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蜜玉遊び 八
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「……ほう。半陰陽か」
遊び慣れているらしいイハウは、サイラスの肉体の秘密にはそれほど驚くことなく、まじまじと彼の秘部に目をやる。
「ああ……」
真紅の絨毯のうえ、金の髪をみだし、乳白色の肉体をうねらせてもだえるサイラスは、夜空から舞い降りてきた精霊のようだ。男の心をまどわす淫魔が人の身体をかりてあらわれたのではないだろうか、とすら思えるほどに美しく、妖しい。
「ふうむ……」
イハウは太い指で無遠慮に、サイラスの中心の彼の感性の象徴ともいうべき、おののく小さな肉の芯をつまむ。
「あっ、さわるな!」
「おお、感じるのじゃな。女のもののようにも見えるが、ちゃんと男の子のようじゃ。ほれ、ほれ」
イハウの言葉にマーメイやジャハギル、リリが嘲笑をこぼす。ダリクは唇をひきしめ、ディリオスは冷静な観察者に徹し、サーリィーは壁際で控えている。呼ばれるまでは自分から動くことはないようだ。
イハウの従者の男が少し身を乗り出してサイラスの秘密を覗きこむが、その顔は妙に生真面目で、ふとダリクは違和感をおぼえた。
「おお、勃っておるのじゃなぁ。元気、元気……。ふふ、濡れ濡れじゃのう。はははは、可愛いものじゃ」
イハウの言葉にまたマーメイたちは笑いをこぼす。
サイラスの目尻から銀の滴がこぼれる。
だが、イハウの指の動きはいっそう早くなり、サイラスを追いつめていく。
「ああ、やめろ、やめ……、ああっ!」
サイラスを苦しめるのはイハウの指だけではない。おおかた溶けた淫玉だが、軸となる球形の蝋の塊は消えずに残るものだそうで、その異物はまだサイラスの体内で存在感をしっかりとはなっているようだ。イハウから受ける刺激もさることながら、小さな物体のもたらす微妙な感触もサイラスを悩ませるのだろう。勿論、後ろの園に入れられた物もだ。
「あ……ああ、出して」
虚ろになってしまったサイラスはそんな言葉をもらしていた。意味するところを察したイハウは、ふくみ笑いをもらすと、サイラスの芯をいたぶる指とは逆の手の指で、しっとりと濡れて閉じているサイラスの花びらをやんわりと揉むようにする。かすかなはずのその動きは、だがサイラスから凄まじい反応を呼び出した。
「うあああっ!」
サイラスは男たちが驚くほどに身体をそらせた。
「おお。ここか? ここが感じるらしいのぅ」
「あああー!」
淫玉の残物がもたらす作用なのか、イハウの指戯の技術のたまものなのか、もしくは半陰陽というサイラスの肉体の仕組みが原因なのか、サイラス自身の感性が影響しているのか、いずれとも判断できないが、それは見ている者たちを悩ませるほどの壮絶な快感の表現だった。
「すごいものじゃのう?」
「ああ……、もう、やめて!」
つねの気位はどこへ行ったのか、サイラスは女のような媚びるような口調になっていた。
「ふふふふ。いいかサイラスとやら、これは、躾じゃ。二度と主人に生意気な口をたたけんようにしてやる。ほれほれ、どうじゃ、ここは?」
「あっ、ああ! そ、そこ嫌ぁ! そこ、駄目ぇ!」
女の、というより、子どもの口調になって泣きじゃくるサイラスを、ダリクは下肢と胸の燃えるのをどうにか我慢し、不思議な生き物でも見るような想いで見つめていた。
遊び慣れているらしいイハウは、サイラスの肉体の秘密にはそれほど驚くことなく、まじまじと彼の秘部に目をやる。
「ああ……」
真紅の絨毯のうえ、金の髪をみだし、乳白色の肉体をうねらせてもだえるサイラスは、夜空から舞い降りてきた精霊のようだ。男の心をまどわす淫魔が人の身体をかりてあらわれたのではないだろうか、とすら思えるほどに美しく、妖しい。
「ふうむ……」
イハウは太い指で無遠慮に、サイラスの中心の彼の感性の象徴ともいうべき、おののく小さな肉の芯をつまむ。
「あっ、さわるな!」
「おお、感じるのじゃな。女のもののようにも見えるが、ちゃんと男の子のようじゃ。ほれ、ほれ」
イハウの言葉にマーメイやジャハギル、リリが嘲笑をこぼす。ダリクは唇をひきしめ、ディリオスは冷静な観察者に徹し、サーリィーは壁際で控えている。呼ばれるまでは自分から動くことはないようだ。
イハウの従者の男が少し身を乗り出してサイラスの秘密を覗きこむが、その顔は妙に生真面目で、ふとダリクは違和感をおぼえた。
「おお、勃っておるのじゃなぁ。元気、元気……。ふふ、濡れ濡れじゃのう。はははは、可愛いものじゃ」
イハウの言葉にまたマーメイたちは笑いをこぼす。
サイラスの目尻から銀の滴がこぼれる。
だが、イハウの指の動きはいっそう早くなり、サイラスを追いつめていく。
「ああ、やめろ、やめ……、ああっ!」
サイラスを苦しめるのはイハウの指だけではない。おおかた溶けた淫玉だが、軸となる球形の蝋の塊は消えずに残るものだそうで、その異物はまだサイラスの体内で存在感をしっかりとはなっているようだ。イハウから受ける刺激もさることながら、小さな物体のもたらす微妙な感触もサイラスを悩ませるのだろう。勿論、後ろの園に入れられた物もだ。
「あ……ああ、出して」
虚ろになってしまったサイラスはそんな言葉をもらしていた。意味するところを察したイハウは、ふくみ笑いをもらすと、サイラスの芯をいたぶる指とは逆の手の指で、しっとりと濡れて閉じているサイラスの花びらをやんわりと揉むようにする。かすかなはずのその動きは、だがサイラスから凄まじい反応を呼び出した。
「うあああっ!」
サイラスは男たちが驚くほどに身体をそらせた。
「おお。ここか? ここが感じるらしいのぅ」
「あああー!」
淫玉の残物がもたらす作用なのか、イハウの指戯の技術のたまものなのか、もしくは半陰陽というサイラスの肉体の仕組みが原因なのか、サイラス自身の感性が影響しているのか、いずれとも判断できないが、それは見ている者たちを悩ませるほどの壮絶な快感の表現だった。
「すごいものじゃのう?」
「ああ……、もう、やめて!」
つねの気位はどこへ行ったのか、サイラスは女のような媚びるような口調になっていた。
「ふふふふ。いいかサイラスとやら、これは、躾じゃ。二度と主人に生意気な口をたたけんようにしてやる。ほれほれ、どうじゃ、ここは?」
「あっ、ああ! そ、そこ嫌ぁ! そこ、駄目ぇ!」
女の、というより、子どもの口調になって泣きじゃくるサイラスを、ダリクは下肢と胸の燃えるのをどうにか我慢し、不思議な生き物でも見るような想いで見つめていた。
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