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お買い物です。

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俺は椅子に座り足をパタパタとしていた。

「ふんふーんふん、」

「なんかいい事でもあったのかな?」

それを見ていた保健室の先生こと榊さんが笑いながら聞いてくる。

「ん?んと寂しくないことに対しての嬉しさ?かな?」

「なるほど…(何この子可愛い…!)」

なんか先生がもがいてる…?
そんなことを思っていると扉が開き

「由紀?泣いてないかー?」

「おかえりー。裕太、俺が泣くはずないだろぉ?」

裕太は俺の言葉を聞くとゆっくりと開けた保健室の扉を閉めていく。

「わぁー!ごめんごめんなさい!居なくならないで行かないでー!!」

「たく…」

裕太はさかさんに挨拶をしながら俺が横になっているベットへ来た。

「昼ご飯は食ったのか?」

「まだ、そっちは?」

「まだだ、食いに行くか?」

この学校は先生の許可があれば学校の外に出かけることができる。そして俺も担任と校長に許可は勿論降りてたりする。

「んー、うん。行く」

「し、じゃあ行くか」

「「おー!」」

「「っ!?」」

何故か榊さんが途中話に入ってきた。

「榊さんもご飯行く?」

「お腹空いてますしご一緒しても良いかな?」

「「もちです!」」

と、言う訳で俺たちは近くのラーメン店へ昼ご飯を食べに行った。

ラーメン店にて、

「なんか先生多くない?偶然か?」

「気のせいだろ?…だよな?」

「いや偶然じゃないぞ?」

後ろを見ると担任の先生が立っていた。

「あ先生こんちは」

「こんにちは」

「先生偶然じゃないってどういうことですか?」

「裕太よ、周りに耳をかたむけてみなさい」

「え?まぁはい。」

俺も裕太と一緒に耳をかたむけてみる。

『由紀ちゃん可愛いー…』

『あんなに良い子だった由紀さんが女の子に…最高か!』

『あぁー、癒される…。』

「「……」」

「分かったか?」

「「はい。」」

多分あれかな?俺を一目見てみたいがためにここに来たのか…

「理由は分かったが何故ここにいることが分かったんだ?」

「榊さんだな」

「「あの人は後に亡き者にしよう。うん。」」

「やめてやれ…それよりその榊さんと一緒にここに来たんじゃないのか?」

「「あの人は今お手洗い中です。」」

「そ、そうか」

先生は昼休みが終わる前に戻れよっと言って学校へ戻って行った。

一方榊さんは、

「っ!?…なんか一瞬寒気がした…?」

二名の何者かによる殺気に身を震わせていた。

━…

「うぅ…ゆうたぁ…」

「これに入れな」

「ん、ありがと…」

そう言いながら裕太の空になった皿に俺が食べているラーメンを入れていく

「あ、私貰っていいかな?」

「さかきさんもありかと」

「いえいえ」

そして二人に食べきれなかったラーメンを食べてもらい無事?完食して俺たちは保健室へと戻ってきた。

「じゃあ俺は教室に戻るな?」

「ん、行ってらっしゃい!放課後まで寝てるから」

「いやそこは勉強してろよ」

「やた、おれ、つかれた、うん。」

「はい由紀ちゃん今回はここから進めてくからね?」

疲れたと言うが榊さんは担任から預かってきた教材とプリントを持ちながらニコニコとして言ってきた。

「あぁー、いやなのじゃー!」

「自分から遅れをとりたくないって言ってしてもらってることだろうに…」

「そうだけど…そうだけど!」

俺はその山を見ながら裕太に抗議する。

「このプリントの量は酷いくね!?あんたらはSか!!」

「それは…どんまいだ、」

「あー…」

「じゃ、じゃあ俺行くな?」

そう言って裕太は教室へ

「それじゃ、やっていこっか?」

「はぃ…」

そして放課後…。

「あぅー、ゆうただっこー」

「頑張れ」

「むり…頭が死んでる…。」

そう言いながら裕太の背中に移動して裕太の首に腕を回す。

「拒否権ねぇのか…仕方ない。」

「おぉー…」

裕太は俺を持つ

「おんぶ…久しぶりだわ」

「俺は親友をおんぶした事が初だわ」

「二人とも仲良いねぇ」

「「親友ですからね」」

「はは、それじゃまた明日。」

「失礼しました。」

「次はもっと勉強優しくしてください」

「考えときます。」

「あ、これしないやつや…」

そして俺たち2人は下校した。

あ、勿論生徒の人達の目がなくなってからだぞ?

「さて、それじゃあ買い物行こー!」

「今日は何を買うんだ?」

「キャベツ、卵、天かす、紅しょうが、小麦粉、肉、」

「お好み焼きか?」

「ぱーふぇくと!」

「天かすと紅しょうがと卵、小麦粉はあるから肉とキャベツだけかな?」

「りょ、それじゃ買いに行こ?」

そして俺たちはしょぴんぐするのです。

「むむむ…うん。これかな?」

俺は選んだキャベツをかごに入れる。

「そんなに真剣に選ぶもんなのか?」

「同じ値段なんだからできるだけ良いのを買いたいじゃん?」

「全部焼けば同じだろ、」

「まぁ比べない限り美味しさなんて誤差だろうからまぁそうなんだけど…」

「だろ?」

「だが断る!」

「どして?」

「得をしたって気持ちを味わいたいから!」

「味わえるのか…それ」

「さぁ?」

そう言いながら肉を見ていく、

「やっぱ豚か?」

「牛で良くね?ほら、丁度半額シール貼られたし」

そう言って半額シールが貼られた牛肉のパックをかごに入れる裕太

「そだね、んじゃもう他に買うものってないかな?」

「あっても由紀の下着ぐらいじゃね?」

「それは後ほどで」

「確かに俺達には難易度高いからな」

裕太は苦笑いをしながらレジに並ぶ


「たらいまー!」

「おかーっと由紀これ冷蔵庫よろ」

「りょ!」

キャベツと肉を冷蔵庫へと持っていき仕舞う。

「やったぞ~」

「お疲れ」

「…せい!」

ソファーで横になっていた裕太の上にダイブする。

「グハッ!?…由紀?」

「…衝動が抑えられんかった。後悔はない!」

「ホラー一気見するか?」

「まじすんません勘弁してください。」

「それでも退かんのな?」

「えへへ、落ち着くから」

「可愛いやつめ」

「鏡を見た時から知っとる!」

そうして一時間くらい二人で雑談をした。

「あ、そろっとご飯作るぞ」

「えー、俺動きたくない…」

「ならここで待っててくれ」

「裕太ソファーも無くならないでー」

「それは無理な話だな」

優太は俺を下ろし台所へ向かって行ってしまった。

「……裕太俺も手伝う!」

「由紀…」

「な、なんだよその目は」

「1人、嫌だったんだろ?」

そう言ってにやにやと笑いながら食材を取り出していく裕太、

「うっせ、」

俺は裕太の言葉にそう返してキャベツの葉を水洗いする。

「洗ったらここに置いてな」

「うぃ、了解」

そうして2人で晩御飯を作っていった。
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