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行動計画⑦
次の日。
父は窓からヤマタノオロチを鑑定。時折休憩を挟み、実際に肉眼で見るためルームから出て鑑定。それを繰り返す。風強いので、ホークさんやチュアンさんに付き添ってもらう。一応高齢者ですからね。
中庭ではつまらないと走り回るアレスと三人衆。シルフィ達は危ないのでルーム内でぽてぽて走っている。大分赤ちゃん感が抜けてきたかな。かわいかのは変わらないけどね。
私はと言うと時間があれば、異世界への扉で買い物だ。焼酎とジュース。とにかく量が必要だからね。重か。力持ちのチュアンさんと、その次に力持ちのホークさんは父に付いているので、ミゲル君と異世界への扉を使う。
「ミゲル君は焼酎呑まんと?」
「うーん、俺はどっちでもいいって感じですね。あれば呑むくらいで。ビールの方が断然好きです」
「そうね」
久しぶりにアルコール解禁するかね。
出来るだけ購入、出て晃太に預けて、異世界への扉でディレックスへ。レベルあげてて良かった。
午前中一杯そんな感じだ。午後からは各パーティーのお買い物がある。
「ふう、やっと終わった」
父が疲れた様子で顔を上げる。
「お疲れ様。どう?」
「なんや、色々ややこしい感じになりそうや」
「えー」
「とりあえず、うちらだけやとすべての対応は無理や。必要なら神様からお手伝いしてもらわんと」
「それは…………」
あんまりよろしくない。神様がこちらの世界に介入してしまうと、大惨事になるはず。かつて、よかれと思って介入した神様と、その世界の顛末を聞いたから。
「それは最後の手段や、とりあえず、リーダーさん達と話し合ったら?」
と、花を抱っこしている晃太。
「そうやな。そうしよう」
私は鷹の目の皆さんに、コテージに迎えに行ってもらう。お昼もこちらがご馳走しますよ、と付け加えてもらう。
残ったのはマデリーンさんとエマちゃん。私は手分けしてお茶の準備。
昼御飯近いから、お茶受けは少しでいいかな。
母も手伝ってくれて、準備完了。その間、父は晃太と地図を広げてなにやらごしょごしょ。晃太はマッピング能力で、王冠山の地図を簡易だけど書き上げていた。
ぞろぞろと皆さんやって来た。
「皆さん、集まってくれてありがとうございます」
いえいえ、と。
「さ、お茶です」
慣れたもので、各パーティーの代表者が、お茶を受け取っている。私は柚子蜜茶。
かわいか三人娘が、きゅるん、と来たのでホットミルクにする。
『ユイ~、果実のです~』
『私も~』
「はいはい」
準備すると、こちらを見ているアリスに気がつく。おずおずと左前足をちょっと前に出してる。ちょっとね。
…………………………………アリス式エアーお手かね?
か、かわいかっ。
アリスって基本的にはおとなしい。出されたものは全部綺麗に食べるが、ビアンカやルージュみたいにおかわりコールはない。ふごー、と鼻息荒く催促もしない。まだまだ懐いてくれてないのかなって思ってもいたけど。
しかも左前足を細やかに、本当に細やかに出してる。なんて慎ましやか。
初めて、アリスのおねだりで、私はテンションが上がる。
私がアリスにも、という前に晃太がペットボトルからリンゴジュースを、並々とアリスの器に注いでいた。
「で、皆さん。鑑定の報告をします」
ごくり、と、冒険者の皆さんの視線が父に集まる。
「ヤマタノオロチに関しては、昨日お話したように酔わせた後に、イシスとアレスがメインで、ビアンカとルージュの援護が最も勝率が高い」
始祖神様から頂けるブーストで、イシスとアレスがちゅどん、ドカン。ビアンカとルージュは援護。援護の内容は、イシスとアレスの攻撃でできた傷口に、熱を加えて再生を阻止すること。えげつない。
『なら、雷魔法なのですね』
『私は火ね。任せて、黒焦げにするわ』
「頼りにしとるけんね」
怖か。イシスは静かにお座りしている。アレスは中庭で爆走している。本当にどんな体力しとるんやろ。三人衆は疲れて従魔の部屋でお昼寝してる。たまに思う。アレスって動いてないと死んじゃうやつやないかなって。違うやろうけどね。
「で、ヤマタノオロチを無事に討伐できたとして、問題は、その後に出るダンジョンのボスです」
