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女の子ですか、そうですか

家に帰ります。女の子を連れて

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 とりあえず面倒なことは終わった。いや、まだ終わっていないか。

 男たちは樹の根元に横たわっている。すでに息はなく、少々見るに堪えない状態になっている。

 女の子はまだ目を覚ましていないし、男たちをこのまま放置するのもどうかと思う。
 正直、男たちはこのまま放置してもいい気もしたのだが、他の人間が男たちの死体を見つけた場合どうなるのかがわからない。最悪、熊駆除の時みたいに猟友会的な存在がここにきてしまうかもしれない。
 そうなればさらに面倒なことになることは確実だ。

 やはり処理くらいはしておいた方がいいよな。燃やすのは火がないから無理だし、適当に穴を掘ってそこに埋めるくらいでいいか。穴掘りは家を建てる時にやったから、どれくらいできるかはわかるし、そこまで手間もかからない。

 そんな感じで男たちを横たえさせて入れられる大きさの穴を1メートルほどの深さで掘り、その中に男たちを入れて埋め戻した。男たちが持っていた装飾品も剣などの使えそうなものを除いて同じように穴の中に埋めている。

 あとは女の子だが、このままここに放置していくわけにもいかないので、家がある場所まで連れていくことにする。

 男たちから拝借した帯剣用のベルトに同じように拝借した剣を2本差し、使うあてもなさそうだがとりあえずもらっておいた少量の硬貨が入った袋を同じようにベルトに括り付ける。
 そして、倒れている女の子をできるだけ優しく持ち上げる。よくある横抱き、お姫様抱っこのような状態になっているが、女の子が起きる様子は一切ない。

「ん、あ…あーおぅ」

 今まで女の子の見た目は一切気にしていなかったわけなんだが、抱きかかえたことで、その容姿がはっきりと目に入った。

 顔立ちなどを見た感じ10代の半ばくらいの見た目だ。そしてそれに見合った感じに出るところは出ているし、かなり女性らしい体つきになっている、まあ……そのなんだ。要するに目のやり場に困る状況だ。
 そのうえ、今まで気にしていなかったというのもあるだろうが、女の子はかなり薄手の服を着ていた。

 完全に透けている、というほどではないものの薄っすらと肌の色が見えているし、体の凹凸もある程度わかるくらいには薄い服だ。
 本当に目のやり場に困る。

 とはいえ、ほかの服があるわけでもないし、女の子を置いていけるわけでもない。
 若干、男たちの服を拝借しなかったことを後悔したが、俺にはサイズが合わないし、この女の子に血の付いた服を着せるのも忍びない。

 そんなわけで、できるだけ視界に入れないよう意識しながら、女の子の負担にならないようなるべく振動が起きないようにゆっくり、ただし、大股で家の場所に戻ることにした。

  
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