婚約破棄されましたが、私はもう必要ありませんので

「婚約破棄?
……そうですか。では、私の役目は終わりですね」

王太子ロイド・ヴァルシュタインの婚約者として、
国と王宮を“滞りなく回す存在”であり続けてきた令嬢
マルグリット・フォン・ルーヴェン。

感情を表に出さず、
功績を誇らず、
ただ淡々と、最善だけを積み重ねてきた彼女に突きつけられたのは――
偽りの奇跡を振りかざす“聖女”による、突然の婚約破棄だった。

だが、マルグリットは嘆かない。
怒りもしない。
復讐すら、望まない。

彼女が選んだのは、
すべてを「仕組み」と「基準」に引き渡し、静かに前線から降りること。

彼女がいなくなっても、領地は回る。
判断は滞らず、人々は困らない。
それこそが、彼女が築いた“完成形”だった。

一方で、
彼女を切り捨てた王太子と偽聖女は、
「彼女がいない世界」で初めて、自分たちの無力さと向き合うことになる。

――必要とされない価値。
――前に出ない強さ。
――名前を呼ばれない完成。

これは、
騒がず、縋らず、静かに去った令嬢が、
最後にすべてを置き去りにして手に入れる“自由”の物語。

ざまぁは静かに、
恋は後半に、
そして物語は、凛と終わる。

アルファポリス女子読者向け
「大人の婚約破棄ざまぁ恋愛」、ここに完結。
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