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第1章
情報源は、オネェの骸骨です
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「………!?おい!」
グラリと目の前で傾く身体を、地面に倒れる前に何とか抱きとめる事が出来た。
「おい!しっかりしろ!」
必死な声をかけるが反応は無い。どうやら、少年は気を失ってしまった様だ。
「………嘘だろ」
(どうしよう)
腕の中にいる、どう見てもいい所のお坊ちゃんであろう天使の様な美貌の少年を見て、マリオンは途方に暮れた。
***
そもそも、何故マリオンがこの場に居るのか説明しよう。それは、普段なら未だ夢の中にいるであろう時間帯の事だった。
『………だ』
『あ………だな』
(………?)
ふと、何処からか誰かの話し声が聞こえて来た。目を開けると、部屋は未だ暗い。マリオンが起きる時間まで、まだ何時間もあるだろう。
(こんな時間に、一体誰だよ……)
中途半端な時間帯に目が覚めてしまったマリオンは、その原因を調べる事にした。
マリオンの今いる部屋は、ミミとサラとマリオンの三人で使っている部屋だ。簡素な二段ベッドが二つと小さな机と椅子が置かれただけの小さな部屋。隣のベッドを見ると、すやすやと気持ちよさそうに上段で寝るミミと下段で寝るサラが目に入る。
未だ話し声は続いているのに、二人は起きる気配が無い。
(………と言う事は)
マリオンは静かにベッドから出ると、カーテンの掛かる小窓に近付く。そうして、そっとカーテンをめくり窓の外を見る。
(やっぱりか…)
マリオンは、小さな溜息を吐く。
そこには頭半分が潰れた男性と、骸骨の幽霊がいた。誰かがその姿を見れば、悲鳴を上げて気絶しただろう。だが、前世からこの様な姿は見慣れているマリオン。この程度では、彼女は動じない。そんなグロテスクな幽霊達は、道端で立ち話している様な感じで話し合っていた。
『……で、それって本当なのか?』
『そうなのよ!私、この目でちゃんと見たんだから!』
頭半分が潰れた男性が、骸骨に問いかける。すると、骸骨が野太い声でその骨だらけの身体をくねらせながら応える。
(まさかのオネェ。しかも『見た』って…。貴方、目がないでしょ)
つい、骸骨にツッコんでしまった。
『ヘェ~』
『もう、ビックリしたわよ~。街を歩いてたら、小さな男の子が何人かの黒尽くめの男達に追われてるんだもん。アレって、絶対に暗殺が何かよ』
(子供が追われてる?)
骸骨の言葉に、マリオンは反応する。
更に詳しく知る為に、話に集中する。
『可哀想になぁ。まだ小さかったんだろ?』
『チラッと見ただけだからハッキリとは言えないけど、10歳くらいだった筈よ~』
『何処で見たんだ?』
『酒場の側の裏通りに向かって走って行ったわ。それにしても、残念だわ~。あの子、もう少し成長したら好みのタイプになった筈なのに!!』
『そうして、またストーカーするのか?』
『んもうっ!!ストーカーじゃ無いわよ!私は、美少年を朝から晩まで側で見守ってるのよ!』
『それを、世間ではストーカーって言うんだよ。しかも、死んでるから誰にも注意されないタチの悪いストーカーだ』
『だがら違うわよ~!』
二人の幽霊は、言い合いながらその場を立ち去って行く。マリオンは、そっとカーテンを元に戻した。
(色々と、ヤバい話を聞いてしまった…)
美少年を狙うストーカー骸骨。
そう言えば、隣町で美少年と有名な少年が1ヶ月程前から「誰かに見られている気がする」と怯えて家に引き籠もっていると、近所のおばさん達が話しているのを聞いた気がする。
(犯人はアイツか)
思わぬ所で原因が分かった。
「いや、今はそれどころじゃ無いでしょ」
先程、子供が追われてると言っていた。しかも、暗殺されそうだと言う。
マリオンには関係無い。
関係無いがーー。
(聞いちゃったからなぁ~。無視は出来ないよ)
今マリオンは、子供で養ってもらっている立場だ。
それに、決して裕福と言えない生活だ。誰かの面倒を見れるほど生活に余裕は無い。それなのに、その子供を助けに行くと言う事は、厄介事を抱え込むと言う事。
「分かってる。これは、ただの自己満足だ」
それでも、知ってしまったからには見捨てる事は出来なかった。
(大丈夫、逃げる手助けをするだけ。その追手から逃したら、直ぐにおさらばする!……うん、これで行こう)
そう決めたマリオンは、直ぐに着替えて誰にも気付かれる事なく静かに孤児院を出た。
そうして、マリオンは逃げる少年を追手から上手く隠し、現在の状況に至のだった。
グラリと目の前で傾く身体を、地面に倒れる前に何とか抱きとめる事が出来た。
「おい!しっかりしろ!」
必死な声をかけるが反応は無い。どうやら、少年は気を失ってしまった様だ。
「………嘘だろ」
(どうしよう)
腕の中にいる、どう見てもいい所のお坊ちゃんであろう天使の様な美貌の少年を見て、マリオンは途方に暮れた。
***
そもそも、何故マリオンがこの場に居るのか説明しよう。それは、普段なら未だ夢の中にいるであろう時間帯の事だった。
『………だ』
『あ………だな』
(………?)
