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第十五章
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なぜ記憶を失ったのか見てみるとクライス家の者がリリーアネをわざと突き落とし記憶喪失になってしまった。
他に見ているとナザリヤとクローシャが話している場面があった。
「お願いです。イザベラを戻してください」
「魔力を持たない人間など必要ない」
「魔力を持っているかないかなんて関係ありません。あの子は私の子です。私が責任をもって育てます。だからお願いです。あの子を返してください」
必死に願っているのが伝わる。しかし、ナザリヤの願いはクローシャには届いていなかった。クローシャはナザリヤを追い出した。
「私は……あんなにも愛されていたなんて…それなのになんで忘れてたんだろう…」
情けない。自分が憎らしかった。
リリーアネが自分を責めていると、とあるムービーが見えた。そこにはクライス家のリバードとクローシャが二人で話している。
「ナージェイス帝国を炎で焼き尽くせ」
「し、しかし、私は雷の魔力です。どうやって火を…?」
「そんなもの簡単だ。空から雷を落としそれを電柱に当てるんだ。そうすれば火は出るだろ」
「……なんでナージェイス帝国を潰したいのですか……」
クローシャは黙り言葉を発さなくなった。そこで途切れてしまった。
「待ってもうちょっと見して…」
リリーアネが必死に願っても届かなかった。
そしてさっきまでいた庭園に戻ってきた。周りを見渡すとフィークがこちらに走ってくるのが見えた。
「リリーアネ!大丈夫か?!急にいなくなったから焦ったよ」
「過去の…記憶を見てきました…」
「ほ、本当か?!」
リリーアネは小さく頷いた。
「私の親もわかりました」
「それって…」
「タルロス帝国のアナギラとナザリヤが私の親です」
「それで他にもなにか分かったか?」
リリーアネは自分が見た過去の背景を全てフィークに話した。フィークは何も言わず頷くだけだった。
しかし大事な場面で途切れてしまい何故クローシャがクライス家に命じてこの国を滅ぼそうとしたのか聞けなかった。
だが、フィークはそれを
「おそらく今この国の国王は寝込んでいるから今が絶好のチャンスだと思ったのだろう。国のトップが倒れれば指揮をする人もいなくなりこの国を滅ぼすのに最適だと思ったのではないか?」
確かにそれも一理ある。誰かからか国王が寝込んでいると聞きクライス家に頼んで騎襲したのだろう。
「私が見たのはここまでです…」
「わかった。それにしてもよく出来たな」
「部屋に戻った時机の上に紙が置いてあってそこには風と一体化するイメージよ、と書いてありました。その通りに精神統一して風と一体化するイメージでやったら出来ました」
「そうか…」
そこで一つの疑問がフィークの頭に残った。その紙は誰が置いていったのだろう。なぜリリーアネが記憶を戻そうとしているのを知っているのか。
誰がそんなことを…フィークの中に一人の人物が浮き出た。
「分かったぞ…」
「何が?」
「いや、独り言だ。それよりリバードに今のことが本当か聞いてみよう。もしかしたら答えるかもしれん」
そういいフィークは誤魔化しリリーアネと一緒にリバードのいる所へ向かった。
兵がリバードを呼ぶとリバードは面倒くさそうに立ち上がりリリーアネとフィークのいる所へ向かった。
他に見ているとナザリヤとクローシャが話している場面があった。
「お願いです。イザベラを戻してください」
「魔力を持たない人間など必要ない」
「魔力を持っているかないかなんて関係ありません。あの子は私の子です。私が責任をもって育てます。だからお願いです。あの子を返してください」
必死に願っているのが伝わる。しかし、ナザリヤの願いはクローシャには届いていなかった。クローシャはナザリヤを追い出した。
「私は……あんなにも愛されていたなんて…それなのになんで忘れてたんだろう…」
情けない。自分が憎らしかった。
リリーアネが自分を責めていると、とあるムービーが見えた。そこにはクライス家のリバードとクローシャが二人で話している。
「ナージェイス帝国を炎で焼き尽くせ」
「し、しかし、私は雷の魔力です。どうやって火を…?」
「そんなもの簡単だ。空から雷を落としそれを電柱に当てるんだ。そうすれば火は出るだろ」
「……なんでナージェイス帝国を潰したいのですか……」
クローシャは黙り言葉を発さなくなった。そこで途切れてしまった。
「待ってもうちょっと見して…」
リリーアネが必死に願っても届かなかった。
そしてさっきまでいた庭園に戻ってきた。周りを見渡すとフィークがこちらに走ってくるのが見えた。
「リリーアネ!大丈夫か?!急にいなくなったから焦ったよ」
「過去の…記憶を見てきました…」
「ほ、本当か?!」
リリーアネは小さく頷いた。
「私の親もわかりました」
「それって…」
「タルロス帝国のアナギラとナザリヤが私の親です」
「それで他にもなにか分かったか?」
リリーアネは自分が見た過去の背景を全てフィークに話した。フィークは何も言わず頷くだけだった。
しかし大事な場面で途切れてしまい何故クローシャがクライス家に命じてこの国を滅ぼそうとしたのか聞けなかった。
だが、フィークはそれを
「おそらく今この国の国王は寝込んでいるから今が絶好のチャンスだと思ったのだろう。国のトップが倒れれば指揮をする人もいなくなりこの国を滅ぼすのに最適だと思ったのではないか?」
確かにそれも一理ある。誰かからか国王が寝込んでいると聞きクライス家に頼んで騎襲したのだろう。
「私が見たのはここまでです…」
「わかった。それにしてもよく出来たな」
「部屋に戻った時机の上に紙が置いてあってそこには風と一体化するイメージよ、と書いてありました。その通りに精神統一して風と一体化するイメージでやったら出来ました」
「そうか…」
そこで一つの疑問がフィークの頭に残った。その紙は誰が置いていったのだろう。なぜリリーアネが記憶を戻そうとしているのを知っているのか。
誰がそんなことを…フィークの中に一人の人物が浮き出た。
「分かったぞ…」
「何が?」
「いや、独り言だ。それよりリバードに今のことが本当か聞いてみよう。もしかしたら答えるかもしれん」
そういいフィークは誤魔化しリリーアネと一緒にリバードのいる所へ向かった。
兵がリバードを呼ぶとリバードは面倒くさそうに立ち上がりリリーアネとフィークのいる所へ向かった。
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