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乗り越えよう①
「あ、あれ、欲しい」
ギルドからの帰り道、コックさんらしき人が台車に籐の籠を乗せていたのを見てポツリ。
「あれ?」
晃太が疑問系で聞いてくる。
「ほら、ドロップ品拾う時、便利やない?」
晃太は直接アイテムボックスに入れられるが、私は籠にいちいちいれてから、晃太に渡している。勿論拾うときは屈まないといけないので、腰に来る。あれがあったら少し違うかもしれない。ドロップ品はあまり拾うまでの時間が長くなると、ダンジョンが吸収してしまう。
「買えばいいやん」
「どこに売りようか分からんもん」
籠は露店で購入したんだけど、台車は見たことない。
あれはまさか注文かな? 露店ではなく、どこかのお店で売っているのかな?
「あの台車なら、売っている店知ってますよ」
台車を凝視していたら、ラーヴさんが声をかけてきた。
「え、どこです?」
「うちの親が勤めている店です。木工細工や籐の家具とか扱っていますから」
ぜひとも連れていってもらおう。
ラーヴさんが快く聞いてくれた。まず、お昼食べてからになる。
時間がかかったから、きっとシュタインさんもラーヴさんもお腹減ってるはず。午後からもお付き合いいただくので、代わり映えしないが麦美ちゃんのパンを渡した。喜んでもらえた。本日はおかず系。メンチカツサンド×2、カツサンド、コロッケサンド×2、卵とハムサンド、カレーパン、ベーコンエッグパン×3、トウモロコシとマヨネーズ。菓子パン系。あんパン×3、豆パン、クリームパン、オレンジとクリームチーズ×2。ハード系。ベーコンエピ、カンパーニュ×2、ゴマとさつまいも。足りるかな?
嬉しそうなシュタインさんとラーヴさんを見送り、いざ、我々もお昼。
ビアンカとルージュが麦美ちゃんのパンを訴えたので、何度も往復。
私達も麦美ちゃんのパンで済ませた。
食べながら、今日ギルドでのことを話す。
「で、お金は支払ったんやけど、まだ、かかるかもしれんのよ。それでね、明後日大工工房の代表の人と、建物の話し合いをお父さんにお願いしたいんやけど」
「よかよ」
私が説明すると、父は了承してくれる。父は私達の中で、こういったことは強い。
「水回りとか心配やしね。多少足が出てもよかね? 病気の子が寝る個室とかも必要やろうし」
「そうやね。お金はまだ余裕あるしね」
デニス君が寝かされていた部屋は、日当たりの悪い小さな部屋だったし。
「お父さんに任せるよ」
「ん」
「それからね、午後から買い物に行って来るね」
台車の件を報告する。
「なら、お母さんも行こうかな」
「よかよ」
私と母が行くことに。パーティーハウスには父と晃太、ビアンカが残ることに。花と元気達を見てもらうことに。
お昼後にシュタインさんとラーヴさんが迎えに来てくれた。
「ユイさん、パンありがとうございました。どれも美味しかったです」
シュタインさんが笑顔でお礼を言ってきた。好評のようで良かった。
「いいえ。足りましたか?」
「はい。お腹一杯です」
「良かった」
ルージュが付いてきてくれた。
西通のパーカーさんのお店とは逆の方に進み、家具屋さんのような店に到着。
「大きなお店ですね」
「こちらです」
ラーヴさんが案内してくれる。
「ルージュ、ごめんね」
『いいわ』
店の外でルージュが待ってくれた。暑いから早く済ませよう。
店内は、家具屋さんだ。籐を使用した籠や、スツール、テーブル、木製のフレームを使った収納などが並んでいる。籠の編み方がきれいだし、丈夫そうだ。露店のより細かく、色合いも様々で落ち着いている。値段を見るとちょっと高価だ。
ラーヴさんが女性店員さんを呼んできてくれた。
「いらっしゃいませ」
丁寧に挨拶をしてくれる。
「実はこういった台車がほしくてですね」
手振り身振りで説明する。
「では、こちらに」
「優衣、他に見てきてよか?」
「あ、よかよ」
女性店員さんが、店内を案内してくれる。母は好きに店内を見て回る。
案内途中で、私は理想に近い台車を発見。
「あ、これ、これがいいですっ」
私は台車に飛び付く。
