『処女でなければ離婚だ』と切り捨てた愚かな伯爵へ――私が王の娘であり聖女だと知る頃には、もう遅い

『処女でなければ離婚だ』とあなたは言った

その言葉は刃のようでいて
あまりにも軽く
あまりにも浅かった

私を測るには
あまりにも――足りなかったのです

---

私は沈黙した
怒りも、涙も見せず

なぜなら知っていたから
その一言が
あなた自身の終わりを告げる鐘だと

---

血を誇りとし
純潔を価値と呼び
他者を値踏みするその眼差し

それこそが
最も穢れていると
気づかぬままに

---

光は静かに降りる
叫びもせず
許しもせず

ただ、真実だけを連れて

---

「我が娘よ」と呼ばれたとき
あなたの世界は崩れたのでしょう

けれどそれは
私が奪ったのではない

あなたが、自ら手放したのです

---

「離婚だ」と言ったのはあなた

だから私は応じただけ

それだけのこと

---

あなたが守りたかったもの
血統、名誉、誇り

そのすべては
誰かを踏みにじることでしか
立っていなかった

---

崩れる音は
とても静かでした

あまりにも当然で
あまりにも遅すぎて

---

ねえ、フィリップ

あなたは最後まで
私を知らなかった

---

だから、今もなお叫ぶのでしょう

「俺は聖女の夫だった」と

誰にも届かない場所で

誰にも認められないままに

---

もう遅いのです

あなたが切り捨てたその瞬間に

すべては終わっていたのだから

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