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パニック?③
ぞろぞろと移動する。
あれから話し合い、今日は20階に挑戦することに。ノワールは今日はお留守番だ。本当は15階の予定だったけど、Bランクパーティーの金の虎がいるしね。今までの冒険者パーティーの中で最高ランクだ。山風もCランクで、マーファでは堅実で有能なパーティーだ。
改めて山風は男性5人のパーティー。
リーダーさんは強面ロッシュさん、Bランク直前で剣と盾を使い、発動系の身体強化・武器強化の無属性魔法を使う。サブリーダーの剣士のラーヴさん。こちらも発動系の無属性魔法を使う。先日大ケガをしたのはシュタインさん、発動系・発現系火魔法を使う剣士。見習い槍士マアデン君と弓士ハジェル君。2人のランクはGランク。最近剣術訓練中だそうだ。全員人族。
金の虎は、ランクはB、今までで最高ランクだ。
金虎の獣人のファングさん。大型の剣を使う剣士。発動系の無属性魔法を使う。ランクはB。サブリーダーはガリストさん、大柄な強面人族さんで盾士。発動系の土魔法と無属性魔法を使う。こちらもランクB。赤虎の獣人さんのリィマさん。きつい顔立ちの美人で、剣と弓を使う斥候、発動系の無属性魔法を使う。人族の穏やかな女性はフリンダさん。メインはヒーラーだけど、水・光魔法も使うため魔法使いも兼務している。2人ともランクはC。で、キラキラ青い目のアルストリアさんは風魔法剣士、赤虎の獣人だ。歳は16だが、冒険者になってすでに3年。なんでも未成年なら13歳から登録可能、ただし、保護者とCランク以上の冒険者が保証人として必要。保護者はお姉さんのリィマさん、保証人はファングさんだ。発動系の風魔法を使う剣士、ランクはE。
冷蔵庫ダンジョンに向かい、いつものスキップシステムに。
警備の人が、さっとドアを開けてくれる。いつもありがとうございます。
「皆さん、はみ出さないでください」
『いいみたいね、流すわよ』
ルージュが魔法陣に魔力を流し、景色が変わる。
「スキップシステムは初めてですが、便利ですね」
感心したようにシュタインさんが呟く。
「そうですね。ビアンカとルージュの魔力保有量が多いので、気軽に使えるから最近ありがたみが薄くなって来てますけど」
ボス部屋近くのセーフティゾーンで、皆さん準備に入る。
18階以上は上級者向けのため、挑む冒険者の数は一気に減る。皆さん安全策を取り、17階で引き返すそうだ。
ボス部屋、蛇部屋には誰も並んでない。
軽くストレッチや武器の確認をしている。後は誰が開けるかだ。話し合い、初回なのでファングさんが開けることに。これだけメンバーいるが、レベル3桁はいない。ビアンカとルージュ曰く、この中で一番レベルが高そうなのはガリストさんらしい。次がファングさん、その次がロッシュさんだと。
『この童がよくわからないのです』
『そうね。まずまず強いようだけど』
ビアンカの左右に揺れる尻尾を目で追うアルスさん。
ビアンカとルージュはゴロリして、あくびをかいてる。ここ、ダンジョンなんですけど。
しばらくして準備完了。
「では、開けるぞ」
晃太が支援魔法をかける。
ファングさん、ガリストさん、リィマさんには無属性の物理攻撃力、物理防御力アップ。フリンダさんには水・光魔法アップ。アルスさんには風魔法アップ、物理防御力アップ。ロッシュさん、ラーヴさん、マアデン君、ハジェル君には無属性の物理攻撃力・物理防御力アップ。晃太は無属性のスピードアップ。私はビアンカとルージュがいるのでなし。
