もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

文字の大きさ
337 / 867
連載

年明け①

しおりを挟む
 こちらに来て、2度目の年明け。
 新しい下着に服。片付けて、支度を整えて、神棚に年明けのお祈り。
 たっぷりの料理が詰まった重箱。がめ煮、卵焼き、ポテトサラダ、エビフライ、唐揚げ、ローストビーフ(ワイバーンのお肉です)、生春巻き、手羽元と卵の酢煮、紅白の蒲鉾(セレクトショップダリアの高いやつ)、冷蔵庫ダンジョンの貝柱・クラーケン・エビの海鮮焼き、野菜の牛肉巻き。蟹を使ったグラタン。お鍋にはこちらの魚介類で作ったブイヤベース。刺身の盛り合わせもたっぷり。予め異世界のメニューから魔法の三柱神様が好物のみつよしのフライドポテトとオムライス・ビーフシチュー付きを確保していたので、それも。和食に洋食ごちゃごちゃだけど。
 ホークさんとチュアンさんが慎重に並べてくれる。次々になくなる。最後は銀の槌から予約して頼んでいたホールケーキ、イチゴデコレーション、イチゴとショコラのケーキ。他にもフルーツケーキ。アップルパイ。イチゴのロールケーキ。
 よし、いいかな。
 私達はお祈りの姿勢。
「神様、今年も我々をお見守りください」
 父がお祈りの言葉。チュアンさんが熱心にお祈りしている。
 今年も宜しくお願いします。
 明けましておめでとう、何かあれば、相談に乗るからな
 時空神様の声が。
 今年も、お見守りください。
 心配するな。お前達はずっと、見守っている
 嬉しか、ありがとうございます。
 お祈り。
「さあ、我々も食事にしましょう」
 我が家は正月は昼から飲む。
 おせち料理と言う名のオードブル。内容は一緒、ただスープではなく我々にはお雑煮付きだ。
 ビアンカとルージュにもたっぷり、仔達もたっぷり。ノワールには野菜と果物。イチゴにメロンに洋梨たっぷり。
『いろいろあるのですっ、ワイバーン美味しいのですっ』
『本当っ、あ、今日はクラーケンがあるわっ、エビもあるわっ』
 ようございました。
 さあ、我々も。
「明けましておめでとうございます」
 父の挨拶。 
「今年もお願いします」
「こちらこそ今年もよろしくお願いします」
 ホークさんが代表して挨拶終了。
 挨拶はそこそこで。
 お屠蘇を順番に、頂きます。
 私は缶チューハイ、両親とホークさんとミゲル君はビール、晃太とチュアンさんはY県の日本酒、マデリーンさんはロゼ、エマちゃんとテオ君はお茶。お茶のエマちゃんとテオ君には波風の牡蠣の釜飯。
「今日はゆっくり飲みましょうっ、かんぱーい」
 私は宣言する。
「「「「「「かんぱーいっ」」」」」」
 ぐびいっ。ミゲル君はぐびぐびっ。
 缶チューハイを一口。くう、昼から飲むなんて、なんて背徳的。さ、お正月の大事なイベント。
「はい。エマちゃん、テオ君。うちらからお年玉よ」
「え?」
「はい? おとしだま?」
 料理を自分の皿に移そうとしたエマちゃんとテオ君が戸惑う。
「日本の風習でね。お正月に子供にお金をあげるんよ。これはお金やないけどお菓子ね」
 予め準備していたお菓子の詰め合わせを出す。エマちゃんは赤、テオ君は青。中身は一緒。
「ユイさん、エマとテオは成人してますし」
 案の定、ホークさんが遠慮の姿勢。
「いいやないですか。二十歳までの期間限定、年に一回ですから。2人はまだ、私達にしたら十分、子供なんですから」
 ホークさんはちょっと考えて、了承。
「ありがとうございます。エマ、テオ」
「はいっ、ありがとうございますっ」
「ありがとうございますっ」
 笑顔満点で袋を受け取るエマちゃんとテオ君。早速中身を確認している。ぱぁっ、と嬉しそうだ。ふふふ、セレクトショップダリアで選んだちょっとお高めの色んなお菓子の詰め合わせ。2度言うが、中身は一緒。違うのが入ってて、それでけんかするような歳ではないだろうけど、一応ね。
 お年玉イベントも終わったし、さ、頂きましょ。まずはがめ煮。里芋柔らかい。
 ワイワイと、お酒と食事が進む。
 ビアンカとルージュのおかわり攻撃が飛び、予め準備していた赤身のステーキでかわす。
 貝柱も一口、ああ、魚介の旨さが広がる。
 ビールのおかわりを出しながら、更に貝柱を一口。うーん、美味しい。
「お母さん、貝柱の在庫まだある?」
「ん? あるよ、あと28やね」
 すぐ無くなるなあ。貝柱はビアンカもルージュも好きだし、仔達もシチューにしたらよく食べるし、我々も好きだしね。孤児院の子供達も大好きだしね。ビアンカとルージュは1食で1個丸々食べる。
 マーファに帰ったら、冷蔵庫ダンジョンだね。計画練ろう。貝部屋から出るドロップ品は、リティアさんも待ってるしね。
『ユイ、ダンジョン行くのですね』
『この貝柱美味しいわ。また行きましょう』
「マーファに帰ったらね」
『今日はいつ行くのです?』
『何階から行くの?』
「私の宣言聞いとったよね?」
 絶好言うと思ったよっ。
「今日も明日も行かんからね」
『『ぶーぶー』』
 ダメなもんはダメ。去年みたいに三ヶ日をダンジョンなんていやや。
「わおん」
「がうぅ」
『ぶー』
『ぶー』
『ぶー』
 仔達まで真似してっ。か、かわいかっ。かわいか過ぎやっ。
「ブルル」
 ノワールまでっ。こちらから見えないが、哀愁攻撃しているはず。
 しかし、今年は寝正月と決めているのだ、私の決意は揺るがないっ。
「きゅうーん」
「がうぅ」
『ぶー』
『ぶー』
『ぶー』
 くっ、かわいか声が響く。あまりにも鳴くので、たまらずちら、と、従魔の部屋を覗くと、柵の間から顔を見せてる仔達が、ずらりと並んでいた。
 ぐはあっ、かわいかの破壊力、半端無いっ。半端ないが、アルコールがはいっているはずの私の行動早かった。素早く飛び出しスマホかざしてパシャパシャ。パシャパシャしていたその背中をビアンカとルージュが鼻面を押し付ける。
『ねえユイ、ダンジョンなのですー』
『ダンジョンー』
 押し付けられて、私は前にべしゃ。合計1t越えてますからね。軽くでも押し倒されます。
「ね、寝正月なんやっ、今年はっ」
『行きたいのですー』
『日帰りでいいわー』
「きゅうーん」
「がうぅ」
『ねぇね~』
『ねーね~』
『ねえね~』
 ぐはあっ、は、破壊力半端なかっ。
「こ、晃太に聞きっ」
 まるでお父さんに聞き、みたいな感じやけど、晃太にかわす。どちらにしたってダンジョンには、巨大アイテムボックスのある晃太の同行が必要不可欠だ。日本酒を飲んでいた晃太が、アルコールで真っ赤になり、ええ~みたいな顔だ。
『コウタ、ダンジョン行きたいのです』
『行きたいわ』
「きゅうーん」
「がうぅ」
『にぃに~』
『にーに~』
『にいに~』
 半端ないかわいか攻撃が、晃太を直撃。
「あ、明日、行こうかねっ」
 晃太、あっさり陥落。アルコール入ってるからね。
 鷹の目の皆さんも了承してくれた。
 結局、明日日帰りダンジョンとなる。

