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連載
依頼の品①
「気を付けるんよ」
花を抱えた母に見送られて、冷蔵庫ダンジョンへ。
『母よ、我がいるのだっ、心配ないのだっ』
へっへっ、と母に尻尾ぷりぷりアレス。元気そっくりや。
母の視線に心配度が増す。
シルフィ達はしっかりセーターを着込んで、バギーの中だ。
「わふんっ」
「くうっ」
アリスとオシリスが頼もしく返事をして、やっと母が安心したようす。
「じゃあ、行ってくるね。貝柱、たくさん取って来るけんね」
しっかり装備品で身を固めた私達。マデリーンさんの杖はフロイスさんに預けている。イエロールーティツナの骨を使って、水の補助を付けてもらっている。それからコラーゲン部屋で出たハルバートはティエ工房だ。あのハルバートをツヴァイクさんに持たせてみたら、
「なかなかっ」
とか言いながら軽々と振り回していた。チュアンさんが、重いって言っていたのに。さすが、Aランク冒険者。
父がハルバートを調べたら、硬化強化と衝撃吸収があるが、素材がいいみたいで、まだまだ付与の余裕があるそうだ。ファンタジーなやり込み装備や。ツヴァイクさんに確認したら、火と土の補助を希望されたので、まずは土ね、って事でティエ工房だ。運良く試練の扉の木材部屋から火と土の魔石を手に入れたからね。火は別の工房に依頼予定だ。
ツヴァイクさんは自分のお金でやるって言ったので、私は魔石のみ提供した。
ううっ、寒い。ぞろぞろと冷蔵庫ダンジョンへ。
「ぶひひんっ、ぶひひんっ」
ノワールが上機嫌だ。
まずはギルドに向かう。ロビーには既に山風の皆さんが待っていた。
「ユイさん」
修繕した盾を背負ったロッシュさんが、先頭で挨拶に来た。その後ろでシュタインさんがふわっと笑う。うわっふ、イケメンッ。
いかん、いかん、平常心。
ニコニコと笑うマアデン君とハジェル君。その側で、ぺこりとするラーヴさん。
全員揃ったね。
「じゃあ、いきましょう」
ギルドの前で、『ダンジョンダンジョン』とバトルジャンキー達が騒いでいるからね。
ギルドを出ると、ソワソワとアレスが私の顔に鼻面を寄せる。冷たっ。鼻面冷たっ。
「はいはい」
ぞろぞろと再び移動開始。
バギーは晃太が押す。シルフィ達は暖かいバギーの中で寄り添って寝ている。かわいか。
私の隣にはノワールの手綱を持つホークさん、反対側をエマちゃん。なんや、また親子に間違えられそう。
ま、でも、いいや。
問題が起きるわけなく、冷蔵庫ダンジョンへ。
何時ものように、警備の方が魔法陣のある小屋の扉を開けてくれた。
大人数なので、2班に別れる。
第1班は、私と晃太、鷹の目、ノワール。魔力はオシリスが流す。
第2班は、エドワルドさん、ツヴァイクさん、山風、アリス、シルフィ達。魔力はアレスが流す。
「アレス、分かっとるよね? ここよ、ここ」
『分かっているのだっ』
もう、大丈夫よね? いきなり最上階に行かんよね?
