上 下
17 / 68

中庭での会話

しおりを挟む
「マロン•シャーリー!」

「あ、トーマス様どうしましたか?」

「これから中庭に来られないかい?」

生徒会の次の日のお昼休み、トーマスがマロンに声をかけた。

「昨日の生徒会の時にマーガレットに君と一度話すように提案してみたんだ。そうしたらロイドが暴走して、結果的にマーガレットと絶交することになってしまった。すまない…」

マロンはトーマスが自分のために行動してくれたことに驚いた。

「実は私が以前トーマス様に説明したように、ロイド様にヘンリーとマーガレット様の件について説明したんですが、全く相手にされなかったんです」

「ロイドには元々思い込みで先走るところがあるとは思っていたが、マーガレットのことになるととりわけその傾向が強くなる。君のことは完全に悪女だと思っているようだ。かわいそうに…」

「ゔゔ…」

「マロン…?どうしたんだ?」

マロンはトーマスに分かってもらったことが嬉しくて涙がこぼれていた。

「分かってくれる人がいて、嬉しくて…」

「ははっ!大袈裟だな!大丈夫だよ。きっとみんなロイドと違って話せば分かるよ」

トーマスがなぐさめたタイミングで、
お昼休みの終了を知らせるベルが鳴った。

「こんな時間だそろそろ教室に戻ろう!1年の教室まで送って行こうか?」

「いえ、1人で行けます!それでは失礼します」

マロンはトーマスに手を振りながら教室戻ろうと振り返った。

その時、

「マロン、ちょっといいか?」

近くに佇んでいたヘンリーがマロンに声をかけた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

貴方達から離れたら思った以上に幸せです!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:206,659pt お気に入り:12,122

幼馴染がそんなに良いなら、婚約解消いたしましょうか?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:23,089pt お気に入り:3,532

乙女ゲーム関連 短編集

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,860pt お気に入り:155

追放聖女は呪われました

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:123

王妃となったアンゼリカ

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:155,441pt お気に入り:7,865

処理中です...