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第10章 Freedom国、経済の中心へ!
11話 極級ダンジョン③
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マードック達は、最初苦戦するかと思ったが、いつも通りの連携でバンパイア(真祖)を討伐してしまった。
「みんなよくやったぞ!よく焦らずいつも通りに対処できたな!」
「主が、スローを掛けてくれたからだな!」
「いや、今回はシスティナがよく頑張ってくれたからだな」
「あたしはいつも通りの役割をしただけですよ」
「それが、大事なんだよ」
「あ、ありがとうございます」
「俺はまたドジっちまった……みんなごめん!」
「「「「……」」」」
「まあ、今回もそうだがアタッカーは、そういうリスクがあってファーストアタックを仕掛けるものだからな。マードックもあんまり気にするな!」
「主……」
「それに、マードックも仲間を信頼しているから、安心して跳びこめるんだから、今この段階で文句を言うやつはいないよ。実際、セイラがすぐに状態異常を治してたからな」
「うん、マードックが跳びこんでくれるから、私達後方職は役に立てるんですよ」
「それに、マードックに頭を使えと言っても難しいから、今まで通り猪突猛進でみんなの役に立つのがちょうどいいのよ!」
「姉貴……ひでぇよ……」
オリヴィアの言葉に、みんな大笑いしたのだった。
そして、ケンジは出たアイテムを、マードックとシスティナに渡したのだ。
「マードック、このパワースクロールはお前が使え!」
「な、なに?」
ケンジは、マードックに戦術とダンスのパワースクロール120を渡した。
「えっ⁉マジでいいのか?」
「ああ!これでお前はさらに強くなれるからいいよ」
「主、ありがとう!」
マードックは、嬉しくてケンジに抱きつくのだった。
「わっ、馬鹿!抱きつくな!俺はそんな趣味はない」
「主!俺だってそんな趣味はねえよ。ただ嬉しかっただけだよ……」
「もう、いいからいい加減離れろ!」
「主……ひでぇ……」
ケンジに拒絶され、マードックはその場に崩れ落ちた。
「システィナ、お前にはこっちだ!」
「えっ?あたしもですか?」
「ああ!歌唱と楽器のパワースクロール120だ。システィナが使うのが一番だろ?」
「ご主人様ありがとうございます」
システィナは、マードックのようにケンジには抱きつかなくて、ケンジは少々寂しかった。
「あなた、残念だったわね」
「マ、マイは……な、何を言っているのかな?俺は別に……」
「あなたの考える事は、すぐわかるから隠しても無駄よ!」
マイとケンジの会話を聞いて、システィナはクスクス笑っていたのだった。そして、極級ダンジョンの5階層を攻略してその日はこの場所でハウスを建ててゆっくりしたのである。
一方そのころ地上では、どういう訳か1階層の魔物が時々地上に出てくるのである。
「どういうことだ?1日一回必ず魔物が出てくるようになったぞ?」
「今までは1週間に一回程度だったのに……」
「ケンジ様がダンジョンを攻略しているせいですよ。きっと!」
地上では、侯爵と司祭とアルバンが会議を開き、近況報告をしていた。部隊を3つに分けて交代制で見張りをしていたのだ。
今のところは、1階層で見かけていた魔物ばかりダンジョンから出てきていたが、鳳凰騎士団が加わった事で余裕で討伐出来ていた。その実力を知った飛龍騎士団やテンプルナイト達は、奴隷なのに鳳凰騎士団はどんな訓練をしたのか、気になってしょうがなかったのだ。
「あ、あの……ランスロットだったか?」
「ん?貴方はヴァンデイン様でしたな?何か用でも?」
「この間はすまなかった……奴隷であるお前達が、こんなに実力を持っているとは思わなかったのだ?」
「いえ……もう気にしていないし謝らないでください」
「一つ聞いていいか?」
「答えれる範囲でいいならどうぞ!」
「なんで、お前達はそんなに強いのだ?どんな訓練を!」
ランスロットは、答えれる範囲で答えるのだった。
「ヴァンデイン様は、Freedom国がどんな所にあるか知っておいでか?」
「ああ!それなりにはだが、王国が開拓できなかった土地を、ケンジ様が貰ったと聞いている」
「そうです!そこは、Aランクの魔物が普通に出てもおかしくない土地でした。今はだいぶん魔物を間引き、そうそう出没することは無くなりましたけどね」
「お前達が、その地域の魔物を間引いたと言うのか?」
「最初は、ギル達に手伝ってもらいましたが、あれから5年の月日が流れ、町を拠点としている冒険者達と共に間引いています」
「それだけで、そんなに実力がつくものなのか?」
「当然それだけではありません!今では近くにある、超級ダンジョンに入り魔物を間引いているからです」
「それは、わたし達だって超級ではなく極級に潜っているではないか?」
「確かにそうなのですが、極級の1階層と超級の深部とでは、超級の方が魔物は段違いで強いのですよ……」
「超級の深部だと⁉いったいどうやっていけるというのだ?」
「それは、主様がいるからですよ。主様と一緒に潜れば、安全とは言いませんが死ぬことは無いのですよ。ギリギリのところで、主様が助けてくれるから、実力がどんどん上がるという訳です」
「なんだと!主が奴隷を助ける⁉」
「えぇ!主様はとても優しい方です。死にさえしなければ、魔物の経験値が貰えます。そうすることで、我々はどんどん実力をつけれるという訳です」
