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変わらないもの⑨
まっすぐパーティーハウスに戻り、夕御飯だ。
メニューは結局ドラゴンのスジ肉カレーになった。匂いがたまらないからね。お酒の方はご飯無し。とりあえずバケットは付けてみた。後、母がサラダを作ってくれていた。足りないかもだし、みつよしからフライドポテトとフライドチキンをチョイス。
『お腹すいたのですっ』
『堪らないわっ』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ」
はいはい。仔達も大合唱だ。手分けして運んでくれる。
ビアンカとルージュのご飯には、しっかり白滝まぜて、と。
「熱いからね」
『あっついのですーっ』
『熱いわっ』
「わふんっ」
『ヌ、熱イナ』
「くうっ」
相変わらず変わらんね。
それでもがっふんがっふん言いながら食べてる。
さて、私達も。お茶は私とチュアンさん、マデリーンさん、エマちゃんとテオ君。残りは全員ビールだ。いいかな?
「では、ラスチャーニエの皆さん、昨日はありがとうございました」
と、挨拶して、頂きます。
ぱくり、ああぁぁぁ、美味しいー。さすがドラゴン。スジ肉とろけるー。ただ処理に時間がかかるけど、うまかあ。
『おかわりなのですー』
『おかわり欲しいわ』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ、くうっ」
「今、食べ出したんやけど」
仔達も大合唱だ。仕方なかね。
「ミズサワ殿の母上の料理は素晴らしいですね。頂くすべてが美味しいです」
と、ヒェリさんが一口食べて絶賛。
「かーっ、確かにどれも絶品っ。故郷の弟妹達にも食べさせてやりたいっ」
ツヴァイクさんが豪快にビールを呑みながら、スジ肉カレーをばくばく。兄弟想いだね。
「この肉は何の肉ですか? まるで溶けるようになくなりますが」
エドワルドさんがスプーンを止めずに聞いてくる。
「ドラゴンのスジ肉です」
「「「「ぶっ」」」」
母が笑顔で答えて噴き出す皆さん。まあ、そうなるかあ。
「え? ドラゴン? レッサードラゴン?」
ケルンさんが口元拭きながら聞いてくる。
「いえ、ドラゴンですよ。魔境で色々ありまして、2体も手に入りましたから」
正解には、鼻水君がビアンカに献上したんだよね。さっき魔境に功績者の鼻水君に持っていったら、涎我慢しながらビアンカにお皿を差し出す姿がいじらしかった。私がいいよ、と言うと、ものすごい勢いで食べてたけど。
「スジ肉ですので、お気になさらずどうぞ」
「「「「はあ」」」」
と、返事をする皆さん。
「ドラゴンのスジ肉って、そんな気軽なモノだったか?」
ビールのジョッキを手離さないツヴァイクさんが小声で聞いてる。
「な訳ないだろう」
ヒェリさんはせっせと食べてる。
「ミズサワ殿だから手に入るだけだっ、しっ」
と、ケルンさん。スプーン、止まらない。
「食わないなら、食ってやろうか?」
と、エドワルドさん、あら、完食しそうやね。ツヴァイクさんは、慌てて再開。
ドラゴンのスジ肉カレーは何時ものように完売御礼だ。
私もおかわりしてしまった、げふっ。
それでも食後のデザートが入ってしまう。銀の槌には行けなかったので、さくら庵のデザートにした。ラスチャーニエの皆さんには豪勢に期間限定搾りモンブランにしてみた。私とエマちゃんとテオ君は和三盆ロールケーキ、A産特製ミルクアイス付き。父と晃太とホークさんは抹茶のロールケーキ、チュアンさんとミゲル君は抹茶のティラミス、季節の果物付き。マデリーンさんと母はお腹一杯。
搾りモンブランは、見た目が凄い。あのクリームがたっぷりと下のケーキから溢れるようにかかっている。その中のケーキにもこだわりがあるみたいで、ラスチャーニエの皆さん、まあ、仲良く食べてた。
「ツヴァイクッ、甘いの苦手だろうっ、私が食べて上げようっ」
「嫌じゃっ、この控えめで上品な甘さっ、気にいっておるっ」
「頼むから、やめてくれないか? さすがに恥ずかしい」
「「じゃ、ヒェリのを」」
バキイッ
「すみません、騒がしくて」
エドワルドさんは皿を遠ざけて食べて、すみませんと。
「いえいえ、仲良しですね」
ほのぼの。
ビアンカとルージュの怨みがましい視線は無視。
『コレデ食ウカラ横ニ広ガルノダ』
『『きぃっ』』
賑やかやなあ。
わいわいとデザートも食べながら、話も進む。抹茶の色にはびっくりされたので、母が説明している。緑茶と紅茶って、茶葉の処理の仕方で変わるんだね。何となく蒸すのかなって思ってはいたけど。
