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「シャティ? あなた、何故ここへ?」
学年が違うのですから、妹がこの会場へ来るのはおかしいのです。
「お姉さま! ひどいですわ、ずるいですわ!!」
シャティは目に涙を浮かべてわたくしを責め立てます。
ずるい、とはどういうことでしょうか? わたくしは何もずるいと言われるようなことはしていないと思うのですが。
「シャティ、あなたは何を言っているの?」
「ずるいですわ、お姉さま!! お姉さまは私をのけ者にして、おひとりだけで「バカ王太子に卒業パーティーで婚約破棄されて物的証拠もないのに持ち物を壊したとか階段から突き落とされたとかいう頭の悪い罪をでっち上げられて常識的にあり得ない処刑をされそうになるけれど相手の知能の低い主張を冷静にひっくり返してざまぁする」おつもりなのね!?」
「あなたは何を言っているの!?」
妹の言っていることが理解できません。いったいどうしたというのでしょう。
「私も「ざまぁ」が見たいですわ! 証拠もないのに公爵令嬢であるお姉さまに罪を着せて処刑しようとした頭の悪い王太子殿下が陛下から見限られて王位継承権を剥奪されて北の塔で生涯幽閉になったり平民の身分に落とされて破滅するところが見たいですわ!! ずるいですわ、お姉さまだけ!」
「なっ……」
ああ。殿下が絶句しておられます。
「これ、シャティ。なんてことを言いますの」
「だって! 我が家は何度も何十度も心の底からお断りしたのに、王の権力でごり押しして脅して無理矢理お姉さまを殿下の婚約者にしたくせに、王太子殿下本人はお姉さまが自分にべた惚れで公爵家の力で無理矢理婚約者になったとか気持ち悪い勘違いをなさっておいでなのよ? 私、お姉さまが無理矢理婚約者にされた時からこの「ざまぁ」の瞬間を待ち望んでいたんですのよ!? これを見ずに死ねません!」
「なっ……」
今の「なっ……」も殿下ですわ。言葉が出てこないようです。
「確かに陛下と王妃様によって強引に婚約者にされた時は「死んでやろうか」と自暴自棄にもなりましたが、だからと言って「ざまぁ」など望んではいなかったわ。わたくしは別に殿下が幽閉されたり平民にされたりすればいいなんて考えていませんわよ」
「幽閉や平民に落とされるのを望まない……なるほど。お姉さま、つまり、男娼コースをお望みですのね!?」
「そんなわけがないでしょう!?」
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