【完結】俺の彼女はセイジョウです

 「私の容姿が化け物みたいにぐちゃぐちゃになっても、理解の及ばない存在になったとしても、私を見捨てないって約束できる?」

 とある田舎に住む平凡な高校生、牛草秋良(うしくさあきら)は自分の身体に過剰なコンプレックスを持つ男だった。
 自分ができることだけをこなし、恋愛を始めとするコンプレックスを刺激するものに対する欲求を『自分とは関係ない』と言い聞かせながら心の奥底に封印しながら毎日を過ごしていた。

 そんな彼の屁理屈じみた心を溶かしたのは、ファナエル・ユピテルと名乗る銀髪緑眼の転校生だった。

 「世間一般の恋愛のルールなんて関係ないよ」
 「私のクッキー、飲み込んでくれたのは君だけ」
 「このキスはお礼だよ、今度はもっと深いのをしようね」
 「この不自然に切れた私の髪を見るたびに私の味を思い出して」
 「大丈夫、あんな鳥もどき君の敵じゃないよ」

 「大好きだよ、アキラ」

 髪の毛入りオムライス、薬品みたいな味がする白いクッキー、鳥の怪異にきな臭い超能力組織。
 普通の日常とはかけ離れすぎた毎日をファナエルと過ごしながら秋良は自分のコンプレックスを解消し、彼女が抱えている思いを紐解いてゆく。

 「大丈夫、絶対に見捨てない。きっと俺も似たような思いを抱えていたから」

 これは互いに拗らせてしまったものを恋人という関係性を通してグズグズに溶かす、最高に過激でイカれてる恋愛物語である。

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