それから心配だった事を聞いてみる。元々のラスチャーニエの予定だ。蒼の麓はリーダーのフェリクスさんと、サブ・リーダーのエリアンさんがギルドで講師を引き受けていた。金の虎はルーティのダンジョン。山風は金の虎に付き合いダンジョンに行くか、早めにマーファに戻るか決めかねていたと。ラスチャーニエだって、ケルンさんもヒェリさんも短期の講師を引き受けていたから、まだ予定があったのではないかって思って。
「特に予定はありませんよ。大討伐が収まるまでは、我々はカルーラに滞在予定で、その先は未定でした」
「そうなんですね」
明日からの話も済んだ。10時ギルド待ち合わせで、出発。またコテージの使用となる。コテージの使用料は5万、夕御飯はこちらが提供。分け前はゴブリンの巣討伐依頼料の補助パーティーに支払われる分。そしてゴブリンの討伐料を半分。一番下のゴブリン5体で2000のやつでいいって。いいのかな? ケルンさん曰く、それでも多いくらいだって。これでもし山風や金の虎の皆さんが加わったら、変動だね。
満足してくれたみたいで、最後に日本産の紅茶か、コーヒーを聞いて出す。ツヴァイクさんはコーヒーだ。父も飲むそうなので出した。
帰る際には皆さん丁寧にお礼を言われて帰っていった。お見送りして、さ、こちらも色々話をせんとね。数日後にはシスター・アモルとの面会もあるけど、明日から出発やからね。
考えはあるが、納得してくれるかなあ。うちの従魔ズが。ルームに入り、説明しようとしたら。
ちゅどん、どかん。
…………………………………
絶対、ごねりそうやなあ。
次の日。
「ダンジョンに繋がってるサブ・ドアを解除します」
『『『えーっ』』』
ビアンカとルージュとアレスからブーイング。
「ぶひひん…………………」
ノワールは哀愁攻撃。やめて、ノワールや。あんたは元々馬車を牽くためのね。あ、もう、いいや。うちのノワールはバトルジャンキーだった。ホークさんに言わせたら、ここまでは珍しいんだって。
「ダメよ。ここにお母さん達残すんやけん。それに魔境側は解除できんやろ? お母さんウルフや赤ちゃん達が心配なんやけん」
消去法で行くならルーティのダンジョンに繋がるサブ・ドア解除し、カルーラに設置が都合がいい。今日からまた出なきゃいけないしね。シスター・アモルとの面会は、チュアンさんに残ってもらいお願いした。それからマデリーンさんにも体裁上残ってもらう。サブ・ドアが繋がっていれば、会おうと思えばいつでも会えるしね。
『ユイ、解除するなら、今から行ってきてはダメなのですか?』
『すぐに済ませるわ』
『主よ、行きたいぞ』
「ブヒヒンッ」
きゅるん。
「ダメよ。時間ないけん」
『『『そんなー』』』
きゅるん、きゅるん、と来るが時間がない。とっとと済ませよう。
『ユイ~』
『ユイ~』
『主よ~』
と、巨体のもふもふに迫られて、私はべしゃり、と転倒。ぶわっふ、もふもふにすりすりされて極上の心地よさ。あははん、気持ちよか。
「姉ちゃん、姉ちゃん、見た目が悪かよ。まるで事件みたいや」
と、晃太。もふもふに隠れて、私の足先しか見えてない、しかもビアンカとルージュとアレスが私にすりすり。襲って食べてます、みたいな誤解を受ける絵面やと。
「そうやね。よいしょ。ビアンカ、ルージュ、私やからいいけど、お母さんこかしたらいかんよ」
『分かっているのです』
『分かっているわ』
『主よ~』
「はいはい」
収拾がつかない。私はさっさとサブ・ドア解除し、パーティーハウスに付けなおす。
『『『あーっ』』』
「はいはい。行くよ」
『『『ぶーっ』』』
はい、受け付けません。
最終確認してからパーティーハウスを出る。
「では、チュアンさん。面会の方お願いします」
「はい、ユイさん」
「マデリーンさんもお願いします」
「はい、ユイさん。お気をつけて」
両親と花にも見送られて、パーティーハウスを出発した。
メニューは結局ドラゴンのスジ肉カレーになった。匂いがたまらないからね。お酒の方はご飯無し。とりあえずバケットは付けてみた。後、母がサラダを作ってくれていた。足りないかもだし、みつよしからフライドポテトとフライドチキンをチョイス。
『お腹すいたのですっ』
『堪らないわっ』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ」
はいはい。仔達も大合唱だ。手分けして運んでくれる。
ビアンカとルージュのご飯には、しっかり白滝まぜて、と。
「熱いからね」
『あっついのですーっ』
『熱いわっ』
「わふんっ」
『ヌ、熱イナ』
「くうっ」
相変わらず変わらんね。
それでもがっふんがっふん言いながら食べてる。
さて、私達も。お茶は私とチュアンさん、マデリーンさん、エマちゃんとテオ君。残りは全員ビールだ。いいかな?
