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第二夜
漆 秀吉の願い
しおりを挟む「お茶々、儂の子を生め。そして、浅井の血に天下をとらせるがよい。それが儂にできる償いじゃ。」
「…殿下…」
「いや、償いではないの。儂にとっては大望じゃ。もっと淫らになるがよい。もっと淫らになって儂の子を生め。天下人の子を。」
茶々が黙って、まっすぐに秀吉を見つめる。
「…嫌か?…仇の子を生むのは…」
茶々はゆっくりと首を振り、自分を包む手に、もう片方の手を添えた。
固く手を結んだまま、茶々は秀吉を見つめた。
「…嫌なら今宵ここに参っておりませぬ。 茶々は殿下に女にしてほしゅうて、ここに参ったのでございます。」
「…茶々…」
「思い出してぼんやりしておったのです。殿下を思うと身が…燃えるようで……」
「…茶々ぁ…まことか?まことか?」
茶々がしとやかに微笑む。それは、乙女の衣を脱ぎ、女となった茶々の、そこはかとなく妖しく、艶やかに美しい笑顔であった。
「そのような言葉を聞けるとは思わなんだ。…儂は幸せ者じゃ…果報者じゃぁ。」
秀吉の目に涙が浮かぶ。
茶々が、秀吉の頬に口づけた。
「…殿下…茶々を天下一の女子にしてくださいませ…」
「天下一、み・だ・らな女子に…か?」
「…はい…」
目に涙を浮かべたまま、にやりと笑う秀吉に、茶々は頬を染め、頷いた。
「ふふ、正直なよき女子じゃ。茶々の願い、この秀吉が叶えてやろうぞ。」
秀吉が茶々の実にそっと手を伸ばす。
「…ん……」
「茶々を天下一の女子にしてやろうぞ。」
「はぁ…」
「淫らな茶々を。」
「あぁ…殿下…」
「ここが疼いておったのか。」
「……は…い……」
「よしよし。こうしてほしかったのか。」
秀吉が、急激に激しく茶々の実を擦った。
「あっ、あっ……くぅっ……はん…あぁ…殿下っ……お願いにございまする…。もっと…あぁ…もっと…」
秀吉は二指を、身をくねらせる茶々の泉に潜らせる。
「茶々、熱くてひくひくしておるぞ。わかるか?」
「…あぁ…」
「男子を欲しておるの。男子を欲して、ほれ、このように淫らな音をたてておる。」
秀吉が指を動かすと、淫靡な音が静寂に響いた。
「…いや…そのような……」
「お茶々~、偽りはならぬ。そなたは悦んでおろう?」
秀吉は、大きく指を動かし、湿った音を一段と大きくした。
「あぁん…殿下ぁ…」
湿った淫靡な音と、甘く荒い息が茶々の悦びを伝える。
身悶えする腰と、高い女の声が茶々の昂りを伝える。
「あっ、あっ、ああっ、あっ、殿下…殿下…茶々を、茶々を…女にしてくださいませ…」
「ん?いかがした?」
「あぁーーっ、くぅ…茶々に、茶々に、殿下のお情けをくださりませっ。」
「よしよし、初いやつじゃ。」
いつもよりたぎっている己の熱い躯をむき出しにすると、秀吉はそれで、滑りをまとった実を擦った。
「…あぁ…殿下…殿下…」
茶々が腰をモジモジと動かしながら、何かを口に残している。
「なんじゃ?」
秀吉は、茶々の願いがわかってたが、あえて知らぬふりを決め込んだ。
甘く荒い息を吐きながらも、どこか品のある美しさに、秀吉は青年のように心を奪われる。そして、「もっと乱したい」という欲望にかられていた。
秀吉の固い躯は、茶々の望みのすぐそばにいる。
(あぁ…はよう…)
「…あぁ……殿下の…お情けをくださいませ…」
茶々が甘い吐息と共に、しとやかにねだった。
「よし。こうか?」
秀吉が脚を抱え、茶々の中へと遠慮なく進む。
「あぁーーっ」
闇の中、秀吉の躯の両脇で、茶々の白い小さな足先が悦びに震えた。
「茶々、そなたはなんという女子じゃ。儂にねっとりと絡み付いて離さぬ。」
秀吉の顔が、苦しそうに快感を見せた。
女の甘い息に呼応するように、男の息も荒くなっていく。
「茶々、乱れよ。」
秀吉ははやる気持ちをこらえながら、自分の躯を茶々にグイグイと押し付ける。
「…茶々、茶々…熱いぞ…とろけるようじゃ。」
「あぁ…殿下も…くぅ…熱うござりまする…」
茶々の腰は、知らずと秀吉を求めてなよやかに動いていた。
(このように儂を離さぬ女子は初めてじゃ。)
昨夜、破瓜したばかりのきつさだけではなかった。茶々は、秀吉の小柄な躯をしっかりとつかんで離さなかった。
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