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連載
総仕上げ④
「皆さん、すみません、ありがとうございます」
「ケイコさん、おきになさらず」
「何でも言ってください」
「いつも美味い飯を作ってもらっておりますから、儂で手伝えるものでしたら、言ってくだされ」
「これくらいでいいですか?」
「奥さん、混ざりました」
ダイニングキッチンで、チュアンさん、ヒェリさん、ツヴァイクさん、アンドレアスさん、ガリストさんがボウルの中身をこねこねしている。皆さんガタイが良く、力持ちさん。
明日、角煮が出来上がるから、パオの仕込みをしている。このパオ係り5人。私は結局母のお手伝いだ。マデリーンさんとエマちゃんも手伝ってくれてる。煮卵は殻を剥いたゆで玉子を、母のアイテムボックスに入れる。角煮は2つ、むね肉のハムは1つの2升の炊飯器に入り、母の指示でジャーの中に入れて、スイッチオン。パオも次々に出来上がり、ふかふか。花がくんくん鳴いて母にすがり付く。皆でちょっぴり味見。ふかふかやけど、パオやな、味の濃い角煮が合うんだよ。これは手間がかかるので、随分久しぶりや。
ウサギ部屋に挑んでいたメンバーが帰って来た頃には、仕込みがだいたい終わっていた。
当然とビアンカとルージュがきゅるん、してきたが明日のパオだからね。仔達のきゅるんは、破壊力が半端なかったけど、耐えましたよ。
付き合ってくれた皆さんとご挨拶して、本日の作業は終了した。
「ふわあ、おはよう」
朝早くマーファ側のサブ・ドアを開けると、既に母が待機していた。花はまだふかふかクッションで丸くなってる。開けっ放しにしたままにする。
「さ、角煮とむね肉どうなったかね」
母がニコニコ。私も気になるから続く。まずは角煮をオープン。
「うわあ、いい匂いっ」
食欲をそそる薫りがっ。母がお玉で掬うと、ぷるぷるや。ちょっぴり味見、うわあ、ご飯が進みそうな味やっ。
「うーん、もうちょっと生姜入れても良かったかね。でも、いい感じやね」
母は角煮の中に、ゆで玉子を投入して、蓋を閉める。
次はむね肉のハム、オープン。
こちらも柔らかそう。試しに1つ取り出して、カットしてみる。うん、しっかり火が入っている。そして、柔らかい。味見、うん、柔らかいし、ジューシー。
………………………はっ、視線を感じるっ。
振り返ると、ビアンカとルージュがきゅるん、と待機している。で、アレスがきゅうんっ、と伺うようにこちらを見ている。そのアレスを押し退けて、イシスがずいっと出る。
『主ヨ、朝ノ鍛練ニ向カイタイ』
「こんな朝早く?」
『ア奴ラモ鍛練シテイルゾ』
イシスの嘴の先には、中庭で鍛練している冒険者の皆さん。皆さん、早起きやね。
確かに鍛練って、言えば、鍛練やね。あ、若手達が並んでる。おはようさん。ノワールもぶひひん。仔達はまだ寝てる。
「分かった。晃太呼ぶね」
まずは中庭の鷹の目の皆さんに声かけしてから、晃太を起こす。ルーティのサブ・ドアを開けて、見送ってから、私は朝御飯の準備に入った。母は父のお弁当の準備だ。私は神様のお供えの準備。好きに挟んでもらおう。まずはカットしたむね肉のハム、野菜とホットドッグ用のパン。サブ・ドアの向こうで、景気の良いちゅどん、ドカン。賑やか~。
準備していると父と花がやって来た。
「くうんっ、くうんっ」
花が私の足元でローリング。毎朝これやけど、かわいか。よしよし、もふもふ。
仔達もぼやあ、と起きてきて、ねえね、ばあばコールと呼ぶので、もふもふっ。
朝はバタバタだけど、なんとかボス部屋終わったメンバーが戻って来た頃には、ぼちぼち準備完了。〆に煮卵と化したゆで玉子を確認。うん、いい色っ。
ソワソワとした視線を感じますよ。はい、ちゃんと乗せますよ。数に限りがあるから、1個ね。申し訳ないが従魔ズにはパオはなし。たっぷりご飯盛ってます。
「はい、どうぞ」
『がぶっ、あ、味が染み込んで美味しいのですっ』
『どれも柔らかいわっ』
『旨いのだーっ』
『ウム、卵ガウマイ』
「くうっ、くうっ」
大好評だね。仔達も若手達もまずは角煮から食べてる。匂いが強いからね。さて、私は神棚にお供え。素早くチュアンさんがお手伝いしてくれる。角煮にはカラシも別皿に準備したし、綺麗な煮卵もオッケー。むね肉と野菜とパオ、ロールパン、ドリンクオッケーと。