「では、ラスチャーニエの皆さん、昨日はありがとうございました」
と、挨拶して、頂きます。
ぱくり、ああぁぁぁ、美味しいー。さすがドラゴン。スジ肉とろけるー。ただ処理に時間がかかるけど、うまかあ。
『おかわりなのですー』
『おかわり欲しいわ』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ、くうっ」
「今、食べ出したんやけど」
仔達も大合唱だ。仕方なかね。
「ミズサワ殿の母上の料理は素晴らしいですね。頂くすべてが美味しいです」
と、ヒェリさんが一口食べて絶賛。
「かーっ、確かにどれも絶品っ。故郷の弟妹達にも食べさせてやりたいっ」
ツヴァイクさんが豪快にビールを呑みながら、スジ肉カレーをばくばく。兄弟想いだね。
「この肉は何の肉ですか? まるで溶けるようになくなりますが」
エドワルドさんがスプーンを止めずに聞いてくる。
「ドラゴンのスジ肉です」
「「「「ぶっ」」」」
母が笑顔で答えて噴き出す皆さん。まあ、そうなるかあ。
「え? ドラゴン? レッサードラゴン?」
ケルンさんが口元拭きながら聞いてくる。
「いえ、ドラゴンですよ。魔境で色々ありまして、2体も手に入りましたから」
正解には、鼻水君がビアンカに献上したんだよね。さっき魔境に功績者の鼻水君に持っていったら、涎我慢しながらビアンカにお皿を差し出す姿がいじらしかった。私がいいよ、と言うと、ものすごい勢いで食べてたけど。
「スジ肉ですので、お気になさらずどうぞ」
「「「「はあ」」」」
と、返事をする皆さん。
「ドラゴンのスジ肉って、そんな気軽なモノだったか?」
ビールのジョッキを手離さないツヴァイクさんが小声で聞いてる。
「な訳ないだろう」
ヒェリさんはせっせと食べてる。
「ミズサワ殿だから手に入るだけだっ、しっ」
と、ケルンさん。スプーン、止まらない。
「食わないなら、食ってやろうか?」
と、エドワルドさん、あら、完食しそうやね。ツヴァイクさんは、慌てて再開。
ドラゴンのスジ肉カレーは何時ものように完売御礼だ。
私もおかわりしてしまった、げふっ。
それでも食後のデザートが入ってしまう。銀の槌には行けなかったので、さくら庵のデザートにした。ラスチャーニエの皆さんには豪勢に期間限定搾りモンブランにしてみた。私とエマちゃんとテオ君は和三盆ロールケーキ、A産特製ミルクアイス付き。父と晃太とホークさんは抹茶のロールケーキ、チュアンさんとミゲル君は抹茶のティラミス、季節の果物付き。マデリーンさんと母はお腹一杯。
搾りモンブランは、見た目が凄い。あのクリームがたっぷりと下のケーキから溢れるようにかかっている。その中のケーキにもこだわりがあるみたいで、ラスチャーニエの皆さん、まあ、仲良く食べてた。
「ツヴァイクッ、甘いの苦手だろうっ、私が食べて上げようっ」
「嫌じゃっ、この控えめで上品な甘さっ、気にいっておるっ」
「頼むから、やめてくれないか? さすがに恥ずかしい」
「「じゃ、ヒェリのを」」
バキイッ
「すみません、騒がしくて」
エドワルドさんは皿を遠ざけて食べて、すみませんと。
「いえいえ、仲良しですね」
ほのぼの。
ビアンカとルージュの怨みがましい視線は無視。
『コレデ食ウカラ横ニ広ガルノダ』
『『きぃっ』』
賑やかやなあ。
わいわいとデザートも食べながら、話も進む。抹茶の色にはびっくりされたので、母が説明している。緑茶と紅茶って、茶葉の処理の仕方で変わるんだね。何となく蒸すのかなって思ってはいたけど。
それから心配だった事を聞いてみる。元々のラスチャーニエの予定だ。蒼の麓はリーダーのフェリクスさんと、サブ・リーダーのエリアンさんがギルドで講師を引き受けていた。金の虎はルーティのダンジョン。山風は金の虎に付き合いダンジョンに行くか、早めにマーファに戻るか決めかねていたと。ラスチャーニエだって、ケルンさんもヒェリさんも短期の講師を引き受けていたから、まだ予定があったのではないかって思って。
