異世界にいるもう一人の自分からゲームをしてレベルを上げてくれと言われたので、ゲームをやってたら何故か現実の自分もレベルアップしてた。

睡眠が足りない人

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一章 ゲームスタート

第5話 憧憬と初レベルアップ

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 シオン視点

「すげぇ、すげぇよ。紫音」

  ゴブリンとの戦闘中、俺は感動していた。

 紫音の圧倒的な戦闘技術に。

 ゴブリンの攻撃を全て読み切る圧倒的な読み能力と観察眼。相手の振るっている武器の何処が一番力が入っていないかを、瞬時に判断し合わせる超反射と超技術。
 相手の尽くを封じ、完封する光景は幼馴染のアイツと被ったが、紫音の戦闘はそれよりも洗練されていて無駄がなく綺麗だ。
 正直、紫音が学校という場所で毎日勉強をし、家に帰ってからも勉強しかしていないことを知っていた俺は、協力を了承された時かなり不安だった。
 当然だろう。紫音は明らかに戦闘とは無縁の生活を送っていた。つまり、戦闘に関しては全くな素人なのだ。スキルの性質上、そんな素人に自分の命を預けて戦わせなければならないのである。不安にならない方が無理というものだ。

 だが、そんな俺の不安など紫音は容易く吹き飛ばしてみせた。
 
 コイツはメッチャスゲェ奴だ!クソカッケー!英雄という奴はきっとコイツみたいな奴のことを言うんだな。マジでスゲェ!!

 感動した。心の底から感動した。

 鮮烈な憧憬。

 紫音の戦闘は俺に憧れと、諦めかけていた夢へと再び走り出す勇気を与えてくれた。

「行ける。お前とならアイツの横に」

 瞼の裏に映る風に靡く銀色の髪。

 彼女とまた会うために、俺は紫音と強くなることを改めて決意固め直した。
 
 その瞬間、まるで俺のことを祝福をしているかのように、人生で初めてのファンファーレが脳内に鳴り響くのだった。




「……おっ、レベルアップだ」
『本当か!?よっしゃあーーイテテ筋肉痛があぁぁぁ~~~!!』

 二体目のゴブリンを倒したところで、シオンがレベルアップした。
 人生初めてのレベルアップに歓喜するシオンだったけど、限界まで酷使している肉体が悲鳴を上げているらしく中断に終わった。
 特に僕は思うところは何もないので、とりあえずステータスがどれくらい上昇したのかを確認する。

--------------------------------------------------------
 NAME シオン

LEVEL 2 up↑(1)

HP 18 up↑(3)
MP 18 up↑(3)
STR  8 up↑(3) 
INT 6 up↑(3)
DEF  6 up↑(3)
RES 6 up↑(3)
DEX 11 up↑(3)
AGI 9 up↑(3)
LUK 70 

SKILL
『ゲームリンク』

WEAPON
『銅の剣:STR+5』 

ARMOR
『革の鎧:DEF+3』、『革のブーツ:DEF+2』


 運(LUK)を除いた全てのステータスが三ずつ上昇していた。まだ職業を獲得していないため、数値にバラつきがなく普通の伸び方だ。
 ちなみに、今話に出した職業はレベルが五になってから教会でお布施を払うと得られるもので、レベルアップのステータス上昇値を上げてくれるほか、一定値上がると職業専用のスキルを獲得できるようになる。
 これが得られるまでは、今のシオンみたいに運以外のステータスが三ずつ上がるのが当たり前なのだ。
  
 しかし、平均的な伸びといえどこの上昇は有難い。防御(DEF)と体力(HP)を合わせて六上がったことで、ゴブリンの攻撃を三発耐えられるようになったのだ。
 一発喰らったら次は死ぬ。という緊張感が無くなったのはメンタル的にはかなり楽である。

「……この調子でとりあえず五まであげようか」
『おう、頼むぜ紫音』

 と、僕は口にしたけど本心でいえば正直やめたい。この二戦で、精神的に凄い疲れたからだ。今すぐ泥のように眠ってしまいたい。

 けど、僕のゲーマー魂が囁いてくるのだ。

 どうせなら、一区切りしてから終わろう。

 このまま終わらせるのも気持ち悪い。

 と。

 だから、その声に従い疲労困憊でとても眠いけど頑張ることにしたのだ。

「……おりゃ」

 気の抜けた掛け声と共に、僕は次のゴブリンにシオンを突撃させるのだった。
 それから一時間後、ゴブリンを二十八体倒したところでレベルが五になり、僕は限界を迎えその瞬間寝落ちした。

 パタンッ。

「……スヤァ~~」
『ちょっ、待って!何寝てんだよ!街の外で動けなくなったら死ぬ!間違いなく死ぬ。だから、街の外で放置するのだけは止めてくれえぇぇぇ~~!!』

 その後、シオンの必死の叫びにより何とかすぐに目を覚ました僕は、街にシオン戻しセーブをしてゲームを終了。今度こそ深い眠りにつくのだった。

 
 
 
 



 
 
 

 

 

 

 
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