そう。現在、ヤマタノオロチが蓋の様に居座っているから出ないけど、討伐したらボスが出てくる。
「問題点その一、ボス部屋から出るレベルは、その最高レベルの保持者に準ずる」
ちら、と視線を流す先はイシス。ダンジョンのボス部屋は扉を開けた者をそのレベルに準ずる。私が開けた時と、ビアンカやルージュ、ノワールが開けたら桁が違う。これは改修された冷蔵庫ダンジョンの調査した時に実感した。
「おそらくヤマタノオロチを討伐したら、イシスのレベルも跳ね上がるやろう」
只でさえ、厄災クラスで強いのに、更に。
あ、イシスって、なんぼや。
「で、そのボス部屋に出る魔物は?」
ドラゴンぽこぽこ出そう。
「それがな、これは、今までのボス部屋とは違うみたいや」
「違う?」
「モンスターボックスって出たんよ」
かちゃ。
茶器の音がする。
「ああ、失礼」
フェリクスさんみたいや。
『ユイ、あの雄動揺しているのです』
『酷いわね。あのロッシュより動揺しているわ』
え? フェリクスさんが動揺ってイメージがないけど。いつも穏やかで、しっかりしている感じやけど。私が見た感じそうは思えないけど、ビアンカとルージュが言うならそうなんやろう。
しかし、モンスターボックスってなんやろ。
「あの、モンスターボックスってなんですか?」
ちらりとホークさんに聞く。
「ボス部屋自体が魔物とされています。確か……………」
ホークさんが記憶を呼び起こす。
「モンスターボックスとは、ボス部屋が魔力を宿し、その魔力で無尽蔵に魔物を召喚します」
と、静かに話し出したのは、さっきビアンカとルージュが動揺していたと言ってたフェリクスさんだ。
父は窓からヤマタノオロチを鑑定。時折休憩を挟み、実際に肉眼で見るためルームから出て鑑定。それを繰り返す。風強いので、ホークさんやチュアンさんに付き添ってもらう。一応高齢者ですからね。
中庭ではつまらないと走り回るアレスと三人衆。シルフィ達は危ないのでルーム内でぽてぽて走っている。大分赤ちゃん感が抜けてきたかな。かわいかのは変わらないけどね。
私はと言うと時間があれば、異世界への扉で買い物だ。焼酎とジュース。とにかく量が必要だからね。重か。力持ちのチュアンさんと、その次に力持ちのホークさんは父に付いているので、ミゲル君と異世界への扉を使う。
「ミゲル君は焼酎呑まんと?」
「うーん、俺はどっちでもいいって感じですね。あれば呑むくらいで。ビールの方が断然好きです」
「そうね」
久しぶりにアルコール解禁するかね。
出来るだけ購入、出て晃太に預けて、異世界への扉でディレックスへ。レベルあげてて良かった。
午前中一杯そんな感じだ。午後からは各パーティーのお買い物がある。
「ふう、やっと終わった」
父が疲れた様子で顔を上げる。
「お疲れ様。どう?」
「なんや、色々ややこしい感じになりそうや」
「えー」
「とりあえず、うちらだけやとすべての対応は無理や。必要なら神様からお手伝いしてもらわんと」
「それは…………」
あんまりよろしくない。神様がこちらの世界に介入してしまうと、大惨事になるはず。かつて、よかれと思って介入した神様と、その世界の顛末を聞いたから。
「それは最後の手段や、とりあえず、リーダーさん達と話し合ったら?」
と、花を抱っこしている晃太。
「そうやな。そうしよう」
私は鷹の目の皆さんに、コテージに迎えに行ってもらう。お昼もこちらがご馳走しますよ、と付け加えてもらう。
残ったのはマデリーンさんとエマちゃん。私は手分けしてお茶の準備。
昼御飯近いから、お茶受けは少しでいいかな。
母も手伝ってくれて、準備完了。その間、父は晃太と地図を広げてなにやらごしょごしょ。晃太はマッピング能力で、王冠山の地図を簡易だけど書き上げていた。
ぞろぞろと皆さんやって来た。
「皆さん、集まってくれてありがとうございます」
いえいえ、と。
「さ、お茶です」
慣れたもので、各パーティーの代表者が、お茶を受け取っている。私は柚子蜜茶。
かわいか三人娘が、きゅるん、と来たのでホットミルクにする。
『ユイ~、果実のです~』
『私も~』
「はいはい」
準備すると、こちらを見ているアリスに気がつく。おずおずと左前足をちょっと前に出してる。ちょっとね。
…………………………………アリス式エアーお手かね?
