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連載
馬車の旅③
次の朝。
総出でギルドに向かう。ギルドの前でノワールの手綱を、10歳くらいの兄弟に持ってもらう。ギルドの前での手綱持ちは、成人前の子供達のお仕事だそうだ。もちろんおこづかい稼ぎもあれば、ほとんどが生活の為にやっている。ギルドの前だから、安全だしね。
ギルドに入ると、ウルススさんが出迎えてくれる。
「ミズサワ様、どうぞこちらに」
誘導されて応接室に。
ソファーに座り、ビアンカとルージュはごろり。ヒスイは私の膝に乗り上がる。あははん、重か。
「こちらが報酬となります。まずホワイトキングボアはAランクですので討伐料が出ます。100万です。牙が30万、皮が30万、肉が150万、魔石が50万。成功報酬として200万となります。合計560万となります」
本来の討伐料は50万だが、冒険者の方に犠牲者が出たため倍額になっている。
大金貨、金貨を確認しサインと魔力を流す。
「本当ありがとうございます」
「ビアンカとルージュが頑張ってくれただけです」
「ミズサワ様、すぐに出られますか? 肉の解体はすんでおります」
「ありがとうございます」
お肉は倉庫にあり、すごい量らしい。まあ、晃太のアイテムボックスになら、すべて収まる。
「ミズサワ様、スカイランの軍隊ダンジョンに行かれますよね?」
「はい、それが目的ですから」
「もし、ミズサワ様さえ良ければ、ドロップ品を回してほしいのですが………」
「ドロップ品?」
なんでも軍隊ダンジョンのドロップ品は、金属の塊、インゴットが出る。鉄や銅、銀、金等や、魔法金属である魔鉄やミスリル、アダマンタイト、珍しいのはオリハルコン等が出る。一般の人の生活にも欠かせないし、冒険者達の武器や装備品に使われる。ユリアレーナにも鉱山はあるが、3割程はダンジョン産。特に魔法金属は半分近くはアルティーナ帝国から輸入していると。後は装甲を持つ魔物が多いため、その装甲がドロップされる。装甲も日常品に使われる。他にも日常品に使われるドロップ品が出るそうだ。
「一般の生活用品にも使用されますが、警備兵や冒険者達の生存率をあげる為に、品質のよいインゴットが欲しいのです。もちろん他のドロップ品もです」
なるほど。
「いいですよ。もしかして冷蔵庫ダンジョンから出たドロップ品とかも、需要があったりします」
「はい、そうです。アルブレン付近では、酪農できる場所はありませんので」
アルブレンの近くには魔の森が近くにあり、酪農は出来ないそうだ。のんびり草をはんでたら、魔物のいい標的だ。
マーファの北にある国営農場では酪農もされているが、アルブレンまで流れてくるのは少ない。後はユリアレーナの首都付近、北のカルーラ、南部でも酪農が盛んだが、ここまで流れてくることはない。アルブレンでは個人で山羊を飼い、その乳が主流なのだそうだ。
「そうなんですね。少しで良ければお譲りしますけど」
「よろしいんですか?」
私はビアンカとルージュと相談し、エメンタールやラクレット、バター、カマンベール、パルミジャーノ・レッジャーノを晃太のアイテムボックスから出してもらう。牛乳瓶とモッツァレラは必要なので出さず、ラクレットは半分残す。晃太のアイテムボックスから出たのは、思ったより大量のチーズ。
「ありがとうございますミズサワ様。久しぶりに旗が立ちます」
嬉しそうなウルススさん。バースさんもやって来て、ニコニコ挨拶してくれた。
そんな様子を見て、もっと持ってくれば良かったと思った。次回、沢山持ってこよう。
「直ぐに査定させていただきます」
バースさんがニコニコと査定する。
「ありがとうございます。沢山融通していただいて」
心底嬉しそうなバースさん。
「全部で181万になります」