「特に予定はありませんよ。大討伐が収まるまでは、我々はカルーラに滞在予定で、その先は未定でした」
「そうなんですね」
明日からの話も済んだ。10時ギルド待ち合わせで、出発。またコテージの使用となる。コテージの使用料は5万、夕御飯はこちらが提供。分け前はゴブリンの巣討伐依頼料の補助パーティーに支払われる分。そしてゴブリンの討伐料を半分。一番下のゴブリン5体で2000のやつでいいって。いいのかな? ケルンさん曰く、それでも多いくらいだって。これでもし山風や金の虎の皆さんが加わったら、変動だね。
満足してくれたみたいで、最後に日本産の紅茶か、コーヒーを聞いて出す。ツヴァイクさんはコーヒーだ。父も飲むそうなので出した。
帰る際には皆さん丁寧にお礼を言われて帰っていった。お見送りして、さ、こちらも色々話をせんとね。数日後にはシスター・アモルとの面会もあるけど、明日から出発やからね。
考えはあるが、納得してくれるかなあ。うちの従魔ズが。ルームに入り、説明しようとしたら。
ちゅどん、どかん。
…………………………………
絶対、ごねりそうやなあ。
次の日。
「ダンジョンに繋がってるサブ・ドアを解除します」
『『『えーっ』』』
ビアンカとルージュとアレスからブーイング。
「ぶひひん…………………」
ノワールは哀愁攻撃。やめて、ノワールや。あんたは元々馬車を牽くためのね。あ、もう、いいや。うちのノワールはバトルジャンキーだった。ホークさんに言わせたら、ここまでは珍しいんだって。
「ダメよ。ここにお母さん達残すんやけん。それに魔境側は解除できんやろ? お母さんウルフや赤ちゃん達が心配なんやけん」
消去法で行くならルーティのダンジョンに繋がるサブ・ドア解除し、カルーラに設置が都合がいい。今日からまた出なきゃいけないしね。シスター・アモルとの面会は、チュアンさんに残ってもらいお願いした。それからマデリーンさんにも体裁上残ってもらう。サブ・ドアが繋がっていれば、会おうと思えばいつでも会えるしね。
『ユイ、解除するなら、今から行ってきてはダメなのですか?』
『すぐに済ませるわ』
『主よ、行きたいぞ』
「ブヒヒンッ」
きゅるん。
「ダメよ。時間ないけん」
『『『そんなー』』』
きゅるん、きゅるん、と来るが時間がない。とっとと済ませよう。
『ユイ~』
『ユイ~』
『主よ~』
と、巨体のもふもふに迫られて、私はべしゃり、と転倒。ぶわっふ、もふもふにすりすりされて極上の心地よさ。あははん、気持ちよか。
「姉ちゃん、姉ちゃん、見た目が悪かよ。まるで事件みたいや」
と、晃太。もふもふに隠れて、私の足先しか見えてない、しかもビアンカとルージュとアレスが私にすりすり。襲って食べてます、みたいな誤解を受ける絵面やと。
「そうやね。よいしょ。ビアンカ、ルージュ、私やからいいけど、お母さんこかしたらいかんよ」
『分かっているのです』
『分かっているわ』
『主よ~』
「はいはい」
収拾がつかない。私はさっさとサブ・ドア解除し、パーティーハウスに付けなおす。
『『『あーっ』』』
「はいはい。行くよ」
『『『ぶーっ』』』
はい、受け付けません。
最終確認してからパーティーハウスを出る。
「では、チュアンさん。面会の方お願いします」
「はい、ユイさん」
「マデリーンさんもお願いします」
「はい、ユイさん。お気をつけて」
両親と花にも見送られて、パーティーハウスを出発した。
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