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行動計画⑤
「冷蔵庫ダンジョンの25階は、木材が手に入るんですよ。ボス部屋でも」
そう、冷蔵庫ダンジョンの25階は、森のフィールド。ボス部屋も木の魔物が出る。かなり大量の木材を手に入れて、ギルドに回した。多くは高級家具や楽器に使用されるが、建材となる物も多かった。直ぐに加工できる状態の木材がドロップ品だったので、職人ギルドや商人ギルドから感謝された。
「ああ、新しい階ですね」
と、ケルンさん。この中で、改修された冷蔵庫ダンジョンの25階以上に挑んだパーティーはない。唯一、改修前の最高階に挑んだのはラスチャーニエのみ。
「そうです。あの階なら、木材が手に入ります」
言い訳の様に言う。
頭の中では、色んなワードが浮かぶ。
今からなら、ぶひひん特急ノワールなら、雪が降り積もるまでにマーファに帰りつく。
だって、ほら、牛乳少なかし、貝柱も少なかし。
「ギルドからも、いい木材だからって言われたから、桶の材料にするにはうってつけだと思うんです」
冷蔵庫ダンジョンなら、布が出る。
フェリアレーナ様の花嫁衣装になった、あの光の加減で花の柄が浮かぶ布。あの後も、かなりのシルクの布が出た。確率的には高くはないけど、確実に出ると分かっているのは、冷蔵庫ダンジョン。
私をセレドニア国王陛下の空いた第二側室にって話が出た時、王家の皆様がそんな話を払拭しようと動いてくれた。特に足を引きずっていたミッシェル王太后様は、ご高齢なのに社交界に復帰までしてくれた。孫であるフェリアレーナ様の婚姻を喜んでいた。きっと、ジークフリード殿下やゲオルグ殿下の婚姻だって楽しみにしている。あのズロー商会がやった未成年の子供達の拐かし事件が、ジークフリード殿下とレティシア嬢の婚姻に、影を指した。披露宴で着る予定のドレスの布。ユリアレーナ王国とアスラ王国の更なる友好や、それぞれの国で関わった人、作成した職人さん、ミッシェル王太后の思いがたくさん詰まったはずの布。
あれでダメになってしまった。
確かにあの時は、子供達が最優先事項だったけど。私は、申し訳ない思いだった。
私が出来るのは、冷蔵庫ダンジョンから出る、布を贈るくらいだ。フェリアレーナ様の花嫁衣装に使用された布以上の物を。
うちの従魔ズに、ちゅどん、ドカンしてもらえば、運が良ければご褒美部屋だって出る可能性もある。ご褒美部屋には、かなりの高確率で高品質の布が出る。
「しかもうちには、木魔法が使えるフォレストガーディアンウルフのビアンカとアレスがいます」
鼻息で、ちょちょいのちょいで、色々出来る。それにコミュニケーション取れるから、最強のアシスタント。
「なので、ツヴァイクさんの指示で動けますよ」
何より、何より、気になっていたのは、ロッシュさんだ。
大事な息子さんの、大事な半成人。
こちらの七五三だけど、重さが違う。それは半成人までの生存の可能性が、現在日本の比ではないから。
半成人は、無事に成長出来ましたと、神様に感謝するものだ。
ロッシュさんは息子さん、マシュー君の晴れ姿をみたいはずだし、マシュー君だって、お父さんのロッシュさんの帰りを待っているはず。
「あ、ロッシュさん、一緒に帰りません?」
言い訳。
だって、こうすれば、マーファに帰るいいきっかけやもん。言われた当のロッシュさんは戸惑いの中にも、喜びが滲んでいる。
「マーファの木材かあ、儂の腕で、それだけの桶を7つ作るのには、かなりの時間がなあ」
ツヴァイクさんは悩む仕草。
「なら、一緒にツヴァイクさんもマーファに」
