婚約破棄ですか?構いませんわ。ですがその契約、すべて我が家のものです

王太子ユリウスは、王立学園の卒業舞踏会で突然宣言した。
「カリスタ・ヴァレリオンとの婚約を破棄する!」

隣には涙を流す義妹ルミレア。
彼女は「姉に虐げられてきた可哀想な令嬢」を演じ、王太子はそれを信じてしまう。

だが――王太子は知らなかった。

ヴァレリオン公爵家が
王国銀行の資金、港湾会社の株式、商人組合の信用保証――
王国経済の中枢を支える契約のほとんどを握っていたことを。

婚約破棄と同時に、カリスタは静かに言った。

「では契約を終了いたします」

その瞬間、王国の歯車は止まり始める。

港は停止。
銀行は資金不足。
商人は取引停止。

そしてついに――
王宮大広間で王太子の公開断罪が始まる。

「私は悪くない!」
「騙されたんだ!」
見苦しく喚き暴れる王太子は、衛兵に取り押さえられ、床を引きずられるようにして連行されていく。

王太子、義妹、義父母。
すべてが破滅したとき、カリスタはただ静かに告げる。

「契約は終わりました」
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