょうか・・・教会には行っておいて損はないですね。
それに、毎日癒し手が巡回に来るような恵まれた状態で出産できました。
これは大変ありがたかったです。
ありがたかったですが、巡回に来る癒し手もオークなのは困りました。
オスであり、やはりエロい目で見てくるのです。

まぁ、あのオーガのごときオークよりはマシでしたが。
男性器の大きさも主人より2回りは大きいですが、そんなものです。
少なくとも、人間の男性と比較できる範囲です。
あのオーガもどきのように赤ん坊と比較しなければならないわけではない。
それに、私のことを手を出すべきではない相手と認識しているみたいでした。
あのオーガもどきを恐れているのでしょうか?
気軽に話をしているように見えましたが、それとこれは別ということでしょうか?

そして、無事に出産できました。
かわいい女の子です。
名前は主人と決めていました。
ヴァレンティーナ(ティナ)です。
生まれた子が女の子だったのは、当面のことを考えればよかったです。
男の子だったらきっとシチューにでもされていたことでしょう。
オークが人間の男の子を育てる理由などないのですから。
幸いにして、女の子でした。
これで当面時間が稼げる。
子供の時間は・・・ですが。
私のほうは無事に出産した以上、翌日から精液漬けになってもおかしくない。
そう覚悟していました。
少なくとも私の知っているオークの知識ならそうなのです。
いえ、違いますね。
私の知識によれば「娘の出産まで待つわけがない」となります。
どういうことでしょうか?
ここにきてから出されていた食事も立派なものでした。
私の知識が間違っているのでしょうか?

ですが、間違っていない知識もあります。
オークの女性を見ることがありませんでした。
そして彼らの視線には性欲があふれています。
思ったよりは誠実ではありましたが、性欲を持て余す男しかいない状況というのには変わりがないのです。
個々のオークは人間並みに誠実なようですが、軍隊に占領された町の妙齢の女性の悲劇は人間でも悲惨です。
それと変わらぬ状況でしょう。
いつまでも我慢ができるはずがないと思います。
わかりきっている未来に対する恐怖に私の心は削られていきました。
頭ではオークたちを怒らせてはいけない、適当にあしらいごまかし続けるべきだとわかってはいるのです。
でも、あの精臭にまとわりつくようにエッチな視線、そしてあり得ぬサイズの男性器。
とても怖くて冷静さを保てません。
いつまでも逃げ続けられるわけがないとわかっているのに・・・。

そんな折、生まれたばかりの娘が一回り大きなオークに睨まれた。
鳴き声が癇に障ったのでしょう。
そう思った瞬間、わたしは恐怖を忘れて怒鳴っていました。

「娘に当たらないでちょうだい!!」

一瞬、オークたちはこちらを見ますが、すぐに視線は娘に移ります。
これだけでは、だめだ。
そう思った瞬間、オークをエッチに誘ってしまった。

「あなたの目的は私の体でしょう?!
娘は関係ないでしょう!!
エッチしたいのなら私を犯しなさい!」

胸元を引っ張り、スカートをめくり、オークたちを挑発します。
その挑発が功を奏したのか、彼らの視線はこちらに集中します。
しかし、ブヒブヒとなにやら話し合っていますが、私のほうには寄ってきません。
インパクトが弱いのでしょうか?
これなら、もう少し男を誘惑するすべを学んでおくべきでした。
でも、オーク同士で話し合いながらも視線はスカートや胸元に集まっています。
効いていないわけではない。
それならばと、上着を脱いで放り投げます。
オークが釣れました。
これで娘に危害が及ばない。
あとは私が逃げれば・・・。


「・・・ふえ・・・あんぎゃ~おんぎゃ~おんぎゃ~!!」

緊迫した空気に気づいたのでしょうか?
娘が再び泣き始めてしまいました。
今、娘に近づけば逃げられない・・・でも・・・。

「大丈夫よ、ティナ。
私は何があってもあなたを守りたいの。
あなたを守るためならなんでもするわ。
だから、このくらいのこと何でもないの。
愛しているわ、ティナ」

娘を守れるのなら犯されるくらい大したことではない。

「・・・ま・・・ま・・・」

幼い娘が発した言葉。
たぶん、本当の意味ではなくただの偶然なんでしょうけど、自然と笑みがこぼれます。

「すぐに戻るから」

この距離ではもう逃げることはかなわない。
でも、私だけに視線を集めなければいけない。
下着を脱いで胸をむき出しにします。
オークに抱えられるまでは何とか気丈にふるまえました。
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