「シュタインさん、私の近くが一番安全ですから」
「はい」
シュタインさんは私の隣で待機。ここが最も安全だ。ビアンカとルージュがいるけんね。
リィマさんとハジェル君が弓を構え、フリンダさんが杖の先に魔法を宿す。
『ユイ、童の様子がおかしいのです』
「はい?」
『あれ、戦闘モードよ』
ビアンカとルージュが教えてくれ、アルスさんを見ると、パーカーがふわふわと翻っている。あ、目が、おかしか。青いキラキラ目が、瞳孔が縦に細くなっている。
「ガリストさん、アルスさんの様子が」
一番近くにいたガリストさんに声をかけると、振り返ったガリストさんがしまった、みたいな顔をする。
「ファングッ、アルスがモードに入ったぞッ」
「何ッ、ち、仕方ない。すまん、あいつの側での戦闘は避けてくれッ」
「はあ?」
ロッシュさんがよく分からない顔をする。リィマさんが弓を構えていたハジェル君を後ろに下げる。
「え? 何するんすか?」
「いいからっ」
フリンダさんも魔法を解除する。
なんやなんや。
「アルスッ、開けるぞッ」
ファングさんが扉を押し開けた瞬間、アルスさんが身を低くし、走り出す。すごいスピードで。まるで短距離走選手並みのスピードで、扉を押し開けそのまましゃがみ込んだファングさんの肩に足をかけて一気に加速。嘘やん。ファングさん、後ろに派手に尻餅ついたよ。そして蛇部屋よ、蛇部屋。1人で突っ込んで行ったよ。
素早く体勢を整えたファングさん達が、アルスさんに続いて飛び込み、ロッシュさん達も続く。晃太もデバフのために続く。
『ユイ、あの童、恐らく最後まで保たないわ』
『元気みたいな魔力の使い方なのです』
「ええ? ちょっとフォローに回ってよ」
私が言うと、お馴染みの光のリンゴが現れて、アルスさんの周りに。
そのアルスさんは一切の迷いなく、剣を振り回し、蛇をスパスパ斬ってる。すでにドロップ品になっているのもある。身軽に跳躍し、身を翻し、アクロバティックに剣を振り回す。ワイヤーアクション顔負けや。もう、アルスさんの独壇場。晃太も必死にデバフをかけているが間に合っていない。
「何、あいつ………」
シュタインさんが呟く。
蛇は次々にアルスさんの剣の錆になり、最後の1匹。
ぱたり。
アルスさんがぱたり。
……………………ギャーッ。
目の前蛇やねんッ。最後の一匹がーッ。
ルージュの光のリンゴが全弾着弾し、怯んだ隙にファングさんとガリストさんがそれぞれの武器を構える。
「ダウンッ」
ファングさんの剣とガリストさんの斧が、蛇の頭を刎ねる。一撃や。流石Bランク。
「アルスッアルスッ」
リィマさんが倒れたアルスさんに走りより、身体を抱える。フリンダさんがアルスさんのチェックしている。
『魔力枯渇しているのです』
『そうね。本当に元気みたいな魔力の使い方ね』
「そう、魔力枯渇ならしばらくすれば回復するね」
私がリィマさんとフリンダさんに声をかける。
「魔力枯渇みたいですね。いつもこんな感じなんですか?」
「いいや、しばらく大人しくて油断してたよ」
大丈夫な事に安堵したリィマさんの説明によると、ごくたまにあるそうで、いつも突然モードに入り、こうやって途切れるそうだ。敵のど真ん中でぱたり。笑えない。これは呪い持ち独特の戦闘らしく、体力と魔力を意識失うまで使って戦い、途中で魔力と意識が持たずにぱたり。そんな戦い方して、からだに反動ないのかね?
