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「ノーマン、すぐに私たちの婚姻関係を調べてくれ。」
「は、はい。承知しました。」
ノーマンが部屋を飛び出し、リチャードたちの婚姻関係について調べに行った。
「ルエ、大丈夫だからね?ルエは私の妻だ。」
泣いてるルエをリチャードは抱きしめて優しく声をかけている。
「離婚届は本当に捨てなかったのか?」
「あ、ああ。捨てないで燃やしてしまおうと思っていたんだ。誰の目にも触れさせたくなかった…。だから机の上に奥にしまって置いたはずなのに。」
「そうか。何でなくなったんだろうか。ノーマンが間違えて投函するなんて考えられないしな。誰か他の奴が…。」
「あの…。」
リチャードとギルバートが考え込んでいると、ニーナがおずおずと声をかけてきた。
「どうした?」
「あの、旦那様。大変言いにくいのですが…。サーシャ様がお部屋に入ったかもしれません。」
「サーシャが?」
ついこの間までこの屋敷に居た。ずっと不機嫌そうにしていたのに急に用事ができたとかで帰っていったのだ。
「サーシャか…。」
「あり得るな。あいつ、旦那と別居してるんだよ。」
ギルバートが納得したように頷いた。
「え?そうなのか?」
「知らなかったか?サーシャが旦那に別邸を建ててもらったんだ。今はそこに住んでいる。もう本宅には戻りたくないと言っていた。」
「何でそんな…。」
「さあな。あいつは我儘だからな。気に入らない事でもあったんだろ。おまえと再婚したいって言ってたしな。サーシャに聞いてみるか?」
「いや、直接調べた方が早い。それよりもおまえがさっき言っていた王城へ召し上げられるオメガにヘンダーソン家が上がっていた方が気になる。もし、離婚届が提出されていたのならルエのことかもしれない。」
「そうだな。そっちの方は俺が調べてみるよ。」
「頼む。」
ギルバートが立ち上がり部屋を出て行った。
「リチャード様、僕はどうなるのでしょうか?」
「うん?どうもならないよ。私の愛する妻だ。予定通り、来月結婚パーティーを開いて発情期が来たら番いになろうね。」
「…はい。」
リチャードはルエと結婚式を挙げることにしていたのだ。今の仕事が片付いてからなので来月を予定していた。
ルエの両親に挨拶に行って番いになることも報告する。番いなれば生涯ルエはリチャードだけのものになる。なのできちんとルエの両親に報告しようと考えていた。
パーティーのような派手な催しは好きではなかったが、ルエに花嫁衣装を着せてやりたいし、ルエを皆に祝ってもらいたい。そしてリチャードの妻として公に認めてもらうためでもあった。
「やはり離婚届が提出されていました。もうすでに受理されています。」
「くそっ、不受理届けを出すか。」
「はい。しかし審査にかなり時間がかかります。あとはもう一度婚姻届を出すしか…。」
「ダメだ。オメガや女性は離婚後半年は再婚できない。」
「そうですね。分かりました。すぐに不受理届けの準備をします。」
ノーマンが部屋を出で行ったあと、残ったリチャードは憂鬱な気持ちで窓から外を見下ろした。そこにはルエとニーナの姿がある。手には籠を持っているので何かの実を摘んでいるのだろう。時々嬉しそうに籠を覗いていた。
ルエのいない生活なんて考えられない。ルエを他の人間に見られたり触られたりするのも腹が立つのに王子の愛人なんてもっての外だ。王城に召し上げられる前に直談判するしかない。
「ルエ…。」
勝手に離婚届を持っていったサーシャにも腹が立つが、処分しなかった自分が悪い。また自分のせいでルエに嫌な思いをさせてしまう。
リチャードはがっくりと肩を落としてソファーに座り込んだ。
「リチャード様!ブラックベリーの実がたくさん採れました!」
ルエが嬉しそうに部屋に入ってくる。大きな籠にはブラックベリーの実がたくさん入っていた。
「本当だ。よく採れたね。」
「えへへ。」
褒められて嬉しそうなルエ、本当に可愛い。ずっと笑って居て欲しいのに…。
「ルエ、愛してる。私だけのルエだ。」
籠を取り上げて机の上に置きルエを抱き寄せる。
「リチャード様。僕は大丈夫ですよ?だから元気出して下さい。」
リチャードの頬にルエがちゅっと口づける。ルエからしてくれるなんて始めてだ。リチャードは驚いたのと同時に嬉しくて堪らなくなった。
「ルエ、ありがとう。もう一回してくれたら元気になりそうだ。」
「え?…は、はい。」
恥ずかしそうにリチャードの頬にキスをするとそのまま腰を抱かれてリチャードが噛み付くようにルエにキスをした。
「ん、あぁん、んん…、」
「はぁ、ルエ可愛い。大好きだ、愛してる。」
「あ、ぼ、僕も…」
「ルエ、ルエ、愛してる…」
ルエをぎゅっと抱きしめて舌や唇を舐めて吸う。
そのまま抱き上げて寝室へ連れて行った。
「はぁ、ルエ…、私のものだ。ん、はぁ。」
「あ、あ、リチャード様っ、あぁ、」
ルエに覆い被さって激しく腰を振る。泣きながらしがみついてくるルエが可愛くて堪らない。
「ん、ルエ、イクよ…、はぁ、あぁ、」
「あ、あぁーーっ、んんっ!」
「うっ、くぅ、んんーっ!」
キスしながらルエの中に吐き出すと気持ち良くておかしくなりそうだった。その後もリチャードはルエが自分のものだとマーキングする様に何度もルエに放った。
※すいません。引っ越しを控えており、忙しくて毎日更新できません。
引っ越しが終わったら執筆に全力投球します。
そのために書斎を作りました!頑張るぞ~!