ふと、何処からか誰かの話し声が聞こえて来た。目を開けると、部屋は未だ暗い。マリオンが起きる時間まで、まだ何時間もあるだろう。
(こんな時間に、一体誰だよ……)
中途半端な時間帯に目が覚めてしまったマリオンは、その原因を調べる事にした。
マリオンの今いる部屋は、ミミとサラとマリオンの三人で使っている部屋だ。簡素な二段ベッドが二つと小さな机と椅子が置かれただけの小さな部屋。隣のベッドを見ると、すやすやと気持ちよさそうに上段で寝るミミと下段で寝るサラが目に入る。
未だ話し声は続いているのに、二人は起きる気配が無い。
(………と言う事は)
マリオンは静かにベッドから出ると、カーテンの掛かる小窓に近付く。そうして、そっとカーテンをめくり窓の外を見る。
(やっぱりか…)
マリオンは、小さな溜息を吐く。
そこには頭半分が潰れた男性と、骸骨の幽霊がいた。誰かがその姿を見れば、悲鳴を上げて気絶しただろう。だが、前世からこの様な姿は見慣れているマリオン。この程度では、彼女は動じない。そんなグロテスクな幽霊達は、道端で立ち話している様な感じで話し合っていた。
『……で、それって本当なのか?』
『そうなのよ!私、この目でちゃんと見たんだから!』
頭半分が潰れた男性が、骸骨に問いかける。すると、骸骨が野太い声でその骨だらけの身体をくねらせながら応える。
(まさかのオネェ。しかも『見た』って…。貴方、目がないでしょ)
つい、骸骨にツッコんでしまった。
『ヘェ~』
『もう、ビックリしたわよ~。街を歩いてたら、小さな男の子が何人かの黒尽くめの男達に追われてるんだもん。アレって、絶対に暗殺が何かよ』
(子供が追われてる?)
骸骨の言葉に、マリオンは反応する。
更に詳しく知る為に、話に集中する。
『可哀想になぁ。まだ小さかったんだろ?』
『チラッと見ただけだからハッキリとは言えないけど、10歳くらいだった筈よ~』
『何処で見たんだ?』
『酒場の側の裏通りに向かって走って行ったわ。それにしても、残念だわ~。あの子、もう少し成長したら好みのタイプになった筈なのに!!』
『そうして、またストーカーするのか?』
『んもうっ!!ストーカーじゃ無いわよ!私は、美少年を朝から晩まで側で見守ってるのよ!』
『それを、世間ではストーカーって言うんだよ。しかも、死んでるから誰にも注意されないタチの悪いストーカーだ』
『だがら違うわよ~!』
二人の幽霊は、言い合いながらその場を立ち去って行く。マリオンは、そっとカーテンを元に戻した。
(色々と、ヤバい話を聞いてしまった…)
美少年を狙うストーカー骸骨。
そう言えば、隣町で美少年と有名な少年が1ヶ月程前から「誰かに見られている気がする」と怯えて家に引き籠もっていると、近所のおばさん達が話しているのを聞いた気がする。
(犯人はアイツか)
思わぬ所で原因が分かった。
「いや、今はそれどころじゃ無いでしょ」
先程、子供が追われてると言っていた。しかも、暗殺されそうだと言う。
マリオンには関係無い。
関係無いがーー。
(聞いちゃったからなぁ~。無視は出来ないよ)
今マリオンは、子供で養ってもらっている立場だ。
それに、決して裕福と言えない生活だ。誰かの面倒を見れるほど生活に余裕は無い。それなのに、その子供を助けに行くと言う事は、厄介事を抱え込むと言う事。
「分かってる。これは、ただの自己満足だ」
それでも、知ってしまったからには見捨てる事は出来なかった。
(大丈夫、逃げる手助けをするだけ。その追手から逃したら、直ぐにおさらばする!……うん、これで行こう)
そう決めたマリオンは、直ぐに着替えて誰にも気付かれる事なく静かに孤児院を出た。
そうして、マリオンは逃げる少年を追手から上手く隠し、現在の状況に至のだった。
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