「とにかく休ませましょう。セーフティに。晃太も大丈夫ね」
「ああ、何とかな」
「ルージュ、宝箱の罠チェックお願い。ビアンカ、来て」
『分かったのです』
ぱたりしたアルスさんは、ガリストさんが横抱きして運ぶ。向こうではファングさんがロッシュさんと話をしている。
「すまない、あいつたまにああなるんだ。こんな事になったが、ドロップ品の半分はあんた達の物だ」
「何もしていないんだが…………」
「そういう契約だ。こちらもアルスの件を言ってなかったしな」
「ああ、そうだな」
話がまとまる。
私は晃太を連れて、セーフティゾーンに。ごろんとしたビアンカに寄りかかる。
「アルスさんもこちらに。ビアンカ、柔らかいですから。よか?」
『いいのですよ』
リィマさんとガリストさんがぴく、としたけどそっとアルスさんをビアンカに寄りかからせる。よく、寝てるわ。うん、なんだか癒されるような寝顔、かわいか。
は、いけない、変質者や。
ふー、として落ち着いた私は晃太にお茶を飲ませる。
程なくして蛇部屋から皆さんが出てきた。
「アルスは?」
ファングさんがリィマさんに聞く。
「寝てるわ」
「そうか。しかし、油断したな。最近大人しかったからなあ」
「そうね」
ため息をつく2人。
「皆さん、お疲れ様です。お茶どうぞ」
私は冷えたストレートティーを出す。
ルージュは、寝てるアルスさんの顔を覗く。リィマさんが、ひー、みたいな顔をする。
『じき、目を覚ますわ』
「ですって」
「そ、そう…………」
そんなアルスさんをマアデン君とハジェル君がこそこそ見ている。
「さっきのあれ、何だろうな?」
「分かんないっす」
ロッシュさんが黙ってろ、とピシャリ。
それから1時間して、アルスさんが覚醒。ぼーっとしている。
「アルス、分かるかい? 私が分かるかい?」
「…………姉ちゃん」
「そうよ、ほら、飲みな」
差し出されたストレートティーをごくごく飲み干すアルスさん。
さあ、どうしようか? となる、アルスさん以外は不完全燃焼だ。
『私達が行くのです』
『そうね、お腹減らしに』
「ちょっと待って。どうします?」
私、ファングさん、ロッシュさんで相談。
まだお昼前だ。
こちらとしては21階の乳製品が欲しい。それから実は薬師ギルドからお願いがあった。蛇の目玉を入れて欲しいと。ずいぶん納品したけど、隣国から依頼が来て不足していると。ダワーさんにはお世話になっているからね。受けないと。
とりあえず、アルスさん抜きで、残りメンバーが蛇部屋に望み、昼休みを挟んで蛇部屋に、我らビアンカとルージュのちゅどん、どかんタイムだ。それから21階に移動して、牛部屋だ。
あれから話し合い、今日は20階に挑戦することに。ノワールは今日はお留守番だ。本当は15階の予定だったけど、Bランクパーティーの金の虎がいるしね。今までの冒険者パーティーの中で最高ランクだ。山風もCランクで、マーファでは堅実で有能なパーティーだ。
改めて山風は男性5人のパーティー。
リーダーさんは強面ロッシュさん、Bランク直前で剣と盾を使い、発動系の身体強化・武器強化の無属性魔法を使う。サブリーダーの剣士のラーヴさん。こちらも発動系の無属性魔法を使う。先日大ケガをしたのはシュタインさん、発動系・発現系火魔法を使う剣士。見習い槍士マアデン君と弓士ハジェル君。2人のランクはGランク。最近剣術訓練中だそうだ。全員人族。
金の虎は、ランクはB、今までで最高ランクだ。
金虎の獣人のファングさん。大型の剣を使う剣士。発動系の無属性魔法を使う。ランクはB。サブリーダーはガリストさん、大柄な強面人族さんで盾士。発動系の土魔法と無属性魔法を使う。こちらもランクB。赤虎の獣人さんのリィマさん。きつい顔立ちの美人で、剣と弓を使う斥候、発動系の無属性魔法を使う。人族の穏やかな女性はフリンダさん。メインはヒーラーだけど、水・光魔法も使うため魔法使いも兼務している。2人ともランクはC。で、キラキラ青い目のアルストリアさんは風魔法剣士、赤虎の獣人だ。歳は16だが、冒険者になってすでに3年。なんでも未成年なら13歳から登録可能、ただし、保護者とCランク以上の冒険者が保証人として必要。保護者はお姉さんのリィマさん、保証人はファングさんだ。発動系の風魔法を使う剣士、ランクはE。
