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押し寄せる不安
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無事に部活が終わり、教室に入る。
「あっ。おはよう、葉月、愛流!」
「おはよう、菜摘!」
「おはよう、菜摘ちゃん!」
榎本 菜摘。
あたしの幼馴染で、菜摘もあたしが京介に片思いしているのは知っている。
菜摘は身長が高くて男勝りな性格で、愛流とは違う形で男子に人気だ。
「葉月、あそこに深山がいるし、挨拶くらいして来い」
菜摘は、男子達と一緒に談笑している深山に指を指して言った。
「べ、別にいいってば!」
あたしはまた顔真っ赤にして、両手を顔の前でぶんぶん振っていると、いつの間にか京介がこっちに歩いて来た。
「おはよう、菜摘、磯崎」
優しい笑顔に、思わず胸がドキドキする。
「お、おはよう、京介!」
「おはよう、深山くん」
愛流は微笑み返した。
(今日もカッコいいなぁ・・・)
あたしが少し見とれていると、京介の表情が急に真剣そうな表情になる。
「あのさ、磯崎。少し話したい事があるんだけど、いいかな?」
「ん? 別にいいけど?」
「ありがとう。んじゃ、ちょっとこっち来て」
首を傾げる愛流を連れ、二人は教室を出て行った。
「何話すんだろ、京介」
「もしかして、葉月に告ろうと思って愛流に相談するんじゃねぇのか?」
「菜摘! そんな冗談言わないでよ~!」
すると、近くにいた男子達の話声が耳に入る。
「京介のやつ、磯崎に告るんじゃねぇのか?」
「それあるかも。京介って、学校にいる時よく磯崎の事見てたし、話し掛けてるしな」
「美男美女だし、お似合いだよな~」
男子達の言葉が、胸に突き刺さる。
(京介、いつも愛流の事見てたの?)
あたしは過去の記憶の中で探り出す。
(いつもあたしに話し掛けてたのって、それってあたしじゃなくて愛流と話したかったから? あたしと愛流はいつも一緒だから、簡単に話す事ができると思ったから?)
自分でも嫌になる程、そんな思考が頭の中を駆け巡る。
「おっ。帰って来たぜ、二人共」
菜摘の声で、あたしはハッと我に帰る。
見ると、京介は妙に機嫌がよく、ニコニコとしていた。
愛流は少し顔を赤らめ、俯いている。
でも、その表情は嬉そうだった。
すると、愛流はあたしの視線に気付くと、小さく口を開け、悲しそうな表情をする。
(何? 何でそんな表情をするの?)
先程の不安が、あたしの中で渦巻く。
朝休みが終わり、HRが終わって授業に入っても、不安は中々消えなかった。
そして、やっと授業が終わったと思えば、愛流は京介の元に駆け寄った。
(何で? いつもはあたしの所に来てくれるのに)
愛流は京介と何か少し話した後、あたしの元に来て話し掛けた。
「ねぇ、葉月ちゃん。放課後、話があるんだけど、いい?」
愛流は眉を潜め、悲しそうな表情をして言った。
「え・・・。わ、わかった・・・」
あたしは歯切れ悪く答えた。
愛流はその事を伝えると、先程京介の元に寄った足取りよりも、足取りが重くなっているような感じで、京介に話し掛けた。
すると今度は、菜摘が心配そうな表情をして話し掛けてきた。
「大丈夫か、葉月。朝から元気ないみたいだけど。保健室にでも行くか?」
「あ、ううん。大丈夫だから、そんな心配しなくてもいいって」
「そうか? なら、いいんだけどな。けど、いいか、葉月。アタシは、葉月の見方だからな」
そう言い残すと、菜摘は他の友達と楽しそうに話し始めた。
「見方、か・・・」
その言葉が、今のあたしの救いだ。
