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第485話
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国王は周りを見渡し、静かになったことを確認した後、
「・・・分かった。グレイの望みを叶えよう」
グレイのお願いを承諾したのであった。
「・・・」
国王は謁見の間を出ると私室に向かって歩いて行く。
「では、少しの間休ませてもらう」
「はっ!」
国王は私室に到着すると、護衛のものたちに一言掛けると、私室に入るとまっすぐにソファに向かい腰掛けると、
「ふぅ」
深く息を吐く。
国王は、先ほど謁見の間であった少年のことを思い返していた。
(・・・あのような者もおるのだな)
国王は平凡にしか見えないわりに、大胆な願い事をしてきた度胸に感心していた。
(とても【闇朧】を打倒した人物には見えぬが・・・何か秘密があるのだろうな)
国王は、そう考えると呼び鈴を一度鳴らす。
すぐに入ってくる部下。
「国王様、お呼びでしょうか」
「・・・先ほどの謁見したグレイという少年について詳細に調べるのだ」
「はっ」
国王の言葉に部下は返事をするとすぐに去っていく。
(秘匿とするにしても、把握はしておいた方が良いだろう)
コンコンコン
国王が考え事をしていると部下と入り違いになるように私室の扉がノックされる。
「入って構わん」
「失礼致します」
断りを入れて入室してきたのは国王の良く知る人物であった。
「エリスか、珍しいな。この部屋に来るなんて」
やってきたのは国王の愛娘であるエリスであった。
普段はお互いに公務で忙しく、会うのは食事の時がほとんどであったため、エリスが自分を訪ねてきたことに軽く驚いた。
「はい。少々、お聞きしたことがありまして」
「何だ?気にせず、言ってくれて構わない」
「・・・本日アリシアが謁見するというお話を耳にしたので、どのようなお話だったのかをお聞かせ頂きたくて参りました」
エリスが国王に若干遠慮がちに尋ねる。
(・・・ん?何だ?仲の良いアリシアのことだから気になったのか?)
国王は娘の意図をそう察しながらも隠すようなことでもないため正直に答える。
「別に大したことではない。私が呼んだ人物の付き添いでアリシア達が来ていただけだ」
(やはり、そうでしたか)
エリスはその人物のことに見当をつけながら更に尋ねる。
「そうでしたか。それは興味深いですわね。アリシアが付き添いでくるその人物とはどのような方なのですか?」
だが、その問いには国王は首を振ると、
「・・・すまないがそれには答えられない。そういう『願い』だったからな」
話せない理由を正直に話す。
(いくら私の跡継ぎとは言え、おいそれと話す訳にはいかないからな)
(・・・なるほど。ズー様らしいですわね)
エリスは国王が話す人物に確信を持つと笑みを浮かべた。
「・・・分かった。グレイの望みを叶えよう」
グレイのお願いを承諾したのであった。
「・・・」
国王は謁見の間を出ると私室に向かって歩いて行く。
「では、少しの間休ませてもらう」
「はっ!」
国王は私室に到着すると、護衛のものたちに一言掛けると、私室に入るとまっすぐにソファに向かい腰掛けると、
「ふぅ」
深く息を吐く。
国王は、先ほど謁見の間であった少年のことを思い返していた。
(・・・あのような者もおるのだな)
国王は平凡にしか見えないわりに、大胆な願い事をしてきた度胸に感心していた。
(とても【闇朧】を打倒した人物には見えぬが・・・何か秘密があるのだろうな)
国王は、そう考えると呼び鈴を一度鳴らす。
すぐに入ってくる部下。
「国王様、お呼びでしょうか」
「・・・先ほどの謁見したグレイという少年について詳細に調べるのだ」
「はっ」
国王の言葉に部下は返事をするとすぐに去っていく。
(秘匿とするにしても、把握はしておいた方が良いだろう)
コンコンコン
国王が考え事をしていると部下と入り違いになるように私室の扉がノックされる。
「入って構わん」
「失礼致します」
断りを入れて入室してきたのは国王の良く知る人物であった。
「エリスか、珍しいな。この部屋に来るなんて」
やってきたのは国王の愛娘であるエリスであった。
普段はお互いに公務で忙しく、会うのは食事の時がほとんどであったため、エリスが自分を訪ねてきたことに軽く驚いた。
「はい。少々、お聞きしたことがありまして」
「何だ?気にせず、言ってくれて構わない」
「・・・本日アリシアが謁見するというお話を耳にしたので、どのようなお話だったのかをお聞かせ頂きたくて参りました」
エリスが国王に若干遠慮がちに尋ねる。
(・・・ん?何だ?仲の良いアリシアのことだから気になったのか?)
国王は娘の意図をそう察しながらも隠すようなことでもないため正直に答える。
「別に大したことではない。私が呼んだ人物の付き添いでアリシア達が来ていただけだ」
(やはり、そうでしたか)
エリスはその人物のことに見当をつけながら更に尋ねる。
「そうでしたか。それは興味深いですわね。アリシアが付き添いでくるその人物とはどのような方なのですか?」
だが、その問いには国王は首を振ると、
「・・・すまないがそれには答えられない。そういう『願い』だったからな」
話せない理由を正直に話す。
(いくら私の跡継ぎとは言え、おいそれと話す訳にはいかないからな)
(・・・なるほど。ズー様らしいですわね)
エリスは国王が話す人物に確信を持つと笑みを浮かべた。
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