冷蔵庫ダンジョンに向かい、いつものスキップシステムに。
警備の人が、さっとドアを開けてくれる。いつもありがとうございます。
「皆さん、はみ出さないでください」
『いいみたいね、流すわよ』
ルージュが魔法陣に魔力を流し、景色が変わる。
「スキップシステムは初めてですが、便利ですね」
感心したようにシュタインさんが呟く。
「そうですね。ビアンカとルージュの魔力保有量が多いので、気軽に使えるから最近ありがたみが薄くなって来てますけど」
ボス部屋近くのセーフティゾーンで、皆さん準備に入る。
18階以上は上級者向けのため、挑む冒険者の数は一気に減る。皆さん安全策を取り、17階で引き返すそうだ。
ボス部屋、蛇部屋には誰も並んでない。
軽くストレッチや武器の確認をしている。後は誰が開けるかだ。話し合い、初回なのでファングさんが開けることに。これだけメンバーいるが、レベル3桁はいない。ビアンカとルージュ曰く、この中で一番レベルが高そうなのはガリストさんらしい。次がファングさん、その次がロッシュさんだと。
『この童がよくわからないのです』
『そうね。まずまず強いようだけど』
ビアンカの左右に揺れる尻尾を目で追うアルスさん。
ビアンカとルージュはゴロリして、あくびをかいてる。ここ、ダンジョンなんですけど。
しばらくして準備完了。
「では、開けるぞ」
晃太が支援魔法をかける。
ファングさん、ガリストさん、リィマさんには無属性の物理攻撃力、物理防御力アップ。フリンダさんには水・光魔法アップ。アルスさんには風魔法アップ、物理防御力アップ。ロッシュさん、ラーヴさん、マアデン君、ハジェル君には無属性の物理攻撃力・物理防御力アップ。晃太は無属性のスピードアップ。私はビアンカとルージュがいるのでなし。
「シュタインさん、私の近くが一番安全ですから」
「はい」
シュタインさんは私の隣で待機。ここが最も安全だ。ビアンカとルージュがいるけんね。
リィマさんとハジェル君が弓を構え、フリンダさんが杖の先に魔法を宿す。
『ユイ、童の様子がおかしいのです』
「はい?」
『あれ、戦闘モードよ』
ビアンカとルージュが教えてくれ、アルスさんを見ると、パーカーがふわふわと翻っている。あ、目が、おかしか。青いキラキラ目が、瞳孔が縦に細くなっている。
「ガリストさん、アルスさんの様子が」
一番近くにいたガリストさんに声をかけると、振り返ったガリストさんがしまった、みたいな顔をする。
「ファングッ、アルスがモードに入ったぞッ」
「何ッ、ち、仕方ない。すまん、あいつの側での戦闘は避けてくれッ」
「はあ?」
ロッシュさんがよく分からない顔をする。リィマさんが弓を構えていたハジェル君を後ろに下げる。
「え? 何するんすか?」
「いいからっ」
フリンダさんも魔法を解除する。
なんやなんや。
「アルスッ、開けるぞッ」
ファングさんが扉を押し開けた瞬間、アルスさんが身を低くし、走り出す。すごいスピードで。まるで短距離走選手並みのスピードで、扉を押し開けそのまましゃがみ込んだファングさんの肩に足をかけて一気に加速。嘘やん。ファングさん、後ろに派手に尻餅ついたよ。そして蛇部屋よ、蛇部屋。1人で突っ込んで行ったよ。
素早く体勢を整えたファングさん達が、アルスさんに続いて飛び込み、ロッシュさん達も続く。晃太もデバフのために続く。
『ユイ、あの童、恐らく最後まで保たないわ』
『元気みたいな魔力の使い方なのです』
「ええ? ちょっとフォローに回ってよ」
私が言うと、お馴染みの光のリンゴが現れて、アルスさんの周りに。
そのアルスさんは一切の迷いなく、剣を振り回し、蛇をスパスパ斬ってる。すでにドロップ品になっているのもある。身軽に跳躍し、身を翻し、アクロバティックに剣を振り回す。ワイヤーアクション顔負けや。もう、アルスさんの独壇場。晃太も必死にデバフをかけているが間に合っていない。
