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無事投獄されました

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「殿下、陛下にこの3名を集めていただくことは可能でしょうか。」

「私から頼んでおきましょう。」

「お願い致します。ですが拘束はせずに、陛下に直接、呼び出していただきたいのです。」

「えっ…。拘束せずとも良いのですか?」

「はい。この3名を呼び、逃げ出したのであれば諜報員確定という事になります。その際は私が拘束するので、問題はありません。」

「危険ではっ!?」

「陛下は私に、今回の件を頼まれたのです。その意味をご理解くださいませ。」

「貴女以外の適任はいない……という事ですね。」


そうして、ディルジアは国王陛下に私からの伝言を伝えに行った。
そして私もまた、王城を覆うように結界を貼り、特定の人物3人のみが出られないようにした。

少しすると、3人全員が招集に応じたとの連絡があり、私は急いで謁見の間へと向かった。


「侯爵令嬢ヴァリフィア・ラーノンス様が、お着きになられました!」


その声とともに、巨大な扉が開く。
私は中央まで歩いて行き、一礼する。


「遅くなり、申し訳ごさいません。」

「良い、気にするな。」

「寛大なお言葉、感謝致します。」


言葉を交わし、私は端へ寄る。


「では、早速本題に入ろう。お前達3人が呼ばれた理由は、説明せずとも分かるだろう?」

「「「……。」」」

「沈黙は肯定と受け取るが。」


その瞬間、3人は立ち上がり魔法を発動させようとした……しかし、発動しなかった。


「『魔法使用不可結界』。私以外の全員が、この謁見の間での魔法を使用できなくなっています。逃亡は諦めなさい。」




私が無情に言う。
しかし諜報員スパイの3人は諦めなかった。
走って謁見の間を出ようとしたが、私が拘束魔法を放ち、身動きを取れなくした。
すかさず騎士が取り押さえ、そのまま投獄されたのだった。


(結局、禁書庫の場所を知っていると言う事に関係なく、陛下の圧のみで諜報員だと認めさせたね……。これくらいなら私に頼まなくても、同じことをすれば他の人にも出来ると思うんだけどなぁ。)


そしてその後が大変な事を、ヴァリフィアはまだ気付いていない……。
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