か、かわいかっ。
アリスって基本的にはおとなしい。出されたものは全部綺麗に食べるが、ビアンカやルージュみたいにおかわりコールはない。ふごー、と鼻息荒く催促もしない。まだまだ懐いてくれてないのかなって思ってもいたけど。
しかも左前足を細やかに、本当に細やかに出してる。なんて慎ましやか。
初めて、アリスのおねだりで、私はテンションが上がる。
私がアリスにも、という前に晃太がペットボトルからリンゴジュースを、並々とアリスの器に注いでいた。
「で、皆さん。鑑定の報告をします」
ごくり、と、冒険者の皆さんの視線が父に集まる。
「ヤマタノオロチに関しては、昨日お話したように酔わせた後に、イシスとアレスがメインで、ビアンカとルージュの援護が最も勝率が高い」
始祖神様から頂けるブーストで、イシスとアレスがちゅどん、ドカン。ビアンカとルージュは援護。援護の内容は、イシスとアレスの攻撃でできた傷口に、熱を加えて再生を阻止すること。えげつない。
『なら、雷魔法なのですね』
『私は火ね。任せて、黒焦げにするわ』
「頼りにしとるけんね」
怖か。イシスは静かにお座りしている。アレスは中庭で爆走している。本当にどんな体力しとるんやろ。三人衆は疲れて従魔の部屋でお昼寝してる。たまに思う。アレスって動いてないと死んじゃうやつやないかなって。違うやろうけどね。
「で、ヤマタノオロチを無事に討伐できたとして、問題は、その後に出るダンジョンのボスです」
そう。現在、ヤマタノオロチが蓋の様に居座っているから出ないけど、討伐したらボスが出てくる。
「問題点その一、ボス部屋から出るレベルは、その最高レベルの保持者に準ずる」
ちら、と視線を流す先はイシス。ダンジョンのボス部屋は扉を開けた者をそのレベルに準ずる。私が開けた時と、ビアンカやルージュ、ノワールが開けたら桁が違う。これは改修された冷蔵庫ダンジョンの調査した時に実感した。
「おそらくヤマタノオロチを討伐したら、イシスのレベルも跳ね上がるやろう」
只でさえ、厄災クラスで強いのに、更に。
あ、イシスって、なんぼや。
「で、そのボス部屋に出る魔物は?」
ドラゴンぽこぽこ出そう。
「それがな、これは、今までのボス部屋とは違うみたいや」
「違う?」
「モンスターボックスって出たんよ」
かちゃ。
茶器の音がする。
「ああ、失礼」
フェリクスさんみたいや。
『ユイ、あの雄動揺しているのです』
『酷いわね。あのロッシュより動揺しているわ』
え? フェリクスさんが動揺ってイメージがないけど。いつも穏やかで、しっかりしている感じやけど。私が見た感じそうは思えないけど、ビアンカとルージュが言うならそうなんやろう。
しかし、モンスターボックスってなんやろ。
「あの、モンスターボックスってなんですか?」
ちらりとホークさんに聞く。
「ボス部屋自体が魔物とされています。確か……………」
ホークさんが記憶を呼び起こす。
「モンスターボックスとは、ボス部屋が魔力を宿し、その魔力で無尽蔵に魔物を召喚します」
と、静かに話し出したのは、さっきビアンカとルージュが動揺していたと言ってたフェリクスさんだ。
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