「姉ちゃん」
「はいはい」
呼ばれて私は魔法陣に。バギーはアリスが器用に鼻先で、操作している。
ちょっと心配したけど、オシリスが魔力を流し、景色が変わる。久しぶりの20階のセーフティゾーンや。
心配だったアレス便は、ちゃんとやってきた。
良かった。
シルフィ達も無事ね。よく寝て………………
ちゅどん、ちゅどん、ちゅどどどどんっ
ドカンッ、ドカンッ、ドカーンッ
ズバズバッ、ズバズバッ、ズババババババンッ
「くうんっ、くうんっ」
「くうーんっ」
「きゅうんっ」
「きゅんっ、きゅーんっ」
シルフィ達が起き出してしまったよ。
ちら、とみると、不満げに足を踏み鳴らすノワールと、バサバサと翼を振るわすオシリス。そして、呆れた顔でアリスがシルフィ達を落ちない様に鼻先で優しく誘導している。
晃太はため息をつきながらアイテムボックスから、籠を取り出している。
今ね、今、ダンジョンに入ってよ。挨拶もまだなんやけど。
『終わったのだっ』
「あ、そうね」
『走り足りないのだーっ』
「他の人に迷惑かけんよ」
『わかったのだっ。ノワールッ、オシリスッ、続くのだーッ』
わーっ、と走り出すアレス。続くノワールとオシリス。
見送って、私はため息。
毎回だね、これ。もう慣れたけど。
「エマちゃん、テオ君、ここでシルフィ達ば見てて」
「「はいっ」」
さ、行きますか、蛇部屋。
「リーダーッ、猪が空飛んでるっすっ」
そうだね。
「毎度の事だろ」
そうだね。
「今日は一段と高いっす」
そうだねー。
私は籠を持ち、蛇部屋に。
わあ、一杯転がってるぅ。
軍手ばピシャッと装着して、見ないようにして拾う。これで救われる人がおる。そう思いながら拾う。ひーっ。本日は一段と量が多いっ。ひーっ。
せっせと籠に詰める。ひーっ。
鷹の目、山風、エドワルドさんにツヴァイクさんもせっせと拾ってくれる。あまりの数に、皆さん必死だ。
途中で私はカートに籠を乗せて搬送に回る。しばらくしてやっと終了。宝箱が出てきた。
「ミゲル君、アリスば呼んで」
「はいっ」
ミゲル君がボス部屋の外に駆けていく。
マデリーンさんがチェックすると、罠なし、良かった。
今回のエドワルドさん達と、山風の取り分については予め決めてある。きちんとしとかんとね。
晃太のスキルアップの為にボス部屋に挑む時は、ドロップ品、宝箱の中身はすべてそちら持ち。あとはコテージの使用料は、それぞれ20万。夕飯はこちらで出して、朝昼は自炊だ。もし異世界のメニューを使用する際は、500頂く事になる。
「最高数やな」
晃太がリストを作成している間に、定番の宝箱オープン。
ぱかり。
はい、定番ビロードの箱。指輪サイズね。こちらも開けると、キラキラッ。
「ダイヤモンドじゃな」
と、ツヴァイクさん。
しかも一粒。でかか。
これもグーテオークションに寄贈しようかな? よし、そうしよう。
「ユイさん。アリスさんです」
ミゲル君がアリスを連れてきてくれた。
「アリス。ごめんけど、あの壁に大きめの火の玉ば」
「わふん? わふんっ」
アリスが一抱えある火の玉を放ち、見事壁に直撃。
ひーっ、熱かーっ。
煙が収まって、見るが、残念ご褒美部屋はなし。
「わふんっ」
第二弾。
え? 何故に?
ひーっ。熱かーっ。
「アリス、もうよか、もうよかよーっ」
こうして、久しぶりの冷蔵庫ダンジョンアタックが始まった。
花を抱えた母に見送られて、冷蔵庫ダンジョンへ。
『母よ、我がいるのだっ、心配ないのだっ』
へっへっ、と母に尻尾ぷりぷりアレス。元気そっくりや。
母の視線に心配度が増す。
シルフィ達はしっかりセーターを着込んで、バギーの中だ。
「わふんっ」
「くうっ」
アリスとオシリスが頼もしく返事をして、やっと母が安心したようす。
「じゃあ、行ってくるね。貝柱、たくさん取って来るけんね」
しっかり装備品で身を固めた私達。マデリーンさんの杖はフロイスさんに預けている。イエロールーティツナの骨を使って、水の補助を付けてもらっている。それからコラーゲン部屋で出たハルバートはティエ工房だ。あのハルバートをツヴァイクさんに持たせてみたら、
「なかなかっ」
とか言いながら軽々と振り回していた。チュアンさんが、重いって言っていたのに。さすが、Aランク冒険者。
父がハルバートを調べたら、硬化強化と衝撃吸収があるが、素材がいいみたいで、まだまだ付与の余裕があるそうだ。ファンタジーなやり込み装備や。ツヴァイクさんに確認したら、火と土の補助を希望されたので、まずは土ね、って事でティエ工房だ。運良く試練の扉の木材部屋から火と土の魔石を手に入れたからね。火は別の工房に依頼予定だ。
ツヴァイクさんは自分のお金でやるって言ったので、私は魔石のみ提供した。
ううっ、寒い。ぞろぞろと冷蔵庫ダンジョンへ。
「ぶひひんっ、ぶひひんっ」
ノワールが上機嫌だ。
まずはギルドに向かう。ロビーには既に山風の皆さんが待っていた。
「ユイさん」
修繕した盾を背負ったロッシュさんが、先頭で挨拶に来た。その後ろでシュタインさんがふわっと笑う。うわっふ、イケメンッ。
いかん、いかん、平常心。
ニコニコと笑うマアデン君とハジェル君。その側で、ぺこりとするラーヴさん。
全員揃ったね。
「じゃあ、いきましょう」
ギルドの前で、『ダンジョンダンジョン』とバトルジャンキー達が騒いでいるからね。
ギルドを出ると、ソワソワとアレスが私の顔に鼻面を寄せる。冷たっ。鼻面冷たっ。
「はいはい」
ぞろぞろと再び移動開始。
バギーは晃太が押す。シルフィ達は暖かいバギーの中で寄り添って寝ている。かわいか。
私の隣にはノワールの手綱を持つホークさん、反対側をエマちゃん。なんや、また親子に間違えられそう。
ま、でも、いいや。
問題が起きるわけなく、冷蔵庫ダンジョンへ。
何時ものように、警備の方が魔法陣のある小屋の扉を開けてくれた。
大人数なので、2班に別れる。
第1班は、私と晃太、鷹の目、ノワール。魔力はオシリスが流す。
第2班は、エドワルドさん、ツヴァイクさん、山風、アリス、シルフィ達。魔力はアレスが流す。
「アレス、分かっとるよね? ここよ、ここ」
『分かっているのだっ』
もう、大丈夫よね? いきなり最上階に行かんよね?
