道化師たちのアリバイ

 この世に終わりがあるのなら、その日はどんな空なのだろう。きっといつもと変わらない曇り空で、いいや、その日はきっと、青が高くて遠い、雲一つない、よく晴れた景色なのかもしれない。

 看護師をしている広澤凪が夜勤をしてた夜、狂気に満ちたバンドを組んでいる桐山弦人が、怪我をして入院してきた。
 冷酷な表情の彼は、自分の背中に釘が刺さってると凪に言った。
 退院した桐山は、雨の中、凪の帰りを待っていた。桐山に惹かれていく凪だったが、それ以来桐山は凪の前に現れる事はなくなった。

 普通の暮らしから逃げ出したくて、出てきたはずの実家に戻り、凪は救命士の澤井渉と出会う。
 平凡な暮らしは、一番贅沢な望みなのかもしれない。凪と澤井との関係が始まる。
 今でも桐山の事を思いながら、過ごしていたある日、桐山の姉である松下から、桐山が入院しているという連絡が入る。凪はその病院へと急いでむかった。
 ベッドの上に横たわった桐山は、
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