帝国皇子のお婿さんになりました

 帝国の皇太子エリファス・ロータスとの婚姻を神殿で誓った瞬間、ハルシオン・アスターは自分の前世を思い出す。普通の日本人主婦だったことを。

 そして『白い結婚』だったはずの婚姻後、皇太子の寝室に呼ばれることになり、ハルシオンはひた隠しにして来た事実に直面する。王族の姫が19歳まで独身を貫いたこと、その真実が暴かれると、出自の小王国は滅ぼされかねない。


「それなら皇太子殿下に一服盛りますかね、主様」

「そうだね、クーちゃん。ついでに血袋で寝台を汚してなんちゃって既成事実を」

「では、盛って服を乱して、血を……主様、これ……いや、まさかやる気ですか?」

「うん、クーちゃん」

「クーちゃんではありません、クー・チャンです。あ、主様、やめてください!」

 これは隣国の帝国皇太子に嫁いだ小王国の『姫君』のお話。
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