プライドの灰:忘れ去られた罪の継承者
「英雄」が必要な瞬間に、自分の体に裏切られたらどうするだろうか?
十六歳の少年、シリアン。彼は世界を救うことなんて夢見ていなかった。ただ家に帰り、母の温かい手料理を食べ、お気に入りのアニメを観る。そんな平凡な幸せを望んでいただけだった。
しかし、運命は非情だった。
立ち込める鉄の臭い、引き裂かれるような悲鳴。そして、生と死を分かつ「呪わしい階段」。
シリアンは二十回倒れた。骨は砕け、自宅の階段を自らの血で汚しながら、家族が冷酷に惨殺されるのをただ見ていることしかできなかった。無力感と絶望の極致で、彼はこの残酷な現実という「喜劇」に対し、狂気じみた笑い声を上げるしかなかった。
復讐の刃を握りしめたまま、シリアンの命は尽きた――はずだった。
目覚めると、そこは強者が支配する異世界。彼は「忘れ去られた罪」の継承者となり、慈悲を知らぬ「傲慢の魔女」の掌の上にいた。
新しい体、壊れた魂、そして顔から消えない狂った笑み。
シリアンの旅が始まる。救世主になるためではない。すべてを奪った世界に報復を叩きつけ、あの階段での墜落が、永遠なる上昇の始まりであったことを証明するために。
「二度目の転落など怖くない。俺は既にどん底を味わい……それが『滑稽』だと知ったのだから!」
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