結構な額になった。
金貨を準備して、バースさんは挨拶していそいそ退室。販売準備に入ると。
それからお肉を受け取るために、倉庫に向かう。
台に乗せられたお肉達、デカかあ。
『『『焼き肉焼き肉焼き肉』』』
大合唱のビアンカとルージュ。
晃太がアイテムボックスに入れていると、声をかけられる。解体主任さんだ。
「あの、失礼」
「はい」
「姉から話は伺いました。孤児院に多額の寄付をしていただいたと、聞きました。ありがとうございます」
解体主任さんはあの孤児院出身で、院長先生の弟さんだと。よくみたら、そっくりやねん。うん、昨日の解体主任さんの雰囲気が、院長先生そのまんまや。
「屋根の修復をし、しばらくは子供達にしっかり食わせてやれそうだと、姉が感謝していました」
やはり、食費がかさむと。
「全部。ビアンカとルージュのおかげですから」
ちゅどん、どかん、してくれたのはビアンカとルージュだからね。
「姉ちゃん、入れたばい」
「あ、うん。じゃあ、失礼します」
私は解体主任さんにペコリして、ギルドを後にする。ウルススさんに見送られてギルドを後に。ちら、と振り返ると、解体主任さんも見送ってくれていた。
手綱を持ってくれていた小さな兄弟に、銀貨を渡す。相場はわからないけど、兄弟は嬉しそうだから十分なんだろう。
アルブレンを抜ける時にバラダーさんが見送ってくれた。
「また、アルブレンに来てください」
「はい、ありがとうございます」
たくさんの人に見送ってもらい、アルブレンを出発した。
アルブレンを出発したその晩。
ルージュに周囲をチェックしてもらい、私はルームを開ける。
従魔の足拭きをタップ。ノワールを厩舎に誘導。
サブ・ドアを開けて、両親と花を誘導。
のたうち回る花を十分撫で撫で。
『ユイ、ユイ』
『ユイ、お肉焼いて』
きゅるん、とした目で、鼻息荒く迫って来たビアンカとルージュ。もう、かわいかねえ。
「はいはい」
皆で手分けして焼き肉準備しながら、ノワールのご飯の準備もする。
じゅーじゅーじゅー
コンロにホットプレートフル回転しながら焼く。コンロでウインナーやチーズタッカルビ。ホットプレートではホワイトキングボア、シーフードを焼き上げる。
ホワイトキングボアは牛肉と豚肉の間のようで、ちょっと灰汁が出るから、キッチンペーパーで取る。
母はコンロの前でチーズタッカルビやウインナーを担当。私はホットプレート担当、父は灰汁を取り、晃太が運ぶ。
よし、いい感じ。
ビアンカとルージュの皿に猪をてんこ盛りに盛り、大根なめ茸をたっぷりのせる。チーズタッカルビはそのまま、シーフードはレモンを搾ってと。
「さ、どうぞー」
『ガブガブッ、お、美味しいのですッ』
『このチーズが乗ったのも、美味しいわッ』
『猪、いくらでも入るのですッ』
『この冷たい野菜でいくらでも入るわッ』
ご好評で良かった。
「姉ちゃん、なくなったばいッ」
「はいはいッ」
ホワイトキングボアのお肉を次々に焼き、吸い込まれるようになくなる。サンチュがあれば良かったけど、代わりにレタスを使い、辛味噌を乗せてミルフィーユみたいにしてみた。
うわあ、美味しそう。
ビアンカとルージュが満足するまで、バケツリレーの様に焼く。ケージの中で花が鳴くが、ごめんよ、花ちゃん。さっき缶詰めのドッグフード食べたやん。
『ユイ、猪とチーズが乗ったのが食べたいのです』
『私はエビと猪がいいわ』
「はいはい」
ビアンカとルージュが満足するまで焼いた。山のような灰汁を取った、キッチンペーパーをディレックスの袋に次々に入れる。
『『げふうっ』』
「お腹一杯ね?」
『デザート食べたいのです』
『ケーキがいいわ』
「まだ、食べるんかい」
しかし、巨体できゅるんとされて、悪い飼い主は陥落。銀の槌の、ブルーベリーとチョコムースのホールケーキを出した。
ぺろり、となくなった。