あたしは、早く放課後になってほしい、ならないでほしい。そんな曖昧な気持ちで、あたしは放課後まで過ごした。
「あっ。おはよう、葉月、愛流!」
「おはよう、菜摘!」
「おはよう、菜摘ちゃん!」
榎本 菜摘。
あたしの幼馴染で、菜摘もあたしが京介に片思いしているのは知っている。
菜摘は身長が高くて男勝りな性格で、愛流とは違う形で男子に人気だ。
「葉月、あそこに深山がいるし、挨拶くらいして来い」
菜摘は、男子達と一緒に談笑している深山に指を指して言った。
「べ、別にいいってば!」
あたしはまた顔真っ赤にして、両手を顔の前でぶんぶん振っていると、いつの間にか京介がこっちに歩いて来た。
「おはよう、菜摘、磯崎」
優しい笑顔に、思わず胸がドキドキする。
「お、おはよう、京介!」
「おはよう、深山くん」
愛流は微笑み返した。
(今日もカッコいいなぁ・・・)
あたしが少し見とれていると、京介の表情が急に真剣そうな表情になる。
「あのさ、磯崎。少し話したい事があるんだけど、いいかな?」
「ん? 別にいいけど?」
「ありがとう。んじゃ、ちょっとこっち来て」
首を傾げる愛流を連れ、二人は教室を出て行った。
「何話すんだろ、京介」
「もしかして、葉月に告ろうと思って愛流に相談するんじゃねぇのか?」
「菜摘! そんな冗談言わないでよ~!」
すると、近くにいた男子達の話声が耳に入る。
「京介のやつ、磯崎に告るんじゃねぇのか?」
「それあるかも。京介って、学校にいる時よく磯崎の事見てたし、話し掛けてるしな」
「美男美女だし、お似合いだよな~」
男子達の言葉が、胸に突き刺さる。
(京介、いつも愛流の事見てたの?)
あたしは過去の記憶の中で探り出す。
(いつもあたしに話し掛けてたのって、それってあたしじゃなくて愛流と話したかったから? あたしと愛流はいつも一緒だから、簡単に話す事ができると思ったから?)
自分でも嫌になる程、そんな思考が頭の中を駆け巡る。
「おっ。帰って来たぜ、二人共」
菜摘の声で、あたしはハッと我に帰る。
見ると、京介は妙に機嫌がよく、ニコニコとしていた。
愛流は少し顔を赤らめ、俯いている。
でも、その表情は嬉そうだった。
すると、愛流はあたしの視線に気付くと、小さく口を開け、悲しそうな表情をする。
(何? 何でそんな表情をするの?)
先程の不安が、あたしの中で渦巻く。
朝休みが終わり、HRが終わって授業に入っても、不安は中々消えなかった。
そして、やっと授業が終わったと思えば、愛流は京介の元に駆け寄った。
(何で? いつもはあたしの所に来てくれるのに)
愛流は京介と何か少し話した後、あたしの元に来て話し掛けた。
「ねぇ、葉月ちゃん。放課後、話があるんだけど、いい?」
愛流は眉を潜め、悲しそうな表情をして言った。
「え・・・。わ、わかった・・・」
あたしは歯切れ悪く答えた。
愛流はその事を伝えると、先程京介の元に寄った足取りよりも、足取りが重くなっているような感じで、京介に話し掛けた。
すると今度は、菜摘が心配そうな表情をして話し掛けてきた。
「大丈夫か、葉月。朝から元気ないみたいだけど。保健室にでも行くか?」
「あ、ううん。大丈夫だから、そんな心配しなくてもいいって」
「そうか? なら、いいんだけどな。けど、いいか、葉月。アタシは、葉月の見方だからな」
そう言い残すと、菜摘は他の友達と楽しそうに話し始めた。
「見方、か・・・」
その言葉が、今のあたしの救いだ。
あたしは、早く放課後になってほしい、ならないでほしい。そんな曖昧な気持ちで、あたしは放課後まで過ごした。
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