「ユイさん、それ乳母車ですよ」
ラーヴさんが教えてくれる。
乳母車ですか。だけどかなり理想に近い台車なんだけど。
卵形の編まれた籐には、布を敷けば確かに赤ちゃんがすっぽり入る。
前後に動かすと、かなりしっかりした造りのようだ。
「しっかりしてますね」
「はい。こちらは一台買えば、何年も使えますから、子供がたくさん欲しいご夫婦には人気なんですよ」
乳母車を見ていた私に、女性店員さんは丁寧に説明してくれる。
「なるほど」
籐を変えたら、かなりいいんだけど。
「あの、こんな感じの台車は他にないですか?」
「いえ、このような台車はありませんが。ご希望があれば、お時間と料金がかかりますがオーダーメイドできますよ」
「あ、なら、お願いします」
「では、こちらにどうぞ」
女性店員さんが、応接室に案内してくれる。担当の男性店員さんが対応してくれた。
だけど、そこで問題発生。
こんな感じ、こんな感じ、と説明するが上手く伝わらない。
絵を描こうにも、絵心がない私。店内を見ていた母にヘルプ。
「こんな感じかね?」
母が描いたのはスーパーのカートだ。
そうそうこんな感じや。
「こんな感じです」
私はどやって顔になる。
「なるほど」
「で、籠が取り外し可能で、上と下に置ける感じで」
「なるほど。では、専用の籠も?」
「はい。大きさはこれくらいで、あ、こちらの標準サイズってあります?」
「ございますよ。収納によく使用されるサイズがありますので、お持ちしますね」
男性店員さんが、指示を出し、別の若い男性店員さんが籠を持ってきてくれる。
うん、買い物籠より、ちょっと大きなサイズだ。
「これでいいです。あ、半分くらいの浅いのも欲しいです。で、底は少し小さくしてかさばらず積み重ねることができる感じで」
スーパーの籠を思い出しながら説明。
「なるほど、ではおいくつ作りましょう?」
「そうですねえ、とりあえず台車一台、籠がこのサイズと浅いサイズを10個ずつで。あ、台車に衝撃吸収とか付与できます?」
「はい、出来ますよ」
レストランとかが購入するときに、食材を運ぶ台車によく衝撃吸収を付与するそうだ。
「おいくら位になります?」
「そうですね。台車が付与付きで15万、籠が全部で37万ですが、まず、籠は試作品をひとつずつお作りして、確認をしていただいた方がよろしいかと。台車もそれまでに図面を立ち上げます」
「あ、そうですね」
籠の試作品が出来るのは来週となる。台車は図面立ち上げ後、1か月かかると。
「こちらの木札をお持ちください」
「はい」
木札は私が預かる。
店内を見ていた母に声をかけて、店を出る。
「そういえばラーヴさんの親御さんはお店に?」
「うちの親は2人とも職人ですから、工房で作業してますから店には出ませんよ」
「そうなんですか」
お会いしたら、ご挨拶しないといけなかったけど、工房にいらっしゃるなら、お会いすることはないかあ。
外で待ってくれたルージュと合流して、母の希望でジョシュアさんが案内してくれた木皿のお店に。
「ビアンカ達の新しいお皿が欲しかとよ。今、一皿ずつしかなかろ? 何枚かあった方がよかけん。作り置きしとけば、すぐに出せるけん」
「なるほど」
お店に行ったが、同じサイズがなく、注文出来るか聞いたらあっさり大丈夫ですと。ならば同じサイズを10枚お願いした。木札を受けとる。こちらも1か月で出来ると。
うん、せっかくだ。この際必要な物を色々揃えよう。
ギルドからの帰り道、コックさんらしき人が台車に籐の籠を乗せていたのを見てポツリ。
「あれ?」
晃太が疑問系で聞いてくる。
「ほら、ドロップ品拾う時、便利やない?」
晃太は直接アイテムボックスに入れられるが、私は籠にいちいちいれてから、晃太に渡している。勿論拾うときは屈まないといけないので、腰に来る。あれがあったら少し違うかもしれない。ドロップ品はあまり拾うまでの時間が長くなると、ダンジョンが吸収してしまう。
「買えばいいやん」
「どこに売りようか分からんもん」
籠は露店で購入したんだけど、台車は見たことない。
あれはまさか注文かな? 露店ではなく、どこかのお店で売っているのかな?