マジックや。
総出でギルドに向かう。ギルドの前でノワールの手綱を、10歳くらいの兄弟に持ってもらう。ギルドの前での手綱持ちは、成人前の子供達のお仕事だそうだ。もちろんおこづかい稼ぎもあれば、ほとんどが生活の為にやっている。ギルドの前だから、安全だしね。
ギルドに入ると、ウルススさんが出迎えてくれる。
「ミズサワ様、どうぞこちらに」
誘導されて応接室に。
ソファーに座り、ビアンカとルージュはごろり。ヒスイは私の膝に乗り上がる。あははん、重か。
「こちらが報酬となります。まずホワイトキングボアはAランクですので討伐料が出ます。100万です。牙が30万、皮が30万、肉が150万、魔石が50万。成功報酬として200万となります。合計560万となります」
本来の討伐料は50万だが、冒険者の方に犠牲者が出たため倍額になっている。
大金貨、金貨を確認しサインと魔力を流す。
「本当ありがとうございます」
「ビアンカとルージュが頑張ってくれただけです」
「ミズサワ様、すぐに出られますか? 肉の解体はすんでおります」
「ありがとうございます」
お肉は倉庫にあり、すごい量らしい。まあ、晃太のアイテムボックスになら、すべて収まる。
「ミズサワ様、スカイランの軍隊ダンジョンに行かれますよね?」
「はい、それが目的ですから」
「もし、ミズサワ様さえ良ければ、ドロップ品を回してほしいのですが………」
「ドロップ品?」
なんでも軍隊ダンジョンのドロップ品は、金属の塊、インゴットが出る。鉄や銅、銀、金等や、魔法金属である魔鉄やミスリル、アダマンタイト、珍しいのはオリハルコン等が出る。一般の人の生活にも欠かせないし、冒険者達の武器や装備品に使われる。ユリアレーナにも鉱山はあるが、3割程はダンジョン産。特に魔法金属は半分近くはアルティーナ帝国から輸入していると。後は装甲を持つ魔物が多いため、その装甲がドロップされる。装甲も日常品に使われる。他にも日常品に使われるドロップ品が出るそうだ。
「一般の生活用品にも使用されますが、警備兵や冒険者達の生存率をあげる為に、品質のよいインゴットが欲しいのです。もちろん他のドロップ品もです」
なるほど。
「いいですよ。もしかして冷蔵庫ダンジョンから出たドロップ品とかも、需要があったりします」
「はい、そうです。アルブレン付近では、酪農できる場所はありませんので」
アルブレンの近くには魔の森が近くにあり、酪農は出来ないそうだ。のんびり草をはんでたら、魔物のいい標的だ。
マーファの北にある国営農場では酪農もされているが、アルブレンまで流れてくるのは少ない。後はユリアレーナの首都付近、北のカルーラ、南部でも酪農が盛んだが、ここまで流れてくることはない。アルブレンでは個人で山羊を飼い、その乳が主流なのだそうだ。
「そうなんですね。少しで良ければお譲りしますけど」
「よろしいんですか?」
私はビアンカとルージュと相談し、エメンタールやラクレット、バター、カマンベール、パルミジャーノ・レッジャーノを晃太のアイテムボックスから出してもらう。牛乳瓶とモッツァレラは必要なので出さず、ラクレットは半分残す。晃太のアイテムボックスから出たのは、思ったより大量のチーズ。
「ありがとうございますミズサワ様。久しぶりに旗が立ちます」
嬉しそうなウルススさん。バースさんもやって来て、ニコニコ挨拶してくれた。
そんな様子を見て、もっと持ってくれば良かったと思った。次回、沢山持ってこよう。
「直ぐに査定させていただきます」
バースさんがニコニコと査定する。
「ありがとうございます。沢山融通していただいて」
心底嬉しそうなバースさん。
「全部で181万になります」
結構な額になった。
金貨を準備して、バースさんは挨拶していそいそ退室。販売準備に入ると。
それからお肉を受け取るために、倉庫に向かう。
