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「んっ....」
どこだろう。知らない部屋だ。見渡すとベッドと机くらいの小さめの部屋で物があまりない。
昨日どうしたんだっけ。
あ、そっか。ついに追い出されちゃったんだ。
夜、雨宿りしてて、その後眠たくなって.....
誰かここに運んでくれたのかな...?
とりあえず起き上がってみる。少し頭が痛いし寒気がする。けどずっと知らない人にお世話になる訳にも行かないし、ベッドを出る。
ガタンッ
思ったより身体がだるくて、足に力が入らなくてふらついて倒れてしまった。
ガタガタッ
ガチャ
「大丈夫??」
部屋に入ってきた人を見上げる。
すごくかっこいい優しそうな人だ。年齢は...どれくらいだろう?全然分からない。すごく若そうだけどチャラチャラしてなくて落ち着いてて意外と上なのかなとか考える。
「あ、すみません...起きようとしたら転んじゃって...あの、お世話になりました。でも僕お返しできるもの何もなくて、すみません。」
「いやいや、気にしないで!とりあえずベッドに戻ろう。ほら、別にここの部屋余ってるだけだし。僕、ここの下でお店やっててね、上に住んでるんだよ。他に部屋あるし心配しないで。
君は昨日雨に打たれてそのまま寝ちゃってたから危ないと思って連れてきたんだけど、怪しい者じゃないよ??まずはゆっくり寝て元気になろうね。」
「いいんですか...?」
申し訳ないけど泊まるところも食べるものも何もなかった僕は知らないこの人の厚意に甘えさせていただくことにした。
何となくこの人はいい人な気がする。
「ところで名前はなんて言うの??」
「さい.....えっと、碧です。」
「碧くん?」
「はい。」
苗字を言いかけて、そういえば僕もう名乗る資格ないんだってことに気づいてしまった。
なんかよくわからないけど西園寺家じゃない方の遠縁の人の籍に入らせて貰ってるらしい。でも書面上だけで顔を合わせることもないし、入れさせてもらう代わりに沢山お金を払ったらしい。
その人の苗字を名乗るのもだから違うよなって思った。
「僕は蘭って言います。」
「蘭さん...」
「そうそう!そう呼んでくれると嬉しいな!
じゃあ碧くんはとりあえずベッドに戻ろうか。ちなみにご飯は何か食べれそうかな?」
「...グゥ......」
お腹がなってしまった。
「ははっ。少しなにかお腹に入れた方がいいかもね。すぐに持ってくるからベッドに座って待ってて。」
そう言ってしばらく待ってると雑炊と飲み物を持ってきてくれた。
「食べれる分だけでいいからね。」
ふうふうしながら食べる。
「美味しい...!」
「ふふっ。良かった!じゃあ僕は下にいるから食べたらテーブルに置いといて。後で取りに行くから。碧くんは食べたらまた眠るんだよ?」
そう言って蘭さんは下に降りていった。
少し残してしまったけど、思ったより食べれた。
言われた通り、ベッドでねむらせてもらう。
そういえば着替えもしてくれたのかな...?
自分が持ってないパジャマになってる。
本当に何から何まで申し訳ないなと思いながら僕はまた眠りについた。
どこだろう。知らない部屋だ。見渡すとベッドと机くらいの小さめの部屋で物があまりない。
昨日どうしたんだっけ。
あ、そっか。ついに追い出されちゃったんだ。
夜、雨宿りしてて、その後眠たくなって.....
誰かここに運んでくれたのかな...?
とりあえず起き上がってみる。少し頭が痛いし寒気がする。けどずっと知らない人にお世話になる訳にも行かないし、ベッドを出る。
ガタンッ
思ったより身体がだるくて、足に力が入らなくてふらついて倒れてしまった。
ガタガタッ
ガチャ
「大丈夫??」
部屋に入ってきた人を見上げる。
すごくかっこいい優しそうな人だ。年齢は...どれくらいだろう?全然分からない。すごく若そうだけどチャラチャラしてなくて落ち着いてて意外と上なのかなとか考える。
「あ、すみません...起きようとしたら転んじゃって...あの、お世話になりました。でも僕お返しできるもの何もなくて、すみません。」
「いやいや、気にしないで!とりあえずベッドに戻ろう。ほら、別にここの部屋余ってるだけだし。僕、ここの下でお店やっててね、上に住んでるんだよ。他に部屋あるし心配しないで。
君は昨日雨に打たれてそのまま寝ちゃってたから危ないと思って連れてきたんだけど、怪しい者じゃないよ??まずはゆっくり寝て元気になろうね。」
「いいんですか...?」
申し訳ないけど泊まるところも食べるものも何もなかった僕は知らないこの人の厚意に甘えさせていただくことにした。
何となくこの人はいい人な気がする。
「ところで名前はなんて言うの??」
「さい.....えっと、碧です。」
「碧くん?」
「はい。」
苗字を言いかけて、そういえば僕もう名乗る資格ないんだってことに気づいてしまった。
なんかよくわからないけど西園寺家じゃない方の遠縁の人の籍に入らせて貰ってるらしい。でも書面上だけで顔を合わせることもないし、入れさせてもらう代わりに沢山お金を払ったらしい。
その人の苗字を名乗るのもだから違うよなって思った。
「僕は蘭って言います。」
「蘭さん...」
「そうそう!そう呼んでくれると嬉しいな!
じゃあ碧くんはとりあえずベッドに戻ろうか。ちなみにご飯は何か食べれそうかな?」
「...グゥ......」
お腹がなってしまった。
「ははっ。少しなにかお腹に入れた方がいいかもね。すぐに持ってくるからベッドに座って待ってて。」
そう言ってしばらく待ってると雑炊と飲み物を持ってきてくれた。
「食べれる分だけでいいからね。」
ふうふうしながら食べる。
「美味しい...!」
「ふふっ。良かった!じゃあ僕は下にいるから食べたらテーブルに置いといて。後で取りに行くから。碧くんは食べたらまた眠るんだよ?」
そう言って蘭さんは下に降りていった。
少し残してしまったけど、思ったより食べれた。
言われた通り、ベッドでねむらせてもらう。
そういえば着替えもしてくれたのかな...?
自分が持ってないパジャマになってる。
本当に何から何まで申し訳ないなと思いながら僕はまた眠りについた。
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