「あの台車なら、売っている店知ってますよ」
台車を凝視していたら、ラーヴさんが声をかけてきた。
「え、どこです?」
「うちの親が勤めている店です。木工細工や籐の家具とか扱っていますから」
ぜひとも連れていってもらおう。
ラーヴさんが快く聞いてくれた。まず、お昼食べてからになる。
時間がかかったから、きっとシュタインさんもラーヴさんもお腹減ってるはず。午後からもお付き合いいただくので、代わり映えしないが麦美ちゃんのパンを渡した。喜んでもらえた。本日はおかず系。メンチカツサンド×2、カツサンド、コロッケサンド×2、卵とハムサンド、カレーパン、ベーコンエッグパン×3、トウモロコシとマヨネーズ。菓子パン系。あんパン×3、豆パン、クリームパン、オレンジとクリームチーズ×2。ハード系。ベーコンエピ、カンパーニュ×2、ゴマとさつまいも。足りるかな?
嬉しそうなシュタインさんとラーヴさんを見送り、いざ、我々もお昼。
ビアンカとルージュが麦美ちゃんのパンを訴えたので、何度も往復。
私達も麦美ちゃんのパンで済ませた。
食べながら、今日ギルドでのことを話す。
「で、お金は支払ったんやけど、まだ、かかるかもしれんのよ。それでね、明後日大工工房の代表の人と、建物の話し合いをお父さんにお願いしたいんやけど」
「よかよ」
私が説明すると、父は了承してくれる。父は私達の中で、こういったことは強い。
「水回りとか心配やしね。多少足が出てもよかね? 病気の子が寝る個室とかも必要やろうし」
「そうやね。お金はまだ余裕あるしね」
デニス君が寝かされていた部屋は、日当たりの悪い小さな部屋だったし。
「お父さんに任せるよ」
「ん」
「それからね、午後から買い物に行って来るね」
台車の件を報告する。
「なら、お母さんも行こうかな」
「よかよ」
私と母が行くことに。パーティーハウスには父と晃太、ビアンカが残ることに。花と元気達を見てもらうことに。
お昼後にシュタインさんとラーヴさんが迎えに来てくれた。
「ユイさん、パンありがとうございました。どれも美味しかったです」
シュタインさんが笑顔でお礼を言ってきた。好評のようで良かった。
「いいえ。足りましたか?」
「はい。お腹一杯です」
「良かった」
ルージュが付いてきてくれた。
西通のパーカーさんのお店とは逆の方に進み、家具屋さんのような店に到着。
「大きなお店ですね」
「こちらです」
ラーヴさんが案内してくれる。
「ルージュ、ごめんね」
『いいわ』
店の外でルージュが待ってくれた。暑いから早く済ませよう。
店内は、家具屋さんだ。籐を使用した籠や、スツール、テーブル、木製のフレームを使った収納などが並んでいる。籠の編み方がきれいだし、丈夫そうだ。露店のより細かく、色合いも様々で落ち着いている。値段を見るとちょっと高価だ。
ラーヴさんが女性店員さんを呼んできてくれた。
「いらっしゃいませ」
丁寧に挨拶をしてくれる。
「実はこういった台車がほしくてですね」
手振り身振りで説明する。
「では、こちらに」
「優衣、他に見てきてよか?」
「あ、よかよ」
女性店員さんが、店内を案内してくれる。母は好きに店内を見て回る。
案内途中で、私は理想に近い台車を発見。
「あ、これ、これがいいですっ」
私は台車に飛び付く。
「ユイさん、それ乳母車ですよ」
ラーヴさんが教えてくれる。
乳母車ですか。だけどかなり理想に近い台車なんだけど。
