『聖鐘の音色に愛された聖女。 無音の鐘に選ばれた少女。』

聖鐘が鳴る時、聖女は生まれる――。

魔素に侵された大地を癒し、人々へ祝福を与える存在“聖女”。
その誕生は、王都中央神殿にある巨大な聖鐘によって国中へ告げられる。

ある夜明け。
高らかな鐘の音と共に、“聖女セレスティア”が誕生した。

だが、その二年後。
嵐の夜に聖鐘は再び揺れる。

――音もなく。

同じ頃、五大貴族ウィリアムズ公爵家に一人の少女が生まれた。
銀髪と紫の瞳を持つ少女、リーシャ。

彼女の誕生を知った神官長は、
なぜかその存在を秘匿しようとする。

そして時は流れ、
リーシャは聖女セレスティアの生誕祭で“不思議な奇跡”を起こしてしまう。

その日を境に、
王太子の婚約者として王宮へ迎えられたリーシャ。

だが彼女は次第に気付き始める。

聖女の奇跡に依存し続けるこの国が、
静かに壊れ始めていることに――。

これは、
“祝福された聖女”と、
“無音の鐘に選ばれた少女”が紡ぐ、
救済と破滅の物語。
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