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第二章『どうして私と』
第一話「デートのお誘い」
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結衣がレイプ犯と付き合って、一週間ほどたった。
日常は相変わらず日常で、大差はなく、変わらない日々が過ぎていく。
変わらない、といえば、電車の痴漢もなくならなかった。さすがに毎日ではないが、思い出したように店長――新は結衣に触れてくる。
犯人は分かっているから、もはや恋人同士の痴漢プレイだ。
結衣も当然嫌がるわけでもなく、その危ないプレイを楽しんでいた。
しかし電車で本番までではできないので、高まった気持ちは溜まっていく一方だった。
それなのに、あれから新はお触り以上のことをしてこない。
(あーームラムラするうううーー)
結衣は顔を紅潮させて、ムズムズしていた。
仕事が忙しければそうでもないのだろうが、することがないので、余計なことで頭がいっぱいになっていくのだ。
思春期の男子中学生はこんな感じだろうか。
「結衣くん、どうしたの」
いたずらっぽく、新が声をかけた。
「どうもしません!」
今日も今日とて二人きりであったが、自分から誘うなどできなかった。
というより、相手からしてほしいというのが正しい。
そんな気持ちを知ってか知らずか、新はやっと結衣を誘った。
「今晩空いてる? デートしよっか」
「えっ」
期待してたとはいえ突然のことに、結衣は固まった。
「えと、あっ、はい!」
あたふたしながらもなんとか返事をして、また固まる。
「仕事おわったらそのまま行ける? 暇だし、定時まで固まってていいよ」
「……はっ、いえ、し、仕事します」
意識が本体に戻ってきたのか、慌てて書類を漁りだす。
そしてバタバタと書類が床に落ちていく。
「固まっててくれる?」
「……はい」
しゅん、と大人しくなる結衣。
新はくすくすと笑って、そういうところが可愛いんだと、小さくつぶやいた。
「なにか言いました?」
「いってないよ。コーヒー、飲む?」
「それはあやしいもの入ってませんか?」
以前この男はコーヒーに媚薬を盛った前歴がある。
「入れない入れない。入れたいけど、結衣くんデートどころじゃなくなっちゃうでしょ?」
「――っ!!」
不敵に笑う新に、結衣は顔を真っ赤にした。
彼女をいじるのは本当にたのしい。新は思う。
そして結衣は、新にいじられるのがどうしようもなく快感だった。
付き合ってはじめてのデート。
一体どんな展開が待っているのか、結衣は想像してもしきれなかった。
日常は相変わらず日常で、大差はなく、変わらない日々が過ぎていく。
変わらない、といえば、電車の痴漢もなくならなかった。さすがに毎日ではないが、思い出したように店長――新は結衣に触れてくる。
犯人は分かっているから、もはや恋人同士の痴漢プレイだ。
結衣も当然嫌がるわけでもなく、その危ないプレイを楽しんでいた。
しかし電車で本番までではできないので、高まった気持ちは溜まっていく一方だった。
それなのに、あれから新はお触り以上のことをしてこない。
(あーームラムラするうううーー)
結衣は顔を紅潮させて、ムズムズしていた。
仕事が忙しければそうでもないのだろうが、することがないので、余計なことで頭がいっぱいになっていくのだ。
思春期の男子中学生はこんな感じだろうか。
「結衣くん、どうしたの」
いたずらっぽく、新が声をかけた。
「どうもしません!」
今日も今日とて二人きりであったが、自分から誘うなどできなかった。
というより、相手からしてほしいというのが正しい。
そんな気持ちを知ってか知らずか、新はやっと結衣を誘った。
「今晩空いてる? デートしよっか」
「えっ」
期待してたとはいえ突然のことに、結衣は固まった。
「えと、あっ、はい!」
あたふたしながらもなんとか返事をして、また固まる。
「仕事おわったらそのまま行ける? 暇だし、定時まで固まってていいよ」
「……はっ、いえ、し、仕事します」
意識が本体に戻ってきたのか、慌てて書類を漁りだす。
そしてバタバタと書類が床に落ちていく。
「固まっててくれる?」
「……はい」
しゅん、と大人しくなる結衣。
新はくすくすと笑って、そういうところが可愛いんだと、小さくつぶやいた。
「なにか言いました?」
「いってないよ。コーヒー、飲む?」
「それはあやしいもの入ってませんか?」
以前この男はコーヒーに媚薬を盛った前歴がある。
「入れない入れない。入れたいけど、結衣くんデートどころじゃなくなっちゃうでしょ?」
「――っ!!」
不敵に笑う新に、結衣は顔を真っ赤にした。
彼女をいじるのは本当にたのしい。新は思う。
そして結衣は、新にいじられるのがどうしようもなく快感だった。
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