婚約破棄された公爵令嬢は厨二病でした。私は最後までモブでいたい』

王立学園で行われた、王太子による公開の婚約破棄。
婚約者だった公爵令嬢エスカレードは、なぜかまったく動じることなく、
「自分は転生者だ」と思い込み、前世の記憶(※ただの思いつき)をもとに領地改革を始めてしまう。

周囲が困惑する中、改革はなぜか成功。
やがて彼女の“勘違い”は加速し、中二病全開の方向へ――。

一方、その裏で静かに日常を送る令嬢C。
彼女こそが本物の異世界転生者であり、真の聖女の力を持つ存在だった。
しかし彼女の望みはただ一つ。

目立たず、名乗らず、モブとして平穏に生きること。

聖女を「肩書き」としか見ない王太子。
祭り上げられるだけの新聖女。
そして、誰にも気づかれないまま、歪みを修正していく名もなき令嬢。

やがて王太子の暴走がすべてを壊し、
“ざまぁ”は、派手な復讐ではなく「拒否」という形で完成する。

これは、英雄にも聖女にもならなかった少女が、
最後まで自分の人生を選び続けた物語。

静かで、皮肉で、どこか優しい
婚約破棄ざまぁファンタジー。


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