「神様、本日もお見守りください」
お祈り。
チュアンさんも毎朝熱心に一緒にお祈りしてくれる。他の皆さんも一緒にお祈りしてくれる。
目を開けると、すべての皿が空、良かった。
「さ、私達も朝御飯にしましょう」
「「「「「はい」」」」」
各テーブルに角煮と煮卵、むね肉のハム、野菜が乗った皿が並ぶ。パオやパン、必要かもとご飯も準備したし。スープはもへじ生活のインスタントスープを好きに選んでもらう。私は玉ねぎの中華スープにした。
「で、この白いパンは、こうして開いてから角煮を挟んで食べてください」
と、母が説明している。
はい、では頂きます。
皆さん早速パオを開けて、角煮を挟む。必要な人はカラシも着けて、と。ふわふわのパオ、久しぶりや。ぱくりっ。
「柔らかっ」
「なんて味が染み込んでいるんだっ」
「くっ、ビールがあればっ」
「この柔らかいパンと合いますね」
「美味しいっ」
「がぶっ、がぶっ」
「アルスちゃん、ゆっくり食べましょうね」
うん、大好評。しかし、柔らかいし、味が深く染み込んでいてる。煮卵もとろとろ。
「まあこの卵、美味しいっ」
「とろっとしてるっ」
「これは旨いなあ」
「すぽんっ」
「アルスちゃん、きちんと噛みましょうね」
フリンダさんがアルスさんのお母さんに見えて来た。
パオがあっという間になくなり、ご飯が売れ出す。私はロールパンにむね肉のハムときゅうりとトマトのスライス、ごまドレッシングに挟む。
「姉ちゃん、わいもそれがよか、玉ねぎ追加して」
「はいはい」
『私もなのですー』
『肉多めでー』
『おかわりなのだー』
『所望スル』
「くうっ」
忙しかっ。母も手伝ってくれて、無事に出来上がる。
「わふんっ」
『ねーちゃん、わい、ハムが食べたいねーん』
『ヒスイ、卵ー』
『ルリもね卵ー』
『クリスも卵ー』
「くるっ」
本当に大好評で嬉しか。母も笑顔やけど。あれだけ作ってあったのに、既になくなりかけてる。卵は既に完売御礼。
「お母さん、どうする?」
「角煮の汁が残っとるから、煮卵は出きるね。味が薄くなるかもしれんけん、調整しようかね。みんな、出来上がるまで待ってねー」
元気に返事をしてましたよ、はい。
それから昨日のパオ係の皆さんが朝御飯の後で、こねこねしていた。
「ケイコさん、おきになさらず」
「何でも言ってください」
「いつも美味い飯を作ってもらっておりますから、儂で手伝えるものでしたら、言ってくだされ」
「これくらいでいいですか?」
「奥さん、混ざりました」
ダイニングキッチンで、チュアンさん、ヒェリさん、ツヴァイクさん、アンドレアスさん、ガリストさんがボウルの中身をこねこねしている。皆さんガタイが良く、力持ちさん。
明日、角煮が出来上がるから、パオの仕込みをしている。このパオ係り5人。私は結局母のお手伝いだ。マデリーンさんとエマちゃんも手伝ってくれてる。煮卵は殻を剥いたゆで玉子を、母のアイテムボックスに入れる。角煮は2つ、むね肉のハムは1つの2升の炊飯器に入り、母の指示でジャーの中に入れて、スイッチオン。パオも次々に出来上がり、ふかふか。花がくんくん鳴いて母にすがり付く。皆でちょっぴり味見。ふかふかやけど、パオやな、味の濃い角煮が合うんだよ。これは手間がかかるので、随分久しぶりや。
ウサギ部屋に挑んでいたメンバーが帰って来た頃には、仕込みがだいたい終わっていた。
当然とビアンカとルージュがきゅるん、してきたが明日のパオだからね。仔達のきゅるんは、破壊力が半端なかったけど、耐えましたよ。
付き合ってくれた皆さんとご挨拶して、本日の作業は終了した。
「ふわあ、おはよう」
朝早くマーファ側のサブ・ドアを開けると、既に母が待機していた。花はまだふかふかクッションで丸くなってる。開けっ放しにしたままにする。
「さ、角煮とむね肉どうなったかね」
母がニコニコ。私も気になるから続く。まずは角煮をオープン。
「うわあ、いい匂いっ」
食欲をそそる薫りがっ。母がお玉で掬うと、ぷるぷるや。ちょっぴり味見、うわあ、ご飯が進みそうな味やっ。
「うーん、もうちょっと生姜入れても良かったかね。でも、いい感じやね」
母は角煮の中に、ゆで玉子を投入して、蓋を閉める。
次はむね肉のハム、オープン。
こちらも柔らかそう。試しに1つ取り出して、カットしてみる。うん、しっかり火が入っている。そして、柔らかい。味見、うん、柔らかいし、ジューシー。