ぶひひん特急ノワールなら、片道急げば1ヶ月。往復2ヶ月。その期間が勿体ないのなら、一緒にマーファに行けば、作業をする時間が節約できる。なんせ、私にはルームがあり、作業するなら安全安心の中庭の作業場がある。
「それは、ちと、無理じゃな」
ごつい肩をすくめるツヴァイクさん。
「儂らは、この大討伐に最後まで参加する事になっとるからな」
ラスチャーニエの様な高ランクのパーティーの場合は、大討伐等の行政が大きく関わる依頼を途中で、抜ける訳にはいかない。ランクが高い、つまり、社会的地位もあるし、責任のある立場にある。メンバーに多少の負傷者がいても、簡単に脱退を許してもらえない。それだけの依頼料ももらえるしね。ちなみに、ランクがCの山風より何倍もの依頼料を得られる。
うーん、言い訳ばっかりだけど、なかなか我ながらいい案だと思ってんやけど。それでも材料に関しては、冷蔵庫ダンジョンが、一番だと思うんだよね。
「なら、マーファの工房に、特急で桶の依頼ば…………ツヴァイクさんだけ、来るって訳には行きませんよね?」
やっぱり、ビアンカとアレスのアシスタントで、経験者のツヴァイクさんに作ってもらった方が早いし、確実だと思える。7メートル超えの桶を何個も依頼したら、怪しまれるよね。時間も、絶対にヤマタノオロチが覚醒するまでに間に合わない気がする。
「うーん、相応の理由があればなあ」
言い訳かあ。
ちらり、と他の冒険者の皆さんを見るも、困った顔。
うーん、うーん。晃太も隣でうーん。ビアンカとルージュは飽きたのか、あくび。仔達も寝てるし、アレスは丸出しで寝てる。アリスとシルフィ達は丸くなって寝てる。イシスだけは、静かに聞いているけど退屈そう。
お酒やジュースの入手はどうにかなるが、肝心な桶で、早速躓いてしまった。
うーん。
「あの……………」
考えていていると、おずおずと挙手する人物が。
「発言の、許可を」
控え目に挙手していたのは、マデリーンさんだった。
そう、冷蔵庫ダンジョンの25階は、森のフィールド。ボス部屋も木の魔物が出る。かなり大量の木材を手に入れて、ギルドに回した。多くは高級家具や楽器に使用されるが、建材となる物も多かった。直ぐに加工できる状態の木材がドロップ品だったので、職人ギルドや商人ギルドから感謝された。
「ああ、新しい階ですね」
と、ケルンさん。この中で、改修された冷蔵庫ダンジョンの25階以上に挑んだパーティーはない。唯一、改修前の最高階に挑んだのはラスチャーニエのみ。
「そうです。あの階なら、木材が手に入ります」
言い訳の様に言う。
頭の中では、色んなワードが浮かぶ。
今からなら、ぶひひん特急ノワールなら、雪が降り積もるまでにマーファに帰りつく。
だって、ほら、牛乳少なかし、貝柱も少なかし。
「ギルドからも、いい木材だからって言われたから、桶の材料にするにはうってつけだと思うんです」
冷蔵庫ダンジョンなら、布が出る。
フェリアレーナ様の花嫁衣装になった、あの光の加減で花の柄が浮かぶ布。あの後も、かなりのシルクの布が出た。確率的には高くはないけど、確実に出ると分かっているのは、冷蔵庫ダンジョン。
私をセレドニア国王陛下の空いた第二側室にって話が出た時、王家の皆様がそんな話を払拭しようと動いてくれた。特に足を引きずっていたミッシェル王太后様は、ご高齢なのに社交界に復帰までしてくれた。孫であるフェリアレーナ様の婚姻を喜んでいた。きっと、ジークフリード殿下やゲオルグ殿下の婚姻だって楽しみにしている。あのズロー商会がやった未成年の子供達の拐かし事件が、ジークフリード殿下とレティシア嬢の婚姻に、影を指した。披露宴で着る予定のドレスの布。ユリアレーナ王国とアスラ王国の更なる友好や、それぞれの国で関わった人、作成した職人さん、ミッシェル王太后の思いがたくさん詰まったはずの布。
