目覚めたそこはBLゲームの中だった。

ーーパッパー!!

キキーッ! …ドンッ!!


鳴り響くトラックのクラクションと闇夜を一点だけ照らすヘッドライト‥

身体が曲線を描いて宙に浮く…


全ての景色がスローモーションで… 全身を襲う痛みと共に訪れた闇は変に心地よくて、目を開けたらそこは――‥

『ぇ゙ッ・・・ ここ、どこ!?』


異世界だった。

否、


腐女子だった姉ちゃんが愛用していた『ファンタジア王国と精霊の愛し子』とかいう… なんとも最悪なことに乙女ゲームは乙女ゲームでも… BLゲームの世界だった。
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