………………………はっ、視線を感じるっ。
振り返ると、ビアンカとルージュがきゅるん、と待機している。で、アレスがきゅうんっ、と伺うようにこちらを見ている。そのアレスを押し退けて、イシスがずいっと出る。
『主ヨ、朝ノ鍛練ニ向カイタイ』
「こんな朝早く?」
『ア奴ラモ鍛練シテイルゾ』
イシスの嘴の先には、中庭で鍛練している冒険者の皆さん。皆さん、早起きやね。
確かに鍛練って、言えば、鍛練やね。あ、若手達が並んでる。おはようさん。ノワールもぶひひん。仔達はまだ寝てる。
「分かった。晃太呼ぶね」
まずは中庭の鷹の目の皆さんに声かけしてから、晃太を起こす。ルーティのサブ・ドアを開けて、見送ってから、私は朝御飯の準備に入った。母は父のお弁当の準備だ。私は神様のお供えの準備。好きに挟んでもらおう。まずはカットしたむね肉のハム、野菜とホットドッグ用のパン。サブ・ドアの向こうで、景気の良いちゅどん、ドカン。賑やか~。
準備していると父と花がやって来た。
「くうんっ、くうんっ」
花が私の足元でローリング。毎朝これやけど、かわいか。よしよし、もふもふ。
仔達もぼやあ、と起きてきて、ねえね、ばあばコールと呼ぶので、もふもふっ。
朝はバタバタだけど、なんとかボス部屋終わったメンバーが戻って来た頃には、ぼちぼち準備完了。〆に煮卵と化したゆで玉子を確認。うん、いい色っ。
ソワソワとした視線を感じますよ。はい、ちゃんと乗せますよ。数に限りがあるから、1個ね。申し訳ないが従魔ズにはパオはなし。たっぷりご飯盛ってます。
「はい、どうぞ」
『がぶっ、あ、味が染み込んで美味しいのですっ』
『どれも柔らかいわっ』
『旨いのだーっ』
『ウム、卵ガウマイ』
「くうっ、くうっ」
大好評だね。仔達も若手達もまずは角煮から食べてる。匂いが強いからね。さて、私は神棚にお供え。素早くチュアンさんがお手伝いしてくれる。角煮にはカラシも別皿に準備したし、綺麗な煮卵もオッケー。むね肉と野菜とパオ、ロールパン、ドリンクオッケーと。
「神様、本日もお見守りください」
お祈り。
チュアンさんも毎朝熱心に一緒にお祈りしてくれる。他の皆さんも一緒にお祈りしてくれる。
目を開けると、すべての皿が空、良かった。
「さ、私達も朝御飯にしましょう」
「「「「「はい」」」」」
各テーブルに角煮と煮卵、むね肉のハム、野菜が乗った皿が並ぶ。パオやパン、必要かもとご飯も準備したし。スープはもへじ生活のインスタントスープを好きに選んでもらう。私は玉ねぎの中華スープにした。
「で、この白いパンは、こうして開いてから角煮を挟んで食べてください」
と、母が説明している。
はい、では頂きます。
皆さん早速パオを開けて、角煮を挟む。必要な人はカラシも着けて、と。ふわふわのパオ、久しぶりや。ぱくりっ。
「柔らかっ」
「なんて味が染み込んでいるんだっ」
「くっ、ビールがあればっ」
「この柔らかいパンと合いますね」
「美味しいっ」
「がぶっ、がぶっ」
「アルスちゃん、ゆっくり食べましょうね」
うん、大好評。しかし、柔らかいし、味が深く染み込んでいてる。煮卵もとろとろ。
「まあこの卵、美味しいっ」
「とろっとしてるっ」
「これは旨いなあ」
「すぽんっ」
「アルスちゃん、きちんと噛みましょうね」
フリンダさんがアルスさんのお母さんに見えて来た。
パオがあっという間になくなり、ご飯が売れ出す。私はロールパンにむね肉のハムときゅうりとトマトのスライス、ごまドレッシングに挟む。
「姉ちゃん、わいもそれがよか、玉ねぎ追加して」
「はいはい」
『私もなのですー』
『肉多めでー』
『おかわりなのだー』
『所望スル』
「くうっ」
忙しかっ。母も手伝ってくれて、無事に出来上がる。
「わふんっ」
『ねーちゃん、わい、ハムが食べたいねーん』
『ヒスイ、卵ー』
『ルリもね卵ー』
『クリスも卵ー』
「くるっ」
本当に大好評で嬉しか。母も笑顔やけど。あれだけ作ってあったのに、既になくなりかけてる。卵は既に完売御礼。
「お母さん、どうする?」
「角煮の汁が残っとるから、煮卵は出きるね。味が薄くなるかもしれんけん、調整しようかね。みんな、出来上がるまで待ってねー」
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