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第483話
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性懲りも無く、ファンタジー小説大賞に応募してみました。
皆様ご応援の程何卒宜しくお願い致します。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「・・・」
(緊張するなぁ)
グレイはゾルムとアリシアの後ろでそっと息を吐いた。
目の前には大層な作りの扉が鎮座している。
あれから数日経ち、いよいよ国王様との謁見の日になっていた。
本当はもう少し早めの謁見であったが、【魔法武闘会】の件で色々と予定が狂ってしまったのだ。
(・・・肩が寂しいぜ)
グレイはいつも定位置にいるイズがいない肩を見る。
イズとレイはここにはいない。
王都にあるアリシアの家に待機して貰っていた。
「グレイ。大丈夫ですか?」
グレイがイズ達のことを考えているといつの間にか振り返ったアリシアに声を掛けられる。
(いかんいかん、集中しないと)
グレイは気を取り直すとアリシアに目を向け、
「だ、大丈夫です」
しっかりと答えたつもりだったがどもってしまう。
「ふふふ、そこまで緊張なさらなくても大丈夫ですわよ」
アリシアが楽しそうに笑みを浮かべると扉に再度目を向ける。
「二人とも行くよ」
ゾルムが声を掛けると扉に向かって歩き出す。
ぎ、ぎぃ
音からも分かる重厚な扉がゆっくりと開かれていく。
「ゾルム・エト・バルム様、アリシア・エト・バルム様、グレイ・ズー様がいらっしゃいました!」
扉の中に控えていた騎士が大きな声でグレイ達の名を呼ぶ。
三人が謁見の間の中央に辿り着く。
ゾルムとアリシアが膝をつく。
慌ててグレイが二人にならって膝をつく。
(・・・ああ、出遅れちまった)
グレイが自分のミスに嘆いていると、
「顔を上げよ」
小さな声ながら遠くまで響く厳かな声が謁見の間に響く。
ゾルム、アリシアが顔を上げる。
(・・・俺も顔を上げていいのか・・・)
グレイが狼狽えると、
「グレイ、顔を上げて平気ですよ」
アリシアが小声で声を掛けて来る。
(アリシア、ありがとう)
グレイは心の中で礼を言うと、恐る恐る顔を上げた。
(この方が・・・国王様か)
グレイはまじまじと国王・・・29代目の国王サンロード・セト・シルド・・・を見る。
ゾルムと同じくらいの年代だろう。
少し白髪の交じってはいるが、見た目はかなり若々しく見える。
(ゾルム様もそうだが、威厳があるな・・・)
「久しいなゾルムよ」
国王がゾルムに声を掛ける。
「お久しぶりです」
ゾルムが恭しく返事をする。
本当はつい先日ナガリア事件の時に会っていたが表向きには久しぶりということになっていた。
「うむ。それにアリシアも久しいな。ますます綺麗になった」
国王は続けてアリシアに声を掛ける。
「国王様、お久しぶりですわ。そしてお褒めくださりありがとうございます」
アリシアが自然に返事をした。
皆様ご応援の程何卒宜しくお願い致します。
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「・・・」
(緊張するなぁ)
グレイはゾルムとアリシアの後ろでそっと息を吐いた。
目の前には大層な作りの扉が鎮座している。
あれから数日経ち、いよいよ国王様との謁見の日になっていた。
本当はもう少し早めの謁見であったが、【魔法武闘会】の件で色々と予定が狂ってしまったのだ。
(・・・肩が寂しいぜ)
グレイはいつも定位置にいるイズがいない肩を見る。
イズとレイはここにはいない。
王都にあるアリシアの家に待機して貰っていた。
「グレイ。大丈夫ですか?」
グレイがイズ達のことを考えているといつの間にか振り返ったアリシアに声を掛けられる。
(いかんいかん、集中しないと)
グレイは気を取り直すとアリシアに目を向け、
「だ、大丈夫です」
しっかりと答えたつもりだったがどもってしまう。
「ふふふ、そこまで緊張なさらなくても大丈夫ですわよ」
アリシアが楽しそうに笑みを浮かべると扉に再度目を向ける。
「二人とも行くよ」
ゾルムが声を掛けると扉に向かって歩き出す。
ぎ、ぎぃ
音からも分かる重厚な扉がゆっくりと開かれていく。
「ゾルム・エト・バルム様、アリシア・エト・バルム様、グレイ・ズー様がいらっしゃいました!」
扉の中に控えていた騎士が大きな声でグレイ達の名を呼ぶ。
三人が謁見の間の中央に辿り着く。
ゾルムとアリシアが膝をつく。
慌ててグレイが二人にならって膝をつく。
(・・・ああ、出遅れちまった)
グレイが自分のミスに嘆いていると、
「顔を上げよ」
小さな声ながら遠くまで響く厳かな声が謁見の間に響く。
ゾルム、アリシアが顔を上げる。
(・・・俺も顔を上げていいのか・・・)
グレイが狼狽えると、
「グレイ、顔を上げて平気ですよ」
アリシアが小声で声を掛けて来る。
(アリシア、ありがとう)
グレイは心の中で礼を言うと、恐る恐る顔を上げた。
(この方が・・・国王様か)
グレイはまじまじと国王・・・29代目の国王サンロード・セト・シルド・・・を見る。
ゾルムと同じくらいの年代だろう。
少し白髪の交じってはいるが、見た目はかなり若々しく見える。
(ゾルム様もそうだが、威厳があるな・・・)
「久しいなゾルムよ」
国王がゾルムに声を掛ける。
「お久しぶりです」
ゾルムが恭しく返事をする。
本当はつい先日ナガリア事件の時に会っていたが表向きには久しぶりということになっていた。
「うむ。それにアリシアも久しいな。ますます綺麗になった」
国王は続けてアリシアに声を掛ける。
「国王様、お久しぶりですわ。そしてお褒めくださりありがとうございます」
アリシアが自然に返事をした。
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