「は、はい。承知しました。」
ノーマンが部屋を飛び出し、リチャードたちの婚姻関係について調べに行った。
「ルエ、大丈夫だからね?ルエは私の妻だ。」
泣いてるルエをリチャードは抱きしめて優しく声をかけている。
「離婚届は本当に捨てなかったのか?」
「あ、ああ。捨てないで燃やしてしまおうと思っていたんだ。誰の目にも触れさせたくなかった…。だから机の上に奥にしまって置いたはずなのに。」
「そうか。何でなくなったんだろうか。ノーマンが間違えて投函するなんて考えられないしな。誰か他の奴が…。」
「あの…。」
リチャードとギルバートが考え込んでいると、ニーナがおずおずと声をかけてきた。
「どうした?」
「あの、旦那様。大変言いにくいのですが…。サーシャ様がお部屋に入ったかもしれません。」
「サーシャが?」
ついこの間までこの屋敷に居た。ずっと不機嫌そうにしていたのに急に用事ができたとかで帰っていったのだ。
「サーシャか…。」
「あり得るな。あいつ、旦那と別居してるんだよ。」
ギルバートが納得したように頷いた。
「え?そうなのか?」
「知らなかったか?サーシャが旦那に別邸を建ててもらったんだ。今はそこに住んでいる。もう本宅には戻りたくないと言っていた。」
「何でそんな…。」
「さあな。あいつは我儘だからな。気に入らない事でもあったんだろ。おまえと再婚したいって言ってたしな。サーシャに聞いてみるか?」
「いや、直接調べた方が早い。それよりもおまえがさっき言っていた王城へ召し上げられるオメガにヘンダーソン家が上がっていた方が気になる。もし、離婚届が提出されていたのならルエのことかもしれない。」
「そうだな。そっちの方は俺が調べてみるよ。」
「頼む。」
ギルバートが立ち上がり部屋を出て行った。
「リチャード様、僕はどうなるのでしょうか?」
「うん?どうもならないよ。私の愛する妻だ。予定通り、来月結婚パーティーを開いて発情期が来たら番いになろうね。」
「…はい。」
リチャードはルエと結婚式を挙げることにしていたのだ。今の仕事が片付いてからなので来月を予定していた。
ルエの両親に挨拶に行って番いになることも報告する。番いなれば生涯ルエはリチャードだけのものになる。なのできちんとルエの両親に報告しようと考えていた。
パーティーのような派手な催しは好きではなかったが、ルエに花嫁衣装を着せてやりたいし、ルエを皆に祝ってもらいたい。そしてリチャードの妻として公に認めてもらうためでもあった。
「やはり離婚届が提出されていました。もうすでに受理されています。」
「くそっ、不受理届けを出すか。」
「はい。しかし審査にかなり時間がかかります。あとはもう一度婚姻届を出すしか…。」
「ダメだ。オメガや女性は離婚後半年は再婚できない。」
「そうですね。分かりました。すぐに不受理届けの準備をします。」
ノーマンが部屋を出で行ったあと、残ったリチャードは憂鬱な気持ちで窓から外を見下ろした。そこにはルエとニーナの姿がある。手には籠を持っているので何かの実を摘んでいるのだろう。時々嬉しそうに籠を覗いていた。
ルエのいない生活なんて考えられない。ルエを他の人間に見られたり触られたりするのも腹が立つのに王子の愛人なんてもっての外だ。王城に召し上げられる前に直談判するしかない。
「ルエ…。」
勝手に離婚届を持っていったサーシャにも腹が立つが、処分しなかった自分が悪い。また自分のせいでルエに嫌な思いをさせてしまう。
リチャードはがっくりと肩を落としてソファーに座り込んだ。
「リチャード様!ブラックベリーの実がたくさん採れました!」
ルエが嬉しそうに部屋に入ってくる。大きな籠にはブラックベリーの実がたくさん入っていた。
「本当だ。よく採れたね。」
「えへへ。」
褒められて嬉しそうなルエ、本当に可愛い。ずっと笑って居て欲しいのに…。
「ルエ、愛してる。私だけのルエだ。」
籠を取り上げて机の上に置きルエを抱き寄せる。
「リチャード様。僕は大丈夫ですよ?だから元気出して下さい。」
リチャードの頬にルエがちゅっと口づける。ルエからしてくれるなんて始めてだ。リチャードは驚いたのと同時に嬉しくて堪らなくなった。
「ルエ、ありがとう。もう一回してくれたら元気になりそうだ。」
「え?…は、はい。」
恥ずかしそうにリチャードの頬にキスをするとそのまま腰を抱かれてリチャードが噛み付くようにルエにキスをした。
「ん、あぁん、んん…、」
「はぁ、ルエ可愛い。大好きだ、愛してる。」
「あ、ぼ、僕も…」
「ルエ、ルエ、愛してる…」
ルエをぎゅっと抱きしめて舌や唇を舐めて吸う。
そのまま抱き上げて寝室へ連れて行った。
「はぁ、ルエ…、私のものだ。ん、はぁ。」
「あ、あ、リチャード様っ、あぁ、」
ルエに覆い被さって激しく腰を振る。泣きながらしがみついてくるルエが可愛くて堪らない。
「ん、ルエ、イクよ…、はぁ、あぁ、」
「あ、あぁーーっ、んんっ!」
「うっ、くぅ、んんーっ!」
キスしながらルエの中に吐き出すと気持ち良くておかしくなりそうだった。その後もリチャードはルエが自分のものだとマーキングする様に何度もルエに放った。
※すいません。引っ越しを控えており、忙しくて毎日更新できません。
引っ越しが終わったら執筆に全力投球します。
そのために書斎を作りました!頑張るぞ~!
応援ありがとうございます!
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