 その日の夜。
 エマちゃんとテオ君が、お年玉として貰った袋からお菓子を出して、ホークさん達にあげていたのを、中庭からちら、と見えた。
 いい子達や。来年も一杯詰めてあげよう。
しおりを挟む
感想 829

あなたにおすすめの小説

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

【完結】留学先から戻って来た婚約者に存在を忘れられていました

山葵
恋愛
国王陛下の命により帝国に留学していた王太子に付いて行っていた婚約者のレイモンド様が帰国された。 王家主催で王太子達の帰国パーティーが執り行われる事が決まる。 レイモンド様の婚約者の私も勿論、従兄にエスコートされ出席させて頂きますわ。 3年ぶりに見るレイモンド様は、幼さもすっかり消え、美丈夫になっておりました。 将来の宰相の座も約束されており、婚約者の私も鼻高々ですわ! 「レイモンド様、お帰りなさいませ。留学中は、1度もお戻りにならず、便りも来ずで心配しておりましたのよ。元気そうで何よりで御座います」 ん?誰だっけ?みたいな顔をレイモンド様がされている? 婚約し顔を合わせでしか会っていませんけれど、まさか私を忘れているとかでは無いですよね!?

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい

珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。 本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。 …………私も消えることができるかな。 私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。 私は、邪魔な子だから。 私は、いらない子だから。 だからきっと、誰も悲しまない。 どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。 そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。 異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。 ☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。 彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。

お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?

水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」 「はぁ?」 静かな食堂の間。 主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。 同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。 いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。 「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」 「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」 父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。 「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」 アリスは家から一度出る決心をする。 それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。 アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。 彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。 「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」 アリスはため息をつく。 「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」 後悔したところでもう遅い。

【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」

まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。 【本日付けで神を辞めることにした】 フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。 国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。 人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」 アルファポリスに先行投稿しています。 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!

母は何処? 父はだぁれ?

穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。 産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。 妹も、実妹なのか不明だ。 そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。 父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。 母は、どこへ行ってしまったんだろう! というところからスタートする、 さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。 変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、 家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。 意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。 前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。 もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。 単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。 また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。 「小説家になろう」で連載していたものです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。