「何、あいつ………」
シュタインさんが呟く。
蛇は次々にアルスさんの剣の錆になり、最後の1匹。
ぱたり。
アルスさんがぱたり。
……………………ギャーッ。
目の前蛇やねんッ。最後の一匹がーッ。
ルージュの光のリンゴが全弾着弾し、怯んだ隙にファングさんとガリストさんがそれぞれの武器を構える。
「ダウンッ」
ファングさんの剣とガリストさんの斧が、蛇の頭を刎ねる。一撃や。流石Bランク。
「アルスッアルスッ」
リィマさんが倒れたアルスさんに走りより、身体を抱える。フリンダさんがアルスさんのチェックしている。
『魔力枯渇しているのです』
『そうね。本当に元気みたいな魔力の使い方ね』
「そう、魔力枯渇ならしばらくすれば回復するね」
私がリィマさんとフリンダさんに声をかける。
「魔力枯渇みたいですね。いつもこんな感じなんですか?」
「いいや、しばらく大人しくて油断してたよ」
大丈夫な事に安堵したリィマさんの説明によると、ごくたまにあるそうで、いつも突然モードに入り、こうやって途切れるそうだ。敵のど真ん中でぱたり。笑えない。これは呪い持ち独特の戦闘らしく、体力と魔力を意識失うまで使って戦い、途中で魔力と意識が持たずにぱたり。そんな戦い方して、からだに反動ないのかね?
「とにかく休ませましょう。セーフティに。晃太も大丈夫ね」
「ああ、何とかな」
「ルージュ、宝箱の罠チェックお願い。ビアンカ、来て」
『分かったのです』
ぱたりしたアルスさんは、ガリストさんが横抱きして運ぶ。向こうではファングさんがロッシュさんと話をしている。
「すまない、あいつたまにああなるんだ。こんな事になったが、ドロップ品の半分はあんた達の物だ」
「何もしていないんだが…………」
「そういう契約だ。こちらもアルスの件を言ってなかったしな」
「ああ、そうだな」
話がまとまる。
私は晃太を連れて、セーフティゾーンに。ごろんとしたビアンカに寄りかかる。
「アルスさんもこちらに。ビアンカ、柔らかいですから。よか?」
『いいのですよ』
リィマさんとガリストさんがぴく、としたけどそっとアルスさんをビアンカに寄りかからせる。よく、寝てるわ。うん、なんだか癒されるような寝顔、かわいか。
は、いけない、変質者や。
ふー、として落ち着いた私は晃太にお茶を飲ませる。
程なくして蛇部屋から皆さんが出てきた。
「アルスは?」
ファングさんがリィマさんに聞く。
「寝てるわ」
「そうか。しかし、油断したな。最近大人しかったからなあ」
「そうね」
ため息をつく2人。
「皆さん、お疲れ様です。お茶どうぞ」
私は冷えたストレートティーを出す。
ルージュは、寝てるアルスさんの顔を覗く。リィマさんが、ひー、みたいな顔をする。
『じき、目を覚ますわ』
「ですって」
「そ、そう…………」
そんなアルスさんをマアデン君とハジェル君がこそこそ見ている。
「さっきのあれ、何だろうな?」
「分かんないっす」
ロッシュさんが黙ってろ、とピシャリ。
それから1時間して、アルスさんが覚醒。ぼーっとしている。
「アルス、分かるかい? 私が分かるかい?」
「…………姉ちゃん」
「そうよ、ほら、飲みな」
差し出されたストレートティーをごくごく飲み干すアルスさん。
さあ、どうしようか? となる、アルスさん以外は不完全燃焼だ。
『私達が行くのです』
『そうね、お腹減らしに』
「ちょっと待って。どうします?」
私、ファングさん、ロッシュさんで相談。
まだお昼前だ。
こちらとしては21階の乳製品が欲しい。それから実は薬師ギルドからお願いがあった。蛇の目玉を入れて欲しいと。ずいぶん納品したけど、隣国から依頼が来て不足していると。ダワーさんにはお世話になっているからね。受けないと。
とりあえず、アルスさん抜きで、残りメンバーが蛇部屋に望み、昼休みを挟んで蛇部屋に、我らビアンカとルージュのちゅどん、どかんタイムだ。それから21階に移動して、牛部屋だ。
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