ランスロットは、ケンジのレアスキルの事は言わず説明をしたのである。この説明を聞いたヴァンデインは、とてもじゃないが真似などできないと思い、ガックリと肩を落としたのだった。
「みんなよくやったぞ!よく焦らずいつも通りに対処できたな!」
「主が、スローを掛けてくれたからだな!」
「いや、今回はシスティナがよく頑張ってくれたからだな」
「あたしはいつも通りの役割をしただけですよ」
「それが、大事なんだよ」
「あ、ありがとうございます」
「俺はまたドジっちまった……みんなごめん!」
「「「「……」」」」
「まあ、今回もそうだがアタッカーは、そういうリスクがあってファーストアタックを仕掛けるものだからな。マードックもあんまり気にするな!」
「主……」
「それに、マードックも仲間を信頼しているから、安心して跳びこめるんだから、今この段階で文句を言うやつはいないよ。実際、セイラがすぐに状態異常を治してたからな」
「うん、マードックが跳びこんでくれるから、私達後方職は役に立てるんですよ」
「それに、マードックに頭を使えと言っても難しいから、今まで通り猪突猛進でみんなの役に立つのがちょうどいいのよ!」
「姉貴……ひでぇよ……」
オリヴィアの言葉に、みんな大笑いしたのだった。
そして、ケンジは出たアイテムを、マードックとシスティナに渡したのだ。
「マードック、このパワースクロールはお前が使え!」
「な、なに?」
ケンジは、マードックに戦術とダンスのパワースクロール120を渡した。
「えっ⁉マジでいいのか?」
「ああ!これでお前はさらに強くなれるからいいよ」
「主、ありがとう!」
マードックは、嬉しくてケンジに抱きつくのだった。
「わっ、馬鹿!抱きつくな!俺はそんな趣味はない」
「主!俺だってそんな趣味はねえよ。ただ嬉しかっただけだよ……」
「もう、いいからいい加減離れろ!」
「主……ひでぇ……」
ケンジに拒絶され、マードックはその場に崩れ落ちた。
「システィナ、お前にはこっちだ!」
「えっ?あたしもですか?」
「ああ!歌唱と楽器のパワースクロール120だ。システィナが使うのが一番だろ?」
「ご主人様ありがとうございます」
システィナは、マードックのようにケンジには抱きつかなくて、ケンジは少々寂しかった。
「あなた、残念だったわね」
「マ、マイは……な、何を言っているのかな?俺は別に……」
「あなたの考える事は、すぐわかるから隠しても無駄よ!」
マイとケンジの会話を聞いて、システィナはクスクス笑っていたのだった。そして、極級ダンジョンの5階層を攻略してその日はこの場所でハウスを建ててゆっくりしたのである。
一方そのころ地上では、どういう訳か1階層の魔物が時々地上に出てくるのである。
「どういうことだ?1日一回必ず魔物が出てくるようになったぞ?」
「今までは1週間に一回程度だったのに……」
「ケンジ様がダンジョンを攻略しているせいですよ。きっと!」
地上では、侯爵と司祭とアルバンが会議を開き、近況報告をしていた。部隊を3つに分けて交代制で見張りをしていたのだ。
今のところは、1階層で見かけていた魔物ばかりダンジョンから出てきていたが、鳳凰騎士団が加わった事で余裕で討伐出来ていた。その実力を知った飛龍騎士団やテンプルナイト達は、奴隷なのに鳳凰騎士団はどんな訓練をしたのか、気になってしょうがなかったのだ。
「あ、あの……ランスロットだったか?」
「ん?貴方はヴァンデイン様でしたな?何か用でも?」
「この間はすまなかった……奴隷であるお前達が、こんなに実力を持っているとは思わなかったのだ?」
「いえ……もう気にしていないし謝らないでください」
「一つ聞いていいか?」
「答えれる範囲でいいならどうぞ!」
「なんで、お前達はそんなに強いのだ?どんな訓練を!」
ランスロットは、答えれる範囲で答えるのだった。
「ヴァンデイン様は、Freedom国がどんな所にあるか知っておいでか?」
「ああ!それなりにはだが、王国が開拓できなかった土地を、ケンジ様が貰ったと聞いている」
「そうです!そこは、Aランクの魔物が普通に出てもおかしくない土地でした。今はだいぶん魔物を間引き、そうそう出没することは無くなりましたけどね」
「お前達が、その地域の魔物を間引いたと言うのか?」
「最初は、ギル達に手伝ってもらいましたが、あれから5年の月日が流れ、町を拠点としている冒険者達と共に間引いています」
「それだけで、そんなに実力がつくものなのか?」
「当然それだけではありません!今では近くにある、超級ダンジョンに入り魔物を間引いているからです」
「それは、わたし達だって超級ではなく極級に潜っているではないか?」
「確かにそうなのですが、極級の1階層と超級の深部とでは、超級の方が魔物は段違いで強いのですよ……」
「超級の深部だと⁉いったいどうやっていけるというのだ?」
「それは、主様がいるからですよ。主様と一緒に潜れば、安全とは言いませんが死ぬことは無いのですよ。ギリギリのところで、主様が助けてくれるから、実力がどんどん上がるという訳です」
「なんだと!主が奴隷を助ける⁉」
「えぇ!主様はとても優しい方です。死にさえしなければ、魔物の経験値が貰えます。そうすることで、我々はどんどん実力をつけれるという訳です」
ランスロットは、ケンジのレアスキルの事は言わず説明をしたのである。この説明を聞いたヴァンデインは、とてもじゃないが真似などできないと思い、ガックリと肩を落としたのだった。
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