卵形の編まれた籐には、布を敷けば確かに赤ちゃんがすっぽり入る。
前後に動かすと、かなりしっかりした造りのようだ。
「しっかりしてますね」
「はい。こちらは一台買えば、何年も使えますから、子供がたくさん欲しいご夫婦には人気なんですよ」
乳母車を見ていた私に、女性店員さんは丁寧に説明してくれる。
「なるほど」
籐を変えたら、かなりいいんだけど。
「あの、こんな感じの台車は他にないですか?」
「いえ、このような台車はありませんが。ご希望があれば、お時間と料金がかかりますがオーダーメイドできますよ」
「あ、なら、お願いします」
「では、こちらにどうぞ」
女性店員さんが、応接室に案内してくれる。担当の男性店員さんが対応してくれた。
だけど、そこで問題発生。
こんな感じ、こんな感じ、と説明するが上手く伝わらない。
絵を描こうにも、絵心がない私。店内を見ていた母にヘルプ。
「こんな感じかね?」
母が描いたのはスーパーのカートだ。
そうそうこんな感じや。
「こんな感じです」
私はどやって顔になる。
「なるほど」
「で、籠が取り外し可能で、上と下に置ける感じで」
「なるほど。では、専用の籠も?」
「はい。大きさはこれくらいで、あ、こちらの標準サイズってあります?」
「ございますよ。収納によく使用されるサイズがありますので、お持ちしますね」
男性店員さんが、指示を出し、別の若い男性店員さんが籠を持ってきてくれる。
うん、買い物籠より、ちょっと大きなサイズだ。
「これでいいです。あ、半分くらいの浅いのも欲しいです。で、底は少し小さくしてかさばらず積み重ねることができる感じで」
スーパーの籠を思い出しながら説明。
「なるほど、ではおいくつ作りましょう?」
「そうですねえ、とりあえず台車一台、籠がこのサイズと浅いサイズを10個ずつで。あ、台車に衝撃吸収とか付与できます?」
「はい、出来ますよ」
レストランとかが購入するときに、食材を運ぶ台車によく衝撃吸収を付与するそうだ。
「おいくら位になります?」
「そうですね。台車が付与付きで15万、籠が全部で37万ですが、まず、籠は試作品をひとつずつお作りして、確認をしていただいた方がよろしいかと。台車もそれまでに図面を立ち上げます」
「あ、そうですね」
籠の試作品が出来るのは来週となる。台車は図面立ち上げ後、1か月かかると。
「こちらの木札をお持ちください」
「はい」
木札は私が預かる。
店内を見ていた母に声をかけて、店を出る。
「そういえばラーヴさんの親御さんはお店に?」
「うちの親は2人とも職人ですから、工房で作業してますから店には出ませんよ」
「そうなんですか」
お会いしたら、ご挨拶しないといけなかったけど、工房にいらっしゃるなら、お会いすることはないかあ。
外で待ってくれたルージュと合流して、母の希望でジョシュアさんが案内してくれた木皿のお店に。
「ビアンカ達の新しいお皿が欲しかとよ。今、一皿ずつしかなかろ? 何枚かあった方がよかけん。作り置きしとけば、すぐに出せるけん」
「なるほど」
お店に行ったが、同じサイズがなく、注文出来るか聞いたらあっさり大丈夫ですと。ならば同じサイズを10枚お願いした。木札を受けとる。こちらも1か月で出来ると。
うん、せっかくだ。この際必要な物を色々揃えよう。
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