「姉ちゃん」
「はいはい」
呼ばれて私は魔法陣に。バギーはアリスが器用に鼻先で、操作している。
ちょっと心配したけど、オシリスが魔力を流し、景色が変わる。久しぶりの20階のセーフティゾーンや。
心配だったアレス便は、ちゃんとやってきた。
良かった。
シルフィ達も無事ね。よく寝て………………
ちゅどん、ちゅどん、ちゅどどどどんっ
ドカンッ、ドカンッ、ドカーンッ
ズバズバッ、ズバズバッ、ズババババババンッ
「くうんっ、くうんっ」
「くうーんっ」
「きゅうんっ」
「きゅんっ、きゅーんっ」
シルフィ達が起き出してしまったよ。
ちら、とみると、不満げに足を踏み鳴らすノワールと、バサバサと翼を振るわすオシリス。そして、呆れた顔でアリスがシルフィ達を落ちない様に鼻先で優しく誘導している。
晃太はため息をつきながらアイテムボックスから、籠を取り出している。
今ね、今、ダンジョンに入ってよ。挨拶もまだなんやけど。
『終わったのだっ』
「あ、そうね」
『走り足りないのだーっ』
「他の人に迷惑かけんよ」
『わかったのだっ。ノワールッ、オシリスッ、続くのだーッ』
わーっ、と走り出すアレス。続くノワールとオシリス。
見送って、私はため息。
毎回だね、これ。もう慣れたけど。
「エマちゃん、テオ君、ここでシルフィ達ば見てて」
「「はいっ」」
さ、行きますか、蛇部屋。
「リーダーッ、猪が空飛んでるっすっ」
そうだね。
「毎度の事だろ」
そうだね。
「今日は一段と高いっす」
そうだねー。
私は籠を持ち、蛇部屋に。
わあ、一杯転がってるぅ。
軍手ばピシャッと装着して、見ないようにして拾う。これで救われる人がおる。そう思いながら拾う。ひーっ。本日は一段と量が多いっ。ひーっ。
せっせと籠に詰める。ひーっ。
鷹の目、山風、エドワルドさんにツヴァイクさんもせっせと拾ってくれる。あまりの数に、皆さん必死だ。
途中で私はカートに籠を乗せて搬送に回る。しばらくしてやっと終了。宝箱が出てきた。
「ミゲル君、アリスば呼んで」
「はいっ」
ミゲル君がボス部屋の外に駆けていく。
マデリーンさんがチェックすると、罠なし、良かった。
今回のエドワルドさん達と、山風の取り分については予め決めてある。きちんとしとかんとね。
晃太のスキルアップの為にボス部屋に挑む時は、ドロップ品、宝箱の中身はすべてそちら持ち。あとはコテージの使用料は、それぞれ20万。夕飯はこちらで出して、朝昼は自炊だ。もし異世界のメニューを使用する際は、500頂く事になる。
「最高数やな」
晃太がリストを作成している間に、定番の宝箱オープン。
ぱかり。
はい、定番ビロードの箱。指輪サイズね。こちらも開けると、キラキラッ。
「ダイヤモンドじゃな」
と、ツヴァイクさん。
しかも一粒。でかか。
これもグーテオークションに寄贈しようかな? よし、そうしよう。
「ユイさん。アリスさんです」
ミゲル君がアリスを連れてきてくれた。
「アリス。ごめんけど、あの壁に大きめの火の玉ば」
「わふん? わふんっ」
アリスが一抱えある火の玉を放ち、見事壁に直撃。
ひーっ、熱かーっ。
煙が収まって、見るが、残念ご褒美部屋はなし。
「わふんっ」
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