あれでダメになってしまった。
確かにあの時は、子供達が最優先事項だったけど。私は、申し訳ない思いだった。
私が出来るのは、冷蔵庫ダンジョンから出る、布を贈るくらいだ。フェリアレーナ様の花嫁衣装に使用された布以上の物を。
うちの従魔ズに、ちゅどん、ドカンしてもらえば、運が良ければご褒美部屋だって出る可能性もある。ご褒美部屋には、かなりの高確率で高品質の布が出る。
「しかもうちには、木魔法が使えるフォレストガーディアンウルフのビアンカとアレスがいます」
鼻息で、ちょちょいのちょいで、色々出来る。それにコミュニケーション取れるから、最強のアシスタント。
「なので、ツヴァイクさんの指示で動けますよ」
何より、何より、気になっていたのは、ロッシュさんだ。
大事な息子さんの、大事な半成人。
こちらの七五三だけど、重さが違う。それは半成人までの生存の可能性が、現在日本の比ではないから。
半成人は、無事に成長出来ましたと、神様に感謝するものだ。
ロッシュさんは息子さん、マシュー君の晴れ姿をみたいはずだし、マシュー君だって、お父さんのロッシュさんの帰りを待っているはず。
「あ、ロッシュさん、一緒に帰りません?」
言い訳。
だって、こうすれば、マーファに帰るいいきっかけやもん。言われた当のロッシュさんは戸惑いの中にも、喜びが滲んでいる。
「マーファの木材かあ、儂の腕で、それだけの桶を7つ作るのには、かなりの時間がなあ」
ツヴァイクさんは悩む仕草。
「なら、一緒にツヴァイクさんもマーファに」
ぶひひん特急ノワールなら、片道急げば1ヶ月。往復2ヶ月。その期間が勿体ないのなら、一緒にマーファに行けば、作業をする時間が節約できる。なんせ、私にはルームがあり、作業するなら安全安心の中庭の作業場がある。
「それは、ちと、無理じゃな」
ごつい肩をすくめるツヴァイクさん。
「儂らは、この大討伐に最後まで参加する事になっとるからな」
ラスチャーニエの様な高ランクのパーティーの場合は、大討伐等の行政が大きく関わる依頼を途中で、抜ける訳にはいかない。ランクが高い、つまり、社会的地位もあるし、責任のある立場にある。メンバーに多少の負傷者がいても、簡単に脱退を許してもらえない。それだけの依頼料ももらえるしね。ちなみに、ランクがCの山風より何倍もの依頼料を得られる。
うーん、言い訳ばっかりだけど、なかなか我ながらいい案だと思ってんやけど。それでも材料に関しては、冷蔵庫ダンジョンが、一番だと思うんだよね。
「なら、マーファの工房に、特急で桶の依頼ば…………ツヴァイクさんだけ、来るって訳には行きませんよね?」
やっぱり、ビアンカとアレスのアシスタントで、経験者のツヴァイクさんに作ってもらった方が早いし、確実だと思える。7メートル超えの桶を何個も依頼したら、怪しまれるよね。時間も、絶対にヤマタノオロチが覚醒するまでに間に合わない気がする。
「うーん、相応の理由があればなあ」
言い訳かあ。
ちらり、と他の冒険者の皆さんを見るも、困った顔。
うーん、うーん。晃太も隣でうーん。ビアンカとルージュは飽きたのか、あくび。仔達も寝てるし、アレスは丸出しで寝てる。アリスとシルフィ達は丸くなって寝てる。イシスだけは、静かに聞いているけど退屈そう。
お酒やジュースの入手はどうにかなるが、肝心な桶で、早速躓いてしまった。
うーん。
「あの……………」
考えていていると、おずおずと挙手する人物が。
「発言の、許可を」
控え目に挙手していたのは、マデリーンさんだった。
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