台に乗せられたお肉達、デカかあ。
『『『焼き肉焼き肉焼き肉』』』
大合唱のビアンカとルージュ。
晃太がアイテムボックスに入れていると、声をかけられる。解体主任さんだ。
「あの、失礼」
「はい」
「姉から話は伺いました。孤児院に多額の寄付をしていただいたと、聞きました。ありがとうございます」
解体主任さんはあの孤児院出身で、院長先生の弟さんだと。よくみたら、そっくりやねん。うん、昨日の解体主任さんの雰囲気が、院長先生そのまんまや。
「屋根の修復をし、しばらくは子供達にしっかり食わせてやれそうだと、姉が感謝していました」
やはり、食費がかさむと。
「全部。ビアンカとルージュのおかげですから」
ちゅどん、どかん、してくれたのはビアンカとルージュだからね。
「姉ちゃん、入れたばい」
「あ、うん。じゃあ、失礼します」
私は解体主任さんにペコリして、ギルドを後にする。ウルススさんに見送られてギルドを後に。ちら、と振り返ると、解体主任さんも見送ってくれていた。
手綱を持ってくれていた小さな兄弟に、銀貨を渡す。相場はわからないけど、兄弟は嬉しそうだから十分なんだろう。
アルブレンを抜ける時にバラダーさんが見送ってくれた。
「また、アルブレンに来てください」
「はい、ありがとうございます」
たくさんの人に見送ってもらい、アルブレンを出発した。
アルブレンを出発したその晩。
ルージュに周囲をチェックしてもらい、私はルームを開ける。
従魔の足拭きをタップ。ノワールを厩舎に誘導。
サブ・ドアを開けて、両親と花を誘導。
のたうち回る花を十分撫で撫で。
『ユイ、ユイ』
『ユイ、お肉焼いて』
きゅるん、とした目で、鼻息荒く迫って来たビアンカとルージュ。もう、かわいかねえ。
「はいはい」
皆で手分けして焼き肉準備しながら、ノワールのご飯の準備もする。
じゅーじゅーじゅー
コンロにホットプレートフル回転しながら焼く。コンロでウインナーやチーズタッカルビ。ホットプレートではホワイトキングボア、シーフードを焼き上げる。
ホワイトキングボアは牛肉と豚肉の間のようで、ちょっと灰汁が出るから、キッチンペーパーで取る。
母はコンロの前でチーズタッカルビやウインナーを担当。私はホットプレート担当、父は灰汁を取り、晃太が運ぶ。
よし、いい感じ。
ビアンカとルージュの皿に猪をてんこ盛りに盛り、大根なめ茸をたっぷりのせる。チーズタッカルビはそのまま、シーフードはレモンを搾ってと。
「さ、どうぞー」
『ガブガブッ、お、美味しいのですッ』
『このチーズが乗ったのも、美味しいわッ』
『猪、いくらでも入るのですッ』
『この冷たい野菜でいくらでも入るわッ』
ご好評で良かった。
「姉ちゃん、なくなったばいッ」
「はいはいッ」
ホワイトキングボアのお肉を次々に焼き、吸い込まれるようになくなる。サンチュがあれば良かったけど、代わりにレタスを使い、辛味噌を乗せてミルフィーユみたいにしてみた。
うわあ、美味しそう。
ビアンカとルージュが満足するまで、バケツリレーの様に焼く。ケージの中で花が鳴くが、ごめんよ、花ちゃん。さっき缶詰めのドッグフード食べたやん。
『ユイ、猪とチーズが乗ったのが食べたいのです』
『私はエビと猪がいいわ』
「はいはい」
ビアンカとルージュが満足するまで焼いた。山のような灰汁を取った、キッチンペーパーをディレックスの袋に次々に入れる。
『『げふうっ』』
「お腹一杯ね?」
『デザート食べたいのです』
『ケーキがいいわ』
「まだ、食べるんかい」
しかし、巨体できゅるんとされて、悪い飼い主は陥落。銀の槌の、ブルーベリーとチョコムースのホールケーキを出した。